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梅々

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全身全霊

出来たァァァァァァァ!!!!

やっと祝えた結婚式。
しかし、気付けば明後日は聖・バレンタイン…………。
何もしてないよ?
銀沖にしようか、土沖にしようか悩んでますが。
ってか絶対間に合わないよ。
だって試験前でただでさえ小説書く時間無いのにR書きたいなんて無理だよ。
やっぱ、ただの激甘とかにすべきですね。



それでは最長記録更新な沖土で目指せR18。

こんな長いメール送ったの初めてだ(笑)















好きなんだ



駄目なんだ



君じゃなければ



だから



僕の為だけに







夢見乃鳥







土方は、疑問に思った。
いつもは人権など土方には無いような、そんな扱いをするのに、今日は吐き気がしそうな程行為が甘ったるい。
体中を這い撫でる指先も、口付けも、何もかもが優しすぎて羞恥を煽る。

「ぁ…い…い加減……ゃめっ…んっ…ァ…ッく」

「明日あんた辛いだろうから、丁寧にほぐしてやってんのにまだ文句言うんで? いつもは『どうせヤるんなら慣らせ』ってうるせぇくせに。あんた文句ばっかし」

加減を知れ。
そう怒鳴りたくても、口を開けば沖田が悦ぶような鼻にかかったような甘い声しかでない。

仰向けなのも、悪い。
いつもはうつ伏せで、尻を掲げる態勢で後孔を苛られるから、床に口を抑えて、何も考えずに目を瞑っていればいい。屈辱的な態勢に堪えさえすれば。
だが、仰向けとなると話は別だ。
足を限界まで開かされ、見られたくない淫らな表情を見られてしまうし、欲に濡れる花芯までもが沖田の視界に入ってしまう。
中を掻き回される度にビクビクと震えるそれを、沖田は官能的な眼で見つめる。

見られたくない恥態を眼で犯される。

意識した途端にきゅうっと中を弄る指を締め付けてしまい、抑えようのない声があがる。

「くぅっ……!!…も、止めっ、ろ…っん…」

「早く挿れて欲しいんで? でも未だ、駄目でさァ」

くちゅり、と新たにもう一本指が加えられる。挿入されたその指を襞が撫で、喜ぶように内部が収縮する。それに気をよくしたのか、沖田は三本の指をバラバラに動かしながら蜜を溢す花芯を口に含んだ。
潔癖な沖田は、滅多に口淫をしない。そのくせ、土方の羞恥を煽る為か秘所を舐めたりはするのだが。
土方の方は昔から弟のように思っていた沖田にそんなことをさせたくないと思っている。
そんな想いなど諸々の所為か、どんな行為を強いられるよりも格段と背徳を感じる。
こんな事をさせてはいけないと、全うな道を歩ませるべきだと分かっているのだけれどもう、引き返せない。

沖田の舌が花芯の裏筋を這い、溢れる先走りをちゅっちゅっと吸う。その度ぞくりぞくりと土方の背筋が粟立つ。

「はぁッ……!!……もっ…やめ…ァ……ン…」

「……土方さん、そんなヤラシイ顔、他の奴に向けねぇでくだせぇよ」

「んァ…わかっ……わかった、か…ら……ぅあ…」

早く楽にして貰えと本能の出す指示に従い馬鹿馬鹿しい睦言に土方はコクコクと涙を零しながら頷いた。
その表情は与えられる快楽に浸りきっていて、沖田の熱を高ぶらせる。

殊更ゆっくりと沖田は襞を刺激しつつ指を土方の体から抜き去り、代わりに己の高ぶりをひくつく其所へと当てた。

「ぁっ……やく、しろ…ッ…」

「……へいへい」

そっと唇を重ね、やや乱暴に沖田はその屹立を挿入した。
抵抗なくすんなり内部に収まる感覚が新鮮で、容赦なく一息で奥まで沖田が貫くと、土方はぽたぽた涙を零し縋るように沖田を抱き締めた。

「今日は不気味な程素直ですねィ」

「うっせ……ッハァ………ぁ…まだっ……」

「動いて欲しくねぇんだろィ? 大丈夫。今日はゆっくーりやってやりやすから」

それはそれで拷問のようだと、睨みつけたのに気付いたのか沖田は笑みを浮かべた。
“優しい”と、見せかけてずたずたにする。
それならば優しさを偽らないでほしい。そう思うけれど、そのぎこちない“優しさ”は嘘偽りのものではなく、不器用ではあるが沖田なりの配慮なのだと知ったのはつい最近のことだ。

だから散々なじられて辱められてプライドを傷つけられても、沖田との関係を断ち切ることはできない。
常にその存在は土方の傍に在り続ける。
部下であり、同胞、兄弟子、幼馴染み、そして恋人として。
だから、もし、ひとつの関係を断ち切ったからといって、易々と他人にはなることができないのだけれど。

「ハァッ……ックショ…うご、け…ァ……」

「………なんであんたはいつもいっつも、俺よか偉そうにしてんで?」

なんでって俺は一応お前の上司だから。そう答えようとした途端、中のものがスライドした。
きゅうきゅう締め付け、男に喰らい付くこの体の浅ましさが嫌で堪らない。尋常じゃない程恥ずかしくて、死にたくなる。

「……ぁっん………くっ…ぁあ!!」

「そんな声出されても、ねぇ? 気分害しやしたから」

無情にも、後孔を満たしていた楔は一度も秘奥を貫くことはなく引き抜かれた。

「ああぁっ……」

物足りなさに、一気に何もなくなった秘孔をきゅっと絞ってしまう。
そんなことをしても、無意味だとわかっていながら。

「自分自身を愛でてみてくだせぇよ」

「えっ………?」

土方の上から退き、隣に腰を下ろした沖田は乱れた衣服を調えた。そして、うっすらと微笑を浮かべ横たわったままの土方の頬を撫でる。
その表情に土方の胸がときめく。

「お願いでさァ、土方さん」

「……何、しろって…?」

「だから、俺によく見えるよう足開いて抜いてくだせぇって」

「………いや、だ」

「それじゃ辛いままですぜ? だからいいじゃねぇですか。限界近いようだし、少し抜きゃあイけまさァ」

「いやだ……っ!! なんで俺がそんなことッ……!!」

抵抗はするが、どうせ妥協することを知っている。
土方も、沖田も。

この駆け引きを楽しんでいるのは自分だけだと、沖田はそう勘違いしているが、実は土方も少し、そりゃもう本当に少しだけは楽しんでいる。
いつかこの狡猾な甘言に唆されることなく、逆に沖田を罠にはめようと、秘かに思いながら。

「土方さん」

果てしなく甘い声に名を呼ばれ、土方は頬を紅潮させつつも、すねたような表情でゆるゆると上体を起こした。

けれども、動きはそこで止まる。

限界が近いとはいえ、まだ理性が残っている。自らの手で昇りつめる、そんな恥態見せたくはないと理性が体の動きを止める。
どうしようもなくて、土方は沖田の瞳を哀願するように見つめた。

「……総悟、やっぱ…………」

「………ふーん。俺がほしくねぇってぇんですねィ? あんたは。それなら、別にいいんですぜ。俺は寝まさぁ」

無表情で沖田はそう言い放ち、徐に立ち上がった。そして名残の欠片も見せずに障子へと歩む。



帰ってしまう。


沖田が、帰ってしまう。



気付けば、土方は沖田の寝巻きの裾を掴んでいた。
じぃ、っと土方が上目に見つめると、沖田は表情を和らげた。

「……どうするんで?」

「行くな」

「ってぇことは、」

障子の前で腰を下ろし、沖田はただ土方を見返す。
その視線を感じつつも、土方は足を開き蜜を零し濡れる中心に手をあてた。
それだけで、羞恥やら情けなさやらに涙が浮かぶ。

「泣かねぇでくだせぇよ。酷くしたくなりやすから」

「なっ……!! ……ッは、ァ」

少し指先を動かしただけで、体がビクリと跳ねてしまう。
なんで、と思いつつも更なる刺激を求め、手は愛撫を続ける。普段、沖田がするように、軽く爪をたててみたり強く擦ってみたりする都度、腰が揺れ、花芯から先走りが流れ出す。

「……ア、んっ………ック……ハァ……あ、ぁあ…」

声が、止まらない。


感じる視線に、思考が犯される。


理性が壊れる。


「……もうイけやすね、土方さん。ちゃんといい声聴かせなせぇよ」

「はっ……ぁ、ひッ……そう…ごぉ…ッ」

視線が絡まり、その赤い瞳の奥の劣情に堪らなく煽られた。

真っ直ぐに己を求めるその瞳に、不覚にも。

「っぁぁあ………!!!!」

豪快に欲をはき出し、土方はくったりとした体を前方へ倒し、沖田を抱き締めた。
珍しく素直に懇願する態度を見せる土方を、沖田は幸せそうに抱き締める。

「あんたは、俺だけのモンですぜ」

「…そうご、もう………」


このまま、閉じ込めて自分だけの物にできたなら─────。


ふと頭をよぎった考えに苦笑する。底無しの独占欲は、土方をどんなに抱いたって次々と湧いてくる。
卑しいな、そう思うけれど、こんなにも土方を愛している自分が不思議と嫌いではない。


そっと布団に土方の体を横たえさせ、沖田は先刻と同じように覆い被さる。

「ご褒美、でさァ」

「んっ……は……っやく、ぅ……」

無我夢中で土方はただただ沖田を求める。
そんな土方に沖田は真っ直ぐに応え、土方の中へ、乱暴にぐぐっと楔を挿入する。
望んでいた快感に、嬉しそうに土方は瞼を閉じた。そして沖田がなすがまま、揺さぶられ抱き締められる。

「ひァ…んぐ、ッウァ………そ……ご…っ!!」

「土方さん…………」

純粋に愛しさが胸に満ちる。それに伴い、快感が増す。
強弱をつけ沖田に腰を突かれる度に増長する、悦楽と目の前にいる男を手にしたいという想いはきっと尽きないだろう。

グチ、グチュ、とやらしい音をたて敏感な内部を熱い楔で愛撫され、思考が甘く溶けてしまいそうになる。
もしも、他の誰かにこんなことされたとしても、こんなに感じて、一体感を抱くことはないだろう。
いくら自分がこんなに淫らでも。

「……ふァ、ク……んんッ…ぁ……く……ィ、く……イくっ………!!」

「一緒にッ……いきやしょう土方さん……」

きつく瞑っていた瞼を開ければ、普段見ることの出来ない、余裕の無い顔をした沖田が視界に映る。
そんな顔で真摯に名を呼ぶと同時に強く最奥を突かれ、襞で沖田の屹立を搾りとるように締め付けてしまう。

「っああああ─────!!!!」

「っく……!!」

土方が己の腹や沖田の胸を盛大に汚しながら果てると同時に、土方の体内で沖田の熱も弾けた。恍惚とした表情を浮かべ射精し、土方は荒い息を吐きながら眠りについた。





翌朝目覚めれば体は綺麗に拭われていた。
事後はいつも、自分でしていたのだが昨日はうっかりあのまま眠ってしまったから、沖田が拭ってくれたのだろう。

恥ずかしい。

あの沖田が、こんなことするとは思っていなかったが、きっと、体内にあった沖田の精液も律儀にきちんとかきだされているのだろう。

自分が寝ている間に。

「………クソ餓鬼…」

「誰がクソ餓鬼なんでィ?」

返事が返ってくるとは思っていなかった土方は驚いた。
振り返り、自分の隣で眠そうに目を擦っている沖田は寝起きだからだろう、不機嫌そうな表情をしていた。

「せっかくあんたの手間減らしてやったってのにクソ餓鬼呼ばわりですかィ? 報われねぇなァ」

「お前は一切やんなくていい。普段後片付けなんざしねぇくせに何でこういうときばっか………」

かすれ気味の声で小さく土方が呟いた言葉に沖田は笑顔で返す。

「だってあんたを困らしたりすんのが好きだから仕方がねぇですぜ。恥ずかしいんだろィ? 俺にあーんなとこキレイにされて」

「…このサディストが」

「誉め言葉ですねィ」

肩を掴み沖田は俺と同じように上体だけを起こす。そしてチュッと唇を合わせてきた。

「おはようごぜぇやす」

「……おはよ」

毎朝キスで始まって、毎晩抱き合って眠る、なんて新婚のような生活がこれからもずっと続きそうで、そう考えたら笑みが溢れた。

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