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梅々

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コピー本・・・

原稿挟んだノートを置いてきてしまったんだぜ☆
・・・大丈夫、変なシーンはない。あれ?でもノートの落書きが激しいぞ。米英とかいる。
あ、この携帯ちゃんと米英ってでる!前の携帯米英って出なかったのに。殊勝なことで。
今日戦利品読んでたら初心にかえりたくなったので帰ります。すべては原点にあるのだよ。
つぎは何になるだろう。





では卒業ネタで沖土。自重は次からするので背後注意。甘酸っぱくできない。















瞼を閉じたら
溶けていけそうな気がした





花嵐





必要なのはほんの少しの勇気、それと羞恥かなぐり捨てた心か。
予行と変わらぬ段取り、予定通りに終わりそうな式典も後半だ。あと若干の忍耐で、この狭い箱から出る事が叶う。
壇上で話をする声に耳を澄まそうとすれば、近隣の席から啜り泣く声が聞こえる。泣く程の思い入れを持ったなら、いい高校生活を送ったんじゃないだろうか。
そしてその思い出に素直に涙する事が出来るのが若干羨ましくもある。男だから、とか。ちっぽけな見栄と詰まらない矜恃の所為で手に入れられなかった物がいくつもある。

だから、今度こそは必ず。

『卒業生、退場』

弛緩した空気を引き締めるような声に、皆が馴れ親しんだ日々に別れを告げながら歩いて行く。当事者でなければ分からない事は可也ある。逆に、傍観者じゃなければ分からないことも多い。
去年、一昨年までは二時間座り続けるのが辛いという感想を抱いた程度、今年は、頭の中が悲しみではないもので一杯だった。
それはそれで、どうなのか。
体育館の出口脇に立ち拍手する教職員。その中に一人、ずっと俺の思考を支配していた奴がいた。
目があっても、すぐに反らされる。それに少し、否可也頭にきて拳を強く握り締めた。





ガラガラ、と戸を開けると、正装した上にいつものように白衣を纏っていた。
戸を丁寧に音を立てない閉めて、改めて彼を見遣る。
呆れるぐらい、何も変わらぬ無表情。

「沖田」

「へい、なんですかィ?」

昨日までは、“先生”を付けなければ返事しなかったのに、一日でこうも対応が変わられると違和感が物凄い。
俺とコイツとを結び付けるものが今日、無くなった。
それは、喜ぶべきことであったはずなのに。
沖田は相も変わらず、机に向かっている。何を真面目に書いているのか、資料らしきものが乱雑に置かれているが、ちっともヒントになりやしない。
抑、沖田は理科系の教師ではない。なのに何故放課後はいつも此処にいるのだろうか。

「・・・今日でお前と会うのは最後だな」

「寂しいんで?」

クスッと笑い、沖田は漸く俺を見る。
玩具をいたぶるときのような瞳の色。ぞくりとするのは熱を受け止める快楽を知っているからか。あんなに、毎日のように愛してるだのあんただけだの言われて抱かれ続ければ、嫌が応にも意識せずにはいられないだろう。
だからって、同情とかそんな生半可な気持ちじゃなくて。

「そんなわけねぇだろ」

「あらあら、嘘吐いてんの見え見えですぜ」

くい、と腕を掴まれ引き寄せられる。下から見上げてくる瞳は未だ真剣味を帯びていない。
いつだって、そうだ。駆け引きを楽しむ顔をして、真実めいた口調で嘘を言い、俺を揶揄う。
どれが本当か、など分かるわけ無いけれど、唯一分かることがある。

駆け引きは、お前の勝ちだ、沖田。

「第二ボタン、くれてやるよ」

「あらあら、マジですかィ? 有り難くもらっときまさァ」

ぶちっ、と糸を千切り、沖田は俺の釦を掌の上に置き眺める。そして徐に、それに接吻をした。
恭しく、キリシタンが聖書をそうっと撫でるようなその仕草。
どんな言葉よりその行為が、真摯に俺の心に響いて。

「好きですぜ、アンタの素直じゃねぇとこも」

「うるせぇよ」

合わせた唇を離して色気のない睦言を交わし、もう一度、俺は沖田に唇を寄せる。
思えば初めての能動的なキスだ。
今までされてばかりいて、それも嫌々、という体を装っていたから。
本当に、素直じゃない。
それはコイツも変わらない。

「今日はなんで、」

「あぁ、押して駄目なら引いてみろってことでさァ。効果抜群? そんなに無視されんの嫌でした?」

「・・・ああ、そうだよ」

意地の悪い笑みを浮かべ言う沖田に意表返しに肯定する。
精神年齢の低い目の前の教師は一瞬、驚いた表情を浮かべ嬉しそうににんまり笑った。
ああ、やっぱあんた、サイコーでさァ・・・。
言って沖田は俺を、机に押し倒した。





ぐちゃぐちゃに溶けた鉄を思わせる熱さ、感覚に身震いをすると意識の範囲外で中に埋められたものをきゅっと締め付けてしまったらしく、小さく息を詰める声が背後から聞こえた。
項に感じる吐息がこそばゆい。
疾うに力の入らなくなった体は沖田の思うまま、広げられ愛撫され・・・俺にはみっともなく喘ぐことしかできない。意識を総動員して声を殺そうとすれば弱い箇所を攻められ、愛撫に意識が向けば沖田が悦ぶような声が出てしまう。
どうしようもなくて、俺は考えるのを止めた。

「あっ、あぁぁっ・・・!」

「可愛すぎ、あんた・・・」

「ひぅぅっ・・・! あっ、ぃやだっ・・・ぁ、」

吐息に背筋が震えると、沖田はだらしなく蜜を滴らす俺自身に爪をたて、引っ掻いた。痛みは僅か、快楽は底無しだ。
自然と腰が揺れ、誘うように襞が蠢くのが分かる。
ぼろぼろと涙が、突き上げられる都度頬を伝い、ひっきりなしにあられもない声があがる。

「ぁっ、あぁ・・・!! ああっ、ァん!」

「・・・廊下人通ったらどーするんで?」

「っなの、知るかぁっ! ・・・ひ、ァッ、まえがっど・・・にかっ、ひぁぁぁっ!!」

ぐちゅ、と付かれた所が性感帯で、ぼたぼたと滴が床を汚す。目の眩む快感に甘ったるい息を吐き出しているとひんやりとしたものが背に触れてひっ、と声がでる。
男は楽しそうに、中を掻き回し穿ちながらその冷たいもので背骨を撫でる。

「っに、ソレっ・・・ぃや、だっあ、ぁあっ・・・・・・」

「・・・ねぇ、名前で呼んでくだせぇよ。そしたら・・・、」

「あぅんっ!!」

結合部の周りを掠め、それは一旦離れた。嬌声があまり漏れないよう長く息をそっと吐くと、より敏感な先端の窪みに触れ、中を抉じ開けようとする。
名前なんていつでも呼べる、と今は思うけど素面のときはそれはそれは恥ずかしいだろうと予想出来て。
ぐるぐる脳内を渦巻く悦楽に浮かされ溶けた理性は役に立ちやしない。

「総悟っ・・・そう、ごぉっ!! も、それはやめっ・・・あああ!」

「んっ、・・・イイ声・・・・・・。そろそろイかしてやりやすよ・・・」

「んぁぁぁ!!」

冷たい感触は消え、より早いペースで強かに腰を打ち付けられる。
奥を穿たれるとそのたび強く瞑った瞼、白くちかちか光る。

「あぁぁっ、そぉごっ・・・っしょに・・・」

「はっ・・・いいですぜ・・・」

「あっ、あぁぁぁあぁ・・・!!!!」

強く抱き締められながら、床に白濁を吐き出した。





「・・・俺からの卒業祝いなんで、ソレ掻き出さないでくだせぇよ」

「いるかァァァァ! もっとマシなもんにしろ!」

「じゃあ、これを」

そう言って差し出されたのは、何故か濡れた鍵。
受けとろうと手を伸ばすより早く、口に突っ込まれる。
金属独特の香りに微かな苦味。ぺっと吐き出すとニヤニヤ総悟は笑う。

「さっきあんた弄ってた俺の鍵。・・・旨いですかィ? 自分の味は」

「っ!!!!」

顔が真っ赤になる。反らそうとするがそれより早く総悟に顎を掴まれる。

「ああこれでもう我慢する必要はありやせんね。卒業おめでとうごぜぇやす」

悪魔がにっこり微笑んだ。

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