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梅々

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誕生日♪

ハッピバースディトゥユー。
てなわけで今日は彼の誕生日ですね。おめでとうございます!!
今日は日付見るだけでもえます。いいね。7月8日。
実感がわかないけど。


で、そごたん沖土verですが、携帯じゃメモリ足りないので前後編にしてみたんだぜ☆
時間稼ぎとかじゃないですからね。





それでは産まれてきてくれてありがとう!な感じな沖土前編。
















ほしいものはただ一つ。


ただ一人だけ。





藍色りぼん





「なぁ、総、」

「山崎ィ、放課後駅前にクレープ食いに行きやしょうよ」

「えっ、えぇ・・・」

チラリ、と申し訳無さそうに山崎は此方を見るが、当の総悟はチラリとも此方を見ない。
話し掛けても無視されて、目を合わそうにも絶対に目を合わしてくれない。土方さん、と最後にあの声に名を呼ばれたのはいつのことだったか。

―――――一週間前に、喧嘩をした。

喧嘩をしたという表現は正しくはない、俺があいつに言ってはならないことを言って傷付けてしまったのであって、総悟は何もしていないのだから。
いつもなら次の日には「土方さん、慰謝料として一日中俺の奴隷になってもらいまさァ」とかふざけたこと言ってくるのに、今回ばかりはそうはならなかった。
本格的に絶縁された。が、近藤さんにだけは心配をかけたくないのか、あの人の前だけでは総悟は前と同じように、それでいて少しよそよそしく絡んでくる。

謝りたくても、謝るチャンスをくれない。最近は山崎とばかりつるんでいて、俺じゃなくて山崎と付き合ってんじゃねぇのと思える程だ。

明日は、もう。

総悟の誕生日だというのに。




「早く仲直りしてくださいよ~」

「ンだよ山崎」

昼休み、することもなく図書室でボーッと本を眺めていると、静かに、けれど俺からしたら煩わしく山崎が目の前の席に座った。此処なら総悟は来ないだろうと思ったのだろう、確かに総悟は来ないから、こういう話をするのには丁度良い。
読んでいた本をパタンと閉じて、山崎を見据える。すると山崎は助けてくれ、と言わんばかりの情けない顔をした。

「これじゃお財布空っぽですよっ。・・・そりゃあ、沖田さんと二人っきりっていうのは嬉しいですけど」

“二人っきり”という単語に反応した俺に小動物宜しく、山崎はビクリと体を跳ねさせる。
二人っきりになんて、最近なってない。というか近藤さんといるとき以外同じ輪にいることがない。席は前後に並んでいる。けれど分厚い壁があるようで。

―――――妬ましい。

短冊にでも願えば、無かったことに・・・否、謝るチャンスを得られるか。
なんて、他力本願はよくないのだけれど。

「今日、沖田さん家まで迎えに行く手筈になっているんです」

「で?」

「代わりに行ってください」

「・・・なんで」

「二人っきりでよく話して仲直りしてください」

「はぁ?」

「じゃ、宜しくお願いします」

「ちょっ・・・待てよッ!!」

言い逃げしてった山崎を引き止めようと声を荒げると周りの視線が俺に集中した。咎めるような多数の眼差しに、悪いのは俺じゃないと言いたくなるが、総悟と喧嘩したのは俺の所為で、今此処で寂しくいるのも、俺の所為なわけで。
居心地の悪さを感じつつも座り直す。

―――――ともかく、せっかく得たチャンスだ、どうにか仲直りしたい。





「・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・」

ドアを開けた体勢のまま固まった総悟の向かいで同じく、何も言えず固まる。
とりあえず開口一番に謝ろうと思っていたのだが、久し振りに真っ正面から視線を合わせると、緊張か照れかわからないが喉がカラカラに渇いて、声が出なくなる。
そして思い知る。

―――――ああ、もう駄目だ、と。

俺にはお前がいなきゃ。
自分が自分じゃ無くなってしまう。

「総悟、悪かった・・・」

「っ!?」

情けない表情をしているのか自分でも分かって、それを見られたくなくて、ひしと強く総悟を抱き締めた。
ドサッと鞄が落ちて、ガチャン、とドアが閉じる。
今まで、二人っきりだなんて意識したことなくて、傍にいるのが当たり前だったけど、こんなにも独占欲を満たしていたとは。

―――――ベタ惚れじゃねぇか、俺。

「土方さん・・・?」

不思議そうにしつつもその両腕はいつものように俺を強く抱き締めている。

愛しい。

愛しすぎて、堪らない。

「俺のこと避けたりすんなよクソッタレ」

「ちょっとした放置プレイでさァ」

項を擽る指に性的なものを感じて顔を上げれば、獣のように飢えた眼差しをした総悟と目が合う。その瞳に見つめられるだけで、鼓動が早くなるのがわかる。
飢えているのは、自分も変わらない。一週間も触れ合っていないのだ、思春期真っ盛りの俺らが堪らないはずがない。
誘うように、耳元で名前を囁く。

「・・・流石土方さん。色っぽすぎでさァ」

「・・・てめぇの方がヤらしい顔してるっての」

そういうとニヤリ、熱を煽る笑みを浮かべ総悟は俺の頬を撫でた。
ドクドクと異常なまでに高鳴る心臓に、ああもう今日はヤバいなと悟る。
総悟のいいようにされてしまう前に、一つ。

「明日お前の誕生日だしなァ・・・、好きにしていいぜ? 総悟」

「マジでか。・・・毎日誕生日だったら良いのにねィ」

「それじゃあ無意味だろ」

それもそうだと沖田は呟き、互いの熱を確かめ合うように優しく、唇を重ねた。

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