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梅々

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御影

毎週土曜のガンダムが帰ってきました(*^^*)
何故か、って? それはね、スカパーでガンダムの再放送がやっているからだよ。金曜の真夜中にやってるので録画して翌日に見るのです。ラブレスとセットで。一話の始まりからしてもう感動。ロックオンが生きてるんだもん(ヲイ)。アレルヤも最終回見てから好きになりましたしマイスターは皆好きだ。
ラブレスはあれ、アニメだと難解度が上がりますね。一巻を初めて読んだ時を思い出しましたよ。立夏の声が少しイメージと違うけど草灯のヤらしさは変わらない(笑)律先生も子安さんであってましたね~。

ある同人誌を久々に読んだら銀→沖←土を描きたくなってイラスト一枚描いたんですが小説も書きたくなってきました(笑)
ドSで鬼畜な土方も書きたいし甘々な土沖も書きたいし鴨沖3Zも書きたい・・・。
しかしながら優先順位は近藤さんが一番です。なんたって四月二十五日。
近沖にしようかな・・・。



あ、私の誕生日ももうすぐだなぁ・・・。またひとつ老けるのか。ヤだなぁ。





それでは百人一首。ポルノのうたかた目指して撃沈☆


















報われなくても存在することに意義がある想いだから。





水沫の梦





裾をわって入ってくる真夏の温い風が悪戯に肌を撫で、何処かへと吹き飛んで行く。ひんやりと、冷めた体にはほどよく心地いいのだが、土方や近藤は妙に湿っぽくて気持悪いと夏の夜風を嫌がる。
子どもの頃から体感温度とかが異常な程鈍いと言われていた沖田は鈍い侭成長したらしい。
いつのまに背後に来ていたのか、五月蠅い蝉のざわめきに埋もれぬ、威厳のあるよく通る声が煙をくゆらせた。

「餓鬼は寝る時間だぞ」

「酒飲めりゃもう餓鬼じゃ無いでしょうよ」

「まだ18だろ。違法だっつーの」

土方が18の時は軽く酒を飲んでいたし、夜遊びが激しかった。道場にいない夜の方が多かったと記憶しているし、近藤もそう言っていた。立派な差別だろう、と沖田は言いたくなるが、土方にとっては区別らしい。よく分からないが。

「寝つけねぇんでさ、暑くて。放っといてくださって結構ですぜ」

ミーン、ミーンと蝉が哭く。
自覚したのも夏だった。今よりもう少し涼しい初夏だったけれど蝉が元気な夜に、思い識った。

─────憎悪だけではないのだと。この男に向けている想いは。
そう識って途方に暮れた。

成長するとともに膨らんでいった気持ちは殺意だけでは無かったらしい。愛しいと、その存在が欲しいと胸が疼く。
これを愛と呼ぶのなら、何て自分勝手な想いを人は大切にするのだろう。

「盥に水でもはったらどうだ?」

「んで、どうすんで?」

「足冷やすだけでも、寝付き易くなっから」

別に夜寝られないから困っているわけではない。夜寝れなければ昼に眠れば良いのだから。
ただ少し、考え事をしたくてこうして縁側に座っているのだから邪魔しないでほしい。
たとえば。この恋慕の情が無くなっても、今まで通りでいられるのか。実ることのない、ただ己を傷付けるだけの想いなのか、知りたくて。
意識してなくても、いつも傍に居た。だから芽生えたのか、それとも傍に居たから芽生えたのか。
始まりなんかに興味はない、行く末だけ分かれば。

実る可能性の低い想いだからこそ、愛しくて。
恋に恋するお年頃とやらではないのだが。

「土方さん」

「なんだよ」

「もし俺があんたのこと好きっつったら、どうしやす」

「・・・非現実的だな。確実に有り得ねぇだろ」

「えぇ。俺が俺である限り有り得やせんよ。だからこその仮定なんでさ」

俺がアンタに、好きだと言うことはないだろうから。
誰よりも、何よりも大切なのは近藤で、土方の存在は二の次なのだ。そうでなければならない。そう胸に誓っている。
だから何があってもこの想いは秘めたまま、土方に届くことはない。

「───ま、そんときは出来る限りのことしてやるよ」

「へ・・・?」

呆けた声に一瞥を寄越し、土方は月を見上げ、紫煙を漂わせる。冗談ではないだろう、どういう思惑か是非知りたい。
しかしながら、問うてみたら禁忌に触れてしまいそうで、口を閉ざした侭土方を見上げた沖田は悶々とする。

「じゃあ、もし俺がお前のこと好きだっつったら、どうする?」

唐突な問いだ。しかし自分も同じようなことを唐突に尋ねたのだから、答えるべきなのだろう。常識的に。
もしも好きだと言われたのなら。
抱き締めて温もりを分かち合いたい。強かに抱き締めて隙間なんかできないぐらい密着して、その心音に耳をすましたい。トクントクンと規則的な音と煙草の匂いに包まれて、襲いくる睡魔に身を委ねてもいい。
理想に、夢に過ぎないけれど。手に入れられたのなら・・・。

「押し倒してやりまさァ」

「いきなりそう来るかよフツー」

「両者の同意の上ならいいんじゃねぇですか?」

「そりゃあ、そうだけど」

「仮定の話なんだから、どうだっていいじゃねぇですか」

現実では無いのだから。
いくらでも紡いで崩すことが出来る嘘偽り。決して叶うことのない架空の未来。
・・・・・・馬鹿馬鹿しくなってきた。
どうせ諦めることも打ち明けることも出来ないのなら、この会話は虚しいだけ。自己満足にもなりやしない。
未だ宵だというのにうっすらと朱に染まってきた空を眺め溜め息をつくと、急に眠気が襲ってきた。
空が明けきるまで寝よう。成り行きで隣にいる土方にもよく眠って体力をつけてもらわなければ悪戯のしがいがない。

「俺もう寝まさぁ」

「そうしろ。餓鬼が夜更かししても良いことはねぇからな」

「そんじゃ」

珍しくつっかからない俺を鳩が豆鉄砲を食らった化のような表情をした土方が無言で此方を見る。
勢いよく立ち上がりその所為でふらついた足で自室へと向かう。

今の距離感をこの均衡を、保った侭いつまでもその傍らに居れればいい。

たゆたう想いは見殺しにして。





#36
夏の夜は まだ宵ながら 明けぬるを
雲のいづこに 月宿るらむ

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