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梅々

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明日はデート

明日はデートに言ってきます!
といっても同性ですがねwwww
それに土沖と結婚してますので←誰か絆創膏を!
約一年ぶりに会えるのでお洒落に励みたいです。まぁ、付け焼き刃じゃどうしようもないですが´`

というか一月が終わってしまう!!
早いなぁ・・・。
そろそろ三周年書かなきゃなぁ・・・。





では、沖土で百合です。沖土と言い張れば沖土に見えるはず!
因みにさりげなく前に書いたものの続きだったりします(((・・;)
百合だと土沖と沖土の境界が淡くなります。
そしてスランプ。
















ああそうやって

深みに嵌めるわけか。





天が紅





沖田!
と剣道場内に響く声が俺を呼んだ。竹刀を肩に担いだまま振り返れば、その凛とした声で分かっていたけれど土方さんが此方に向かって手を振っていた。しょうがなく足を止めて、土方さんが追い付くのを待つ。
昨日も同じようなことになって、走れよと言ったらその代償にキスを求められたので今日は何も言わない。
他人の目を引く、うつくしいひとだと思う。近くを歩いている、更衣に向かう男子たちなんか霞んで見える程。だから、霞からの意味深な視線は無視をすることにした。
妬まれたって困る。俺は付き合う気なんてないんだから。だから本当に土方さんが欲しいのなら早くアタックして物にすればいい、なんて土方さんの前で言ったらきっと傷つくだろうから、言いはしない。
昨日の今日で、事実とは婉曲された形で俺らの関係は学校中に知れ渡っているだろうから、誰も土方さんにアタックなんかしてこないだろうけれど。

「今日も、一緒に帰ろうか」

「・・・へい」

HRが終わると迎えに来て、それから部活に出て一緒に着替えて一緒に帰る。なんてのが昨日の放課後から始まった。いつもは一人で部活へ向かっていたから、違和感が満載だ。
友達は、こういうことをするものなのだろうか。山崎を思い浮かべると山崎は友達と言うよりかはパシリだから当てにならないことに気付いて、他に友達らしい友達がいない事実に行き当たった。近藤さんは先輩、銀八先生は仲が良いけど先生だし、あとは神楽とかいるけどあいつは男子だし。
うわ、なんて寂しいの俺。

「沖田さ、」

「はい?」

下を脱いで上もはだけているときに話し掛けられて土方さんを見る。すると無遠慮な視線が此方に向けられていて、その手にあまり固執しない性格だけれど、少したじろぐ。だって土方さんは、俺のことを好きと云っているから。同じ異性だけれど意識してしまう。
僅かに袷を直した俺を、似たような格好をした土方さんは手を進めながらも苦笑した。

「胸、どんくらい?」

「・・・は?」

「いや、でかいじゃん。おまえの」

だからって普通率直に訊くかと、言おうとしたら前から覗き込まれたのでしっかりと前を合わせた。別に下着つけてるしベビードールだって渋々身に付けてはいるけれど、白地に見られるのは嫌だ。
ねぇ教えてよ、土方さんはちょっかい出しながらもシャツを羽織っているから慌てて、俺も隠すのを止めてシャツを羽織る。他人を待たせるのは宜しくないと教わったから。

「・・・スケベ」

「人間は皆スケベなもんだよ」

「俺は違いやす」

どうだかなぁ、言って土方さんはふぅと俺の耳に息を吹き掛けた。
ひっ、と跳ねた体をクスッと笑い、教えなきゃ揉むよ、とセクハラ発言。
それは御免蒙りたいが、流石にこう他人もいる中で言いたいとも思わない。

「・・・あとで、」

「二人っきりになったらな」

とそれはもう艶やかな声色で言われて意識の二文字が頭を占める。浮き名は伊達じゃあないな、と痛切な程に実感した。実感して、胸の内で何かがもぞもぞとした。それと真っ正面から向き合う気は今はない。



部活をしていた時は、それは見事な夕暮れが窓の外に広がっていた。だが今は真っ暗で、隣を行く土方さんの顔が微かに見える程度。黄昏時とは「誰そ彼」が訛ったものなのだとそういや、今日先生が言っていた。多分、明日になれば忘れているのだろう。

「んで?」

「はい?」

肉まんを渡しながら、だから、とちらりと胸元に目線を向けられてああ、と思い出す。何故そこまで聞きたい、と思わなくもないが、肉まんを奢ってもらった以上言わなきゃいけない気がする。なんだ、策略か?
街灯の光が頼りになる夜の夜道、家の方向が殆んど一緒だから分岐点が現れるまでまだ十分はある。

「Cでさ」

「・・・やっぱそっか」

羨ましいなぁ、言いながら真っ直ぐ前を見つめる眼差しはとても澄んでいる。胸のサイズの会話をしているなんて、見た人は思わないんじゃないか。
見た目は大人っぽいし、物腰も落ち着いている。でも考えていることは俺と同レベルだ。まだ知り合って一日しか経っていないけれど、傍に居て心が休まる。それに楽。話を聞いていなくても引っ張ってってくれるし、いい先輩。というか友達なのか?

「なぁ、揉ましてよ」

「普通そんなことしやせんよ。ってか約束」

「約束してないし。いいじゃん、特別ってことで」

いたずらっ子の視線、だがそれに流されるような俺じゃない。いつもは俺が流させる側だし、揉ませるなんて常識的に考えてあり得ない。無言で睨んでいると、土方さんは冗談だと拗ねたように言った。
土方さんのこういう所は結構好きだ。押しが強すぎないで、空気をちゃーんと読むところが。少なくとも五回ぐらいは、その性格に甘えた。

「・・・じゃあ」

「まだ何かあるんで?」

「呼んでいい? 総悟って」

俺の名前を呼ぶ人はあまりいない。近藤さんと姉上ぐらいだ。それもこれも、性別を考えない名前の所為だ。嫌いではないし、かっこいい名前だ。だけど気安く呼ばれるのが嫌で、許可なく呼んでくる奴は皆、潰した。
けれども。
総悟と呼ばれて嫌だと感じなかった。寧ろ、初めて苗字を呼ばれた時と同じようにしっくりときているように感じた。

「おまえ名前呼ばれんの嫌がるってジミーに聞いたけど」

「それであえて訊くんで?」

「きかないよりマシでしょ」

「まぁ、別にいいですけどね、呼んでも」

「・・・いいのか」

立ち止まってぱちくりと、土方さんは瞬きをした。そこまで驚くとは思わないで、俺も立ち止まって首を傾げる。喜ぶんじゃないかとは思ったけれど驚くとは。
可愛いな、と同性に思うのは友情の許容範囲だろう。同時に愛しさを覚えたのは置いておいて。

「総悟」

「・・・へい」

近藤さんに名前を呼ばれると安心する。姉上もそう。だけど土方さんに呼ばれたら不可思議なことに安堵もするし、ドキドキと胸が高鳴りもする。普通に、呼ばれているだけなのに。

「明日は、朝も迎えに行くわ」

「へ、」

ほっぺに軽く唇が触れて、スタスタと土方さんは先に行ってしまった。
けれども、あのお弁当を誉められたときのように物言いがぶっきらぼうで照れているのが分かってしまった。

まだ、知り合って二日目。
それなのに、なんでこうもこの人の隣は居心地が良いのだろう。

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