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梅々

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としたん

ぎりぎり間に合った(・・;)





では、としたんで沖土で濡れ場だっちゃ★なのりです
















物なんかいらない

お前さえいれば それだけで





口付けはほろあまく





はぁぁぁ、と重苦しく吐いた息を咎める奴はいない。今日は沖田と巡回するシフトだったのに、すっぽかされた。それがさぼりだというのならまだしも、先に行ったと言われた俺の立場はなんだ。まるで俺がさぼったみたいじゃないか。
切れた煙草の補充に訪れたコンビニ、ふと目に入ったショートケーキ。
ださいださい、自分で買うなんて有り得ない。しかもケーキだなんて買っても好きではないのだし、どーせ誰かから贈りつけられている。
いらないだろ、この歳でケーキなんか。

「ありがとうございましたー」

からんころんと自動ドアがさっさとでてけと開き、促されるまま暗い外へ出る。

結局、朝から数回話しかけたが全て見事に空気中に漂っただけだった。そこまでのことをしたのか、と改めて考える。
沖田は一途だ。何に関しても真っ直ぐ直向きな気持ちを向ける。近藤さんにも剣道にも、・・・姉にも。俺にだって歪んでいるとは思うが真っ直ぐと気持ちを向けられているのは分かっていた。

『あんただけ・・・なんでさ。俺がこんな気持ちになんの』

だからまぁしょうがねぇだろィ。
一晩寝かせて貰えなくて、ズキンズキンと響く腰を抱えて仕事してんのにその横で、惰眠を貪られてその恨み言を言ったとき、独り言のように言われて堕とされた。馬鹿なぐらい真っ直ぐで、汚いことはしらなくて、純真でドSで。
だから、俺はこいつだけと思ったのだが。





風呂から上がって髪を無造作に拭きながら自室へ戻る。ライターで行灯に火を入れて明かりを灯すがやはり何も変わらない。小さな期待は予想通り実らなかったらしい。
文机の前に座って、その上置かれた半透明の袋から箱を取り出す。
結局買ってしまった、ケーキ。惨めさがとめどなく上がった気がする。サービスで入っていた蝋燭を突き立て火をつける。
ここまできたなら、歌でも歌うか。いやいや、それは勘弁。

「ハァ・・・」

溜め息で蝋燭を消してプラスチックのフォークをぐさりと突き刺す。惨め過ぎて視界が潤んできた。
ずずっと鼻を啜りながら思う、なにしてんだと。
悪かったのは俺なのに。

「土方さん」

「っ・・・!? 総悟・・・?」

静かに障子が開いて、漆黒を背負った沖田が現れる。茶と金の中間色の髪が、綺麗に浮かび上がる。
いつもと変わらない無表情で入ってきて俺の隣に座り、何も言えないでいる俺の手からフォークを奪って、ぱくりとケーキ食べた。美味しい、と顔が緩んで、その表情に自分の情けなさに胸が潰れそうだ。

「すいやせんでしたねェ、いろいろと」

「な、んで・・・おまえが謝んだよ」

「昨日から、すんごく可愛い顔してたんで」

「っ、ん」

どんなだ、返す前に勢いよく唇を奪われて押し倒される。舌と共に入ってきた甘く温い液体に顔をしかめるけれど、脇腹をひっかかれて背を走った快感にそんな甘さも気にならなくなった。
ぐちゃぐちゃ口唇を舌で犯されて甘く痺れた腰を膝頭でぐりぐりと刺激されて、ご無沙汰な所為で思考回路がショートしかける。

「あっ、ん・・・・・・総悟・・・」

「お仕置きしてあげまさァ、土方さん・・・」

その言葉と声色に果てしない興奮を覚えた俺を、沖田は嘲笑った。





馴染んだ冷たい手が肌を這う。目を瞑ってその感覚を意識で追うとより追いやられて、シーツを掴んで解放を堪える。
先走りにまみれた自身をくに、と揉まれて喉が反った。

「っぁあ!」

「やらしい人ですねィ」

露になった喉元に歯形をつけられ痛みに呻く、そこを今度はチロチロ舐められて沖田に握られたままの自身が新たな液体を零す。
こんなので快感を得ているだなんて信じたくはないのだけれど、気持ちよすぎて直ぐにでも達してしまいそうだ。
上下に扱かれて愉悦に浸る先端、今度は爪を立てられて痛みと疼きがぐるぐる渦巻く。

「ぅあっ、やめっ・・・!」

「もっと泣いてくだせぇ」

「っぁぁあ!」

ぐりぐり尿道を攻められて頬が濡れた。仕込まれた体は敏感な内部を虐げられてもぐずぐずになるだけで、痛いだなんて少ししか思わない。おもうがまま泣かされて、喘がされて、達したくても塞がれていてとろりと白が混じった蜜が出る程度。
どうにかしろ、と腕を掴む。
猫のように細められた目が俺を映す。きらきら愉しんでいる様子はそのまま蝶を追いかけている猫のようだ。ちゅっ、と口づけが降って、より強く刺激を与えられる。

「ひっ、ぁあ!」

「イきてぇ?」

「ったりま、ぇ」

「じゃあイかしやせん」

グッと塞き止められたまま、濡れた手が容赦無く奥の孔へ突き刺された。苦しさと期待に蠢動して、肉が指に絡み付く。嘲笑を浮かべながらその指を抜き差しされて、喉から絞り出される声は欲にまみれていた。自分でも分かるほどに。
イきたい、でもイけない。辛くて辛くて仕方がないのに、同時に気持ちよくて死ねそう。
弟だと思っていた男に組み敷かれる屈辱だとかは背徳的な行為に拍車をかけるだけで、いま体内を犯している指が何本だか分からないぐらいに淫らにとろけきっている。
くい、不意に指先が前立腺を掠めて、望んでいた強い淫楽に声が殺せなくなる。

「ひぁぁっ、んやぁっ・・・そ、こっ・・・・・・」

「ここ好きだろィ? 好きなだけ触ってやりまさァ」

笑い混じりに言われてぐじゅ、じゅぶっと耳を塞ぎたくなるような音とともに指がひっきりなしにそこに触れ、撫でて引っ掻く。声なんか意識できない、沖田だけがいま全てで、自分の欲が最優先で。

―――――欲しい、欲しくてたまらない。

あの、熱が。

「そぅ・・・ご、っはぁん・・・・・・ぁっい、やぁ」

「こんなに塗らして腰振って、何が嫌なんで?」

「・・・んぁっ・・・ひ、ぁぅ! ほしぃっ、そうご、がぁっ」

欲に濡れた目が丸まる。そんな変なこと言ってないのに、おもったこと言っただけなのに。
両腕伸ばしてしがみついて足でぎゅっと腰を挟み込む。達したい、沖田のものを受け入れて。
はしたない心に嫌気がさしてこんなふうにてなづけられた体に屈辱を感じて、それでもずっと欲しくてたまらなかった。
俺だけを、求めて。

「お、れがぁ・・・っるかっ、た、んっ! はっ、あ・・・っから、ゅるせっ・・・」

積極的に絡ませた舌、沖田は意地悪く反応を返してくれなくて、止まった指、解放されない自身に焦れて腰を揺らす。

「・・・あーもーあんたヤだ」

「そうご・・・? っひァぁぁぁっ!!」

一気に指を引き抜かれて望んだ熱さでもって一瞬にして体内を満たされ、同時に戒めが解かれて白く濁った液体が、二人の間に弾けた。そのまま遠慮も此方への労りもなく腰を掴まれて好きなように突き散らかされて、何度も何度も意識が散りそうになる。その都度痛いぐらい掻き回されてなにがなんだか、もうわからない。

「ぃやぁぁぁぁ!! っそこぉ・・・んぁぁっ! また、ぃく・・・ッ」

「どうぞっ・・・土方さん」

「あぁぁぁんっ!」

また弾けてぎゅぅっと沖田の楔をしめつけるのがわかる。その中を素早く刺激され続けてだらしなく白濁が流れ続けてしまう。
止まない刺激に今度こそ意識が飛ぶその瞬間、温かい液体で満たされるのをかんじた。





翌日気付けばケーキは消えていて、隣ですやすやと沖田が眠っていた。
あとすこしで七時。
昨日のことを思い出すと絞め殺したくなるのを堪えて、そっと沖田の髪を撫でた。

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