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梅々

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G線上の猫やっと読みました。おもいっきりBLだった。でもそんなの関係ねぇ。
理也だっけ?がめっさ可愛かった。白も黒もどっちもナイス。どっちかってぇと黒髪とくっついてほしいけどどうなるの?私はまだ一巻だよ・・・。
てなわけで本屋四軒はしごしましたどこもかしこもうれきれ。人間不信になりそう。


それでは試験前から予告してた感じな百人一首。











君がため 春の野に出でて 若菜摘む
わが衣手に 雪はふりつつ





かぐや姫の溜め息





「うっわ~。可愛くね?ヤバくね?」
「うっせぇな。てめぇは静かに出来ねぇのかよ」
カラン、と氷が音をたてたグラスを片手で持ち、土方は隣の男が見ているアルバムを覗き込む。
懐かしい、と感慨に耽るよりも、あんな悪戯されたよな、と憂鬱になる。
「すんげぇ可愛いって。女装だぜ?」
「アイツが可愛いのは当たり前だろ。ってか女装じゃねぇ、厄除けか何かだ」
「俺したことねぇし」
「お前は似合わないからな。総悟は体弱かったから、姉がさせてたんだ、・・・確か」
土方は当時の事を思い出しつつ言う。
今でも鮮明に覚えているのはその頃からあの二人が特別な存在になっていたからか、それとも物珍しい事に興味を覚えたからかは分からない。
ただ、ミツバが凄く楽しそうにしていて、総悟も始めはいやがっていたが姉に感化されたように少し楽しんでいたのだけははっきりと覚えている。
写真撮ろうとしたら殴られて、ばれないようにこっそり、一枚だけ撮ったのも。
「病弱って響き良いよな」
「誰もそんなこと言ってねぇよ。変態確定だな」
その時、鈴の音をさせ扉が開いた。暗い店内に薄暗い光がさしこむ。
徐に振り向くと、待っていた飴色の髪が植木の隙間から見えた。
走ってきたのか、せわしなく肩で息をしていて、頬は赤く染まっている。雪の降る中走らせて悪かったな、と思ったけど、俺は絶対にそれを口に出さない。そういうキャラじゃないし、元凶は坂田なのだから。
「お~き~た~く~ん!」
立ち上がり手を振っている馬鹿を横目で見て、再び総悟に視線を戻す。
馬鹿でかい声に当たり前だけど気付いて、振り向いた。サラリと髪が額を滑り、明かりに煌めく。
「すいやせん、遅れちまいやした」
「別にいいって。さ、座れよ」
坂田が座っていた席に、総悟が座り、その隣に坂田も座る。
「仕事終わったのかよ?」
「ちょいとサボってきやした」
「お前なァ・・・」
「明日やりまさァ。多分」
「おまっ・・・」
「はいはいはい。仕事の話は止めようぜ~。こっからは真剣勝負だ」
坂田に制止されたのが気に入らないが、こんなとこまで仕事の話は持ち込まないでいいだろう。
気持ちを切り替え、一息つく。
「で、今日は何やるんで?」
呆れ気味に訪ねる総悟に、飲み比べだと告げる。
毎月一回、坂田が喧嘩を売ってくる。例によって例の如く俺はそれを買い、賞品、というか勝手に賭けられてる総悟がそれを見守る。
「・・・アンタ不利じゃねぇの」
「別に。ハンデあるしよ」
坂田は先にウイスキーを一杯、勝負が始まる前に飲むと先程決めていた。一杯ぐらいじゃ対して・・・とは思うがそんなもんに頼るのは好きではない。実力と気力でどうにかするしかない。
「飲み代は誰が出すんで?」
「ん~?負けた方。じゃ始めっか。いいな?多串君」
いつの間に頼んだのか空のグラスを持ち、一人顔を赤くしている。
コイツも、酒弱かったんだっけ?・・・確か弱かった気がする。ハンデなんか必要なかったかもしれない。
「上等だ」
「・・・んじゃあスタートってことで」
やる気のない総悟のスタートの合図で、二日酔い必須の勝負は始まった。





「・・・土方さーん」
「ああ・・・?」
「平気ですかィ?」
「上等だ・・・」
会話になっていない。
そう思うのは俺だけだろうかって絶対俺だけだ。土方さんとは反対の隣を見ると、心地良さげに旦那が眠っている。バーテンダーは他の客とにこやかに会話してるしこの酔っぱらい共を俺一人でどうにかしなければならない。
「・・・旦那ァ、起きなせぇ」
「ん~。チューしてくれたら考える・・・」
「いっぺん死んでくだせぇ」
両方とも使えない酔っぱらいで溜め息が溢れる。
何なんだよこのマダオ達は。使えない上に迷惑かけてんじゃん。そりゃあ、それぞれにいいところはある。けれどそれとこれとは関係ない。ムカつくから引きずって帰ろう。

二人の財布から同じぐらい金を抜き取り会計して、先ず土方さんを起こす。
首締めて殺そうかな。でもそれじゃあ歩いて帰らせるのは無理になる。
「起きなせぇクソ土方」
言いながら、首を両手で締める。
ゴホッと苦しそうな咳に次いで、手をはがそうと土方さんが抵抗する。
そろそろ起きたか、と手を離した。
「あ、起きやした?」
「お前・・・っ!俺を殺す気かっ!!!!」
「当たり前でしょう」
さっさと帰りたいから一蹴して、次に旦那を起こす。
首輪でも持ってくれば楽でよかったかと少し後悔するけど何で俺が後悔しなくちゃいけないんだろ。馬鹿みたいだ。来るまで何やるかなんて知らなかったし、二人の諍いに巻き込まれてる被害者なのに。
声もかけず適度に鼻と口を抑える。すると、見事なまでに土方さんと同じ反応を返して、驚いた。
「酔い、さめやした?」
「・・・大分」
「んじゃあ二人共、自分の足で帰んですぜ。じゃあ、さようなら」
思ったより、さっきの悪戯で酔いがさめたらしくこれなら平気だろうと置いていくことにする。
「おい、ちょっと待て」
「・・・何ですかィ?」
「どっちが勝ったのかな、と。俺の勝ちだよね?」
「そこんとこ教えてくれよ」
まるで以心伝心してるかのように交互に話すから、実はこのマダオ二人組はできてるんじゃないかと思う。
それはそれで面白そうだ。
「今回も、引き分けでさァ」
もう少し三人でつるんでいたいからどっちも選ばない。


それは、俺ら三人の暗黙の了解。





#15

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