梅々
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カテゴリー「土沖 小ネタ」の記事一覧
欲張り
- 2014/09/07 (Sun) |
- 土沖 小ネタ |
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拍手ありがとうございます!
淫魔ネタ続き書きたいです……。
スパークで座敷童ネタ書くの止めようと思って、昨日かな?ブログに書いた夏に帰省する沖田ネタを書きたいと思ってます。
布団からでている白い、薄い肩がぶるりと震えた。強く掴めば壊れそうなそれに布団をかけ直してやる。
つい先ほどまではそこはかとなく淫らに喘いでいたのに寝顔は年相応で。俺の髪を一房掴みムニャムニャと口を動かす幼さに口元がゆるむ。
「あねうえ……」
ふと、その唇から漏れた寝言、そしてふにゃりと笑んだ顔に妬けてしまう。
夢の中でも姉と一緒か。姉が一番かと。
当然のことなのに。
「総悟」
夜だけはとはいわない。夢の中ぐらいは俺の物になってくれよと、思いながら額に口づけた。
武州土沖。
甘々を書こうと思ったのに…。
淫魔ネタ続き書きたいです……。
スパークで座敷童ネタ書くの止めようと思って、昨日かな?ブログに書いた夏に帰省する沖田ネタを書きたいと思ってます。
布団からでている白い、薄い肩がぶるりと震えた。強く掴めば壊れそうなそれに布団をかけ直してやる。
つい先ほどまではそこはかとなく淫らに喘いでいたのに寝顔は年相応で。俺の髪を一房掴みムニャムニャと口を動かす幼さに口元がゆるむ。
「あねうえ……」
ふと、その唇から漏れた寝言、そしてふにゃりと笑んだ顔に妬けてしまう。
夢の中でも姉と一緒か。姉が一番かと。
当然のことなのに。
「総悟」
夜だけはとはいわない。夢の中ぐらいは俺の物になってくれよと、思いながら額に口づけた。
武州土沖。
甘々を書こうと思ったのに…。
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教習。
- 2014/09/03 (Wed) |
- 土沖 小ネタ |
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拍手ありがとうございます!
今日は高速教習でしたー。
前日に喧嘩した土方教官と教習生沖田と一緒することになった山崎妄想しながら走ってきました。
「……総悟?」
教習の受付を終え、今後のスケジュールを出してもらうのを待っていたら低くきれいな声がよく知っている名前を呼んだ。
よく知っているというか、隣にいる同級生の。
振り返ってみたら黒髪の、長身の羨ましい二枚目が。
隣をちらりと見れば同じくその人を見ていて。
「お知り合いですか?」
「……さぁ」
そう言いながらも表情は固く、見ず知らずの人を見るそれではなく。
他人事ではなくなるんだろうけれど、好奇心がわいた。
というわけで沖田が小さい頃近所にすんでた教官土方と教習生沖田ください。
そして彼らに振り回される山崎。
今日は高速教習でしたー。
前日に喧嘩した土方教官と教習生沖田と一緒することになった山崎妄想しながら走ってきました。
「……総悟?」
教習の受付を終え、今後のスケジュールを出してもらうのを待っていたら低くきれいな声がよく知っている名前を呼んだ。
よく知っているというか、隣にいる同級生の。
振り返ってみたら黒髪の、長身の羨ましい二枚目が。
隣をちらりと見れば同じくその人を見ていて。
「お知り合いですか?」
「……さぁ」
そう言いながらも表情は固く、見ず知らずの人を見るそれではなく。
他人事ではなくなるんだろうけれど、好奇心がわいた。
というわけで沖田が小さい頃近所にすんでた教官土方と教習生沖田ください。
そして彼らに振り回される山崎。
男娼パロ
- 2014/09/02 (Tue) |
- 土沖 小ネタ |
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拍手ありがとうございます!
今ブログを書こうとアプリを開いたら開けず……。なんだろう。不具合が生じています。
遊郭ネタの原稿が大分終わりに近づきました!
オフ本個人誌で初めてあんなにがっつり濡れ場書いた気がします。コピー本とかだとあるけど。
そして山も落ちも意味もないことにゲンドウのポーズをしていますがいつものことですね!
せっかくパソコンから書いているので、昨日妄想した男娼沖田妄想ツイートをまとめたいと思います。
現代で男娼沖田とオーナーの息子土方と店主の銀さん妄想。
・沖田は店主の銀さんに拾われて、オーナーの息子土方と遊んだりして育つんだけど、沖田は学校には行かず郭からでないで土方は学校へ行くから世界の違いを何となく知って、土方が剣道始めた頃に沖田は客を取り始めるんですよ。銀さんは沖田を男娼として育てるけど沖田を慈しむ。
・土方が「大会で勝ったらお祝いしてくれる?」って言うので沖田はうなずくけど、なんにも持ってないからほっぺにちゅーでいい?って聞くの。土方はそれが嬉しくて、入賞したら一番に沖田に教えて、ほっぺにちゅーしてもらってたんだけど土方が高校生になった頃にこんなんじゃお祝いにならねぇでしょって。
・彼女に祝ってもらいなせぇって。ちなみに土方は彼女できても分かれても沖田に報告するしつき合ってても沖田のところに顔を出す。でも幼い頃は毎日のようにあってたけど、中学生、高校生になるにつれ会うことは減る。 とか色々半日考えてた。銀→←沖(→)←土だけどプラトニック。
とまぁ沖田が小学生の頃から18歳になるまでを妄想していました。昨日。土方とは五才差ぐらいで。土方は大学生ぐらいになってようやく自分が沖田を好きなんだと気付く。同時に四六時中傍にいれる銀さんを妬む。
とかいろいろ考えて涙ぐんでました……。
そして今日は、土方と沖田がおそろいのアーガイル模様のパジャマを着て、布団が何組もしかれた和室で顔を見合わせているシュールな夢を見ました。
今ブログを書こうとアプリを開いたら開けず……。なんだろう。不具合が生じています。
遊郭ネタの原稿が大分終わりに近づきました!
オフ本個人誌で初めてあんなにがっつり濡れ場書いた気がします。コピー本とかだとあるけど。
そして山も落ちも意味もないことにゲンドウのポーズをしていますがいつものことですね!
せっかくパソコンから書いているので、昨日妄想した男娼沖田妄想ツイートをまとめたいと思います。
現代で男娼沖田とオーナーの息子土方と店主の銀さん妄想。
・沖田は店主の銀さんに拾われて、オーナーの息子土方と遊んだりして育つんだけど、沖田は学校には行かず郭からでないで土方は学校へ行くから世界の違いを何となく知って、土方が剣道始めた頃に沖田は客を取り始めるんですよ。銀さんは沖田を男娼として育てるけど沖田を慈しむ。
・土方が「大会で勝ったらお祝いしてくれる?」って言うので沖田はうなずくけど、なんにも持ってないからほっぺにちゅーでいい?って聞くの。土方はそれが嬉しくて、入賞したら一番に沖田に教えて、ほっぺにちゅーしてもらってたんだけど土方が高校生になった頃にこんなんじゃお祝いにならねぇでしょって。
・彼女に祝ってもらいなせぇって。ちなみに土方は彼女できても分かれても沖田に報告するしつき合ってても沖田のところに顔を出す。でも幼い頃は毎日のようにあってたけど、中学生、高校生になるにつれ会うことは減る。 とか色々半日考えてた。銀→←沖(→)←土だけどプラトニック。
とまぁ沖田が小学生の頃から18歳になるまでを妄想していました。昨日。土方とは五才差ぐらいで。土方は大学生ぐらいになってようやく自分が沖田を好きなんだと気付く。同時に四六時中傍にいれる銀さんを妬む。
とかいろいろ考えて涙ぐんでました……。
そして今日は、土方と沖田がおそろいのアーガイル模様のパジャマを着て、布団が何組もしかれた和室で顔を見合わせているシュールな夢を見ました。
義兄
- 2014/08/29 (Fri) |
- 土沖 小ネタ |
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拍手ありがとうございますー!
最近スマホが重くて苛々しています。
アプリ30も落としてないのに残容量10%とかどういうことなのでしょう。
スパークの遊郭ネタを書いてます。冷やし土沖になります。
そして、今日から三日間教習とバイトのダブルパンチで辛いです。ちょうどよく冷えて、創作意欲がわいたのに。
それでは義兄弟ネタ続き。
夕飯はなんにしようかなとぼんやり考えながら机へ向かっていたら、がちゃり、背後でドアノブの回る音が聞こえた。
泥棒かと思い一瞬肝が冷える。恐る恐る振り返ってドアの隙間から見えた顔に、今度は違う緊張をした。
土方さんだ。
なんでいるの、と此処は土方さんの家であるのにそんな失礼なことを思って、そういえば今日は出かけた様子がなかったことを思い出す。家にいるのはわかるけど、なんでここに。
胸のあたりがざわざわして落ち着かない。もしかしたら、前みたいに戻れるんじゃないかという淡い期待と同じくらいの不安が腹の底でぐちゃぐちゃになって気持ち悪くなる。
感情を読みとれない目で俺をまっすぐと見て、土方さんは後ろ手でドアを閉じた。
「総悟」
低く呼ばれた名前。ぞわっと背筋が粟立つ。変な汗がでる。
土方さんが名前を呼んでくれた。あの綺麗な声が俺を呼んだ。たったそれだけなのにこんなにも嬉しくて、俺はどうかしちまったんじゃないだろうか。
あんなにも冷たい目で、吐き捨てるような言い方で呼ばれたというのに。
「へい」
「おまえ、バイトしてるんだって?」
どうしてそれを。
ばれないように、していたのに。
土方さんに迷惑をかけたくなくて、平日土方さんの帰りが遅いのを利用して短時間だけどアルバイトを始めた。短時間だけど毎日のように入っているから、贅沢しなければそのお金でやりくりできて、結果土方さんのお金を使わずにすむようになった。
少しでも重荷にならないように。
迷惑に思われないように。
「なぁ、どうなんだよ」
そう思って始めたのにこう詰問されているということは、喜ばれる行為ではなかったらしい。
答えるのが怖い。
「してまさァ」
「なんで」
声のトーンが一様に低い。
「アンタの迷惑になりたくなくて」
「俺がおまえ一人養えねぇと? 馬鹿にしてんの」
腕を組みドアに寄りかかったまま俺を冷たい視線で射抜く。
こんなに長く会話をしたのは久々で、こんな針の筵にいるような状態なのにほんの少し、舞い上がっている自分がいることに気づく。そんな自分自身に嫌気がさす。
「重荷になりたくないんでさ」
押しつけがましい言葉だ。捨てられたくない傍にいたい。言えないで、遠回しに縋っている。
「重荷、な」
噛みしめるように言って思案顔をする土方さんをお白州に引き出された気持ちでただ見つめる。
ふと、相変わらず目つきはつめたいまま、土方さんの口元が緩んだ。
「なぁ総悟」
声色がほんの少し優しくなった。
投げ遣りのような、声色が続ける。
「おまえを重荷だとは思ってねぇ。家族だと思ってるよ」
言いながら、徐に近づいてくる。
ふわりと、土方さんの纏う煙草の匂いが届いた。
家族だと思ってくれてる。重荷じゃないと言ってくれた。それが嬉しくて、鼻の奥がつんとしたけれどこらえて、聞き返す。
「本当に?」
「そうだ。だからなにも心配しないでいい。ただ、」
そこで言葉を切って、土方さんは俺をじっと見下ろす。
「ただ?」
「家族は助け合うもんだろ? お前に頼みたいことがある」
そっと手が伸びてきて、俺の頭を撫でる。
いつぶりだろうか、触れられたのは。気持ちよさに目を閉じて、頼みごとをされる心地よさを声に乗せて、聞き返す。
「なんですかィ?」
頭に触れていた手が離れた。
そして。
「俺の相手をしてくれよ」
そう言うや否や俺の腕を掴んでベッドへと、俺を突き飛ばした。
最近スマホが重くて苛々しています。
アプリ30も落としてないのに残容量10%とかどういうことなのでしょう。
スパークの遊郭ネタを書いてます。冷やし土沖になります。
そして、今日から三日間教習とバイトのダブルパンチで辛いです。ちょうどよく冷えて、創作意欲がわいたのに。
それでは義兄弟ネタ続き。
夕飯はなんにしようかなとぼんやり考えながら机へ向かっていたら、がちゃり、背後でドアノブの回る音が聞こえた。
泥棒かと思い一瞬肝が冷える。恐る恐る振り返ってドアの隙間から見えた顔に、今度は違う緊張をした。
土方さんだ。
なんでいるの、と此処は土方さんの家であるのにそんな失礼なことを思って、そういえば今日は出かけた様子がなかったことを思い出す。家にいるのはわかるけど、なんでここに。
胸のあたりがざわざわして落ち着かない。もしかしたら、前みたいに戻れるんじゃないかという淡い期待と同じくらいの不安が腹の底でぐちゃぐちゃになって気持ち悪くなる。
感情を読みとれない目で俺をまっすぐと見て、土方さんは後ろ手でドアを閉じた。
「総悟」
低く呼ばれた名前。ぞわっと背筋が粟立つ。変な汗がでる。
土方さんが名前を呼んでくれた。あの綺麗な声が俺を呼んだ。たったそれだけなのにこんなにも嬉しくて、俺はどうかしちまったんじゃないだろうか。
あんなにも冷たい目で、吐き捨てるような言い方で呼ばれたというのに。
「へい」
「おまえ、バイトしてるんだって?」
どうしてそれを。
ばれないように、していたのに。
土方さんに迷惑をかけたくなくて、平日土方さんの帰りが遅いのを利用して短時間だけどアルバイトを始めた。短時間だけど毎日のように入っているから、贅沢しなければそのお金でやりくりできて、結果土方さんのお金を使わずにすむようになった。
少しでも重荷にならないように。
迷惑に思われないように。
「なぁ、どうなんだよ」
そう思って始めたのにこう詰問されているということは、喜ばれる行為ではなかったらしい。
答えるのが怖い。
「してまさァ」
「なんで」
声のトーンが一様に低い。
「アンタの迷惑になりたくなくて」
「俺がおまえ一人養えねぇと? 馬鹿にしてんの」
腕を組みドアに寄りかかったまま俺を冷たい視線で射抜く。
こんなに長く会話をしたのは久々で、こんな針の筵にいるような状態なのにほんの少し、舞い上がっている自分がいることに気づく。そんな自分自身に嫌気がさす。
「重荷になりたくないんでさ」
押しつけがましい言葉だ。捨てられたくない傍にいたい。言えないで、遠回しに縋っている。
「重荷、な」
噛みしめるように言って思案顔をする土方さんをお白州に引き出された気持ちでただ見つめる。
ふと、相変わらず目つきはつめたいまま、土方さんの口元が緩んだ。
「なぁ総悟」
声色がほんの少し優しくなった。
投げ遣りのような、声色が続ける。
「おまえを重荷だとは思ってねぇ。家族だと思ってるよ」
言いながら、徐に近づいてくる。
ふわりと、土方さんの纏う煙草の匂いが届いた。
家族だと思ってくれてる。重荷じゃないと言ってくれた。それが嬉しくて、鼻の奥がつんとしたけれどこらえて、聞き返す。
「本当に?」
「そうだ。だからなにも心配しないでいい。ただ、」
そこで言葉を切って、土方さんは俺をじっと見下ろす。
「ただ?」
「家族は助け合うもんだろ? お前に頼みたいことがある」
そっと手が伸びてきて、俺の頭を撫でる。
いつぶりだろうか、触れられたのは。気持ちよさに目を閉じて、頼みごとをされる心地よさを声に乗せて、聞き返す。
「なんですかィ?」
頭に触れていた手が離れた。
そして。
「俺の相手をしてくれよ」
そう言うや否や俺の腕を掴んでベッドへと、俺を突き飛ばした。
水底
- 2014/08/25 (Mon) |
- 土沖 小ネタ |
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公開ディベートなんとかなりました。おつおつ。
その後何故か家族で江ノ水行きました。妹の夏休み最後の日曜だったからかな。
ネコザメと海月とラブカが可愛かったです。
海月触ったらイカのお刺身のような触感でした。そしてネコザメざらざらしてた。でもざらざらしてない子もいてびっくりしました。
そしておみやげは何故かメンダコさんのキーホルダーですよ。何故。
日の光の届かない海の底、のんびりとたゆたうのは気持ちいいのだろうか。
「総悟」
ぼんやりと水槽を眺めていたら声をかけられた。聞きたくない声だ。携帯みたいに着信拒否できればいいのに。この人の声だけは聞きたくない。
でも一応上司で一応仕事中で、臓腑に海水がいっぱいに詰まったような重い心持ちで返事をする。
「なんですか」
「もう近藤さんたち先行ってんぞ。早く来い」
「気が向いたらいきやす」
将軍様の行楽につきあうのは嫌いではない。お陰で行ったことのないところへ行ける。見たことのないものが見られる。
でもいまは、ひたすら早く終わればいいと思う。土方さんの側にいたくない。
水槽の向こう、狭い中をぐるぐる泳ぐ名前も知らない魚を見ていれば近づいてくる足音。
振り返ると、すぐ側に青く照らされた土方さんがいる。
「避けんなよ」
青白く照らされた手が頬に触れようとする。
許すことはできない。だからはねのけて駆け出す。土方さんの側から逃げる。
姉上の愛した人。
俺は愛だの恋だの、知らずに死んでいきたかったのに。
その後何故か家族で江ノ水行きました。妹の夏休み最後の日曜だったからかな。
ネコザメと海月とラブカが可愛かったです。
海月触ったらイカのお刺身のような触感でした。そしてネコザメざらざらしてた。でもざらざらしてない子もいてびっくりしました。
そしておみやげは何故かメンダコさんのキーホルダーですよ。何故。
日の光の届かない海の底、のんびりとたゆたうのは気持ちいいのだろうか。
「総悟」
ぼんやりと水槽を眺めていたら声をかけられた。聞きたくない声だ。携帯みたいに着信拒否できればいいのに。この人の声だけは聞きたくない。
でも一応上司で一応仕事中で、臓腑に海水がいっぱいに詰まったような重い心持ちで返事をする。
「なんですか」
「もう近藤さんたち先行ってんぞ。早く来い」
「気が向いたらいきやす」
将軍様の行楽につきあうのは嫌いではない。お陰で行ったことのないところへ行ける。見たことのないものが見られる。
でもいまは、ひたすら早く終わればいいと思う。土方さんの側にいたくない。
水槽の向こう、狭い中をぐるぐる泳ぐ名前も知らない魚を見ていれば近づいてくる足音。
振り返ると、すぐ側に青く照らされた土方さんがいる。
「避けんなよ」
青白く照らされた手が頬に触れようとする。
許すことはできない。だからはねのけて駆け出す。土方さんの側から逃げる。
姉上の愛した人。
俺は愛だの恋だの、知らずに死んでいきたかったのに。