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梅々

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エースを狙え。

ってやっぱ下剋上で沖土か。
この場合のエースは近藤さんの右腕をさしますね。

近頃鬼畜ブームです。鬼畜米英・・・。
鬼畜は沖土のほうがしっくりくるし濃いだろうけど土沖でもいいと私は思います。可愛い子はいじめたくなる。

アニメイト行ってましたー☆
今は帰りのバス。あと古本屋を三件まわって。京極堂探しましたが三百円台のうぶめしかないし。あ、サンホラのMoiraの初回限定的なのがオススメコーナーにありました。びっくり。
ブックサーカスアンケートで好きなキャラ二位にイギリスがいたり・・・。一はドイツで二が北イタリアかな?ベストカップルは王道独伊が一位、二位が米英だったぞ★三位はなんだろ。
銀魂は銀さん土方沖田の順で嬉しい限り。ベストカップルは土沖土がトップ2で死ねると思いました。ありがとう。三位は銀土でしたね、確か。
ヘタリアCDを我慢できた私をどうか褒めてください・・・。買いたかった。バス代ギリギリだった。





それでは、最低月一にしようと思ってたら十一月になってた沖土連載。マンネリ脱出できたかな。
















愛してる、そう言われて満たされた気持ちのまま目が覚めた。
遮光性だとはお世辞にも言えない、カーテンの隙間から見える明けていく空はどこまでも清々しくて。

涙が出そうになった。





Diletto 第十六話





機械的な正確さを持っていない俺の体内時計は通常よりも早く俺の目を覚まさせた。半身を起こし、軽く伸びる。
隣に眠る屋主は未だ夢の世界だ。久々に、安らかな表情で眠っているのを見た。

ハフ、と欠伸しながら座って、朝は少し寒いな、と頭を掻きつつ上掛をほんのちょっぴり持ち上げる。何も着てないから寒いのかもしれないなぁ、暇潰しに隣に眠る土方さんの髪先を弄び気まぐれに煙草を吹かす。
不味い。
なんでこんなもんを吸うのだろうか、皆。
枕元を撫でているとカツン、と指先に金属が当たった。枕の下から取り出すとそれは、自分のライターだった。
カチャカチャ、と蓋を開閉して不味い不味い煙をフーっと強く吐く。前に誰に貰った、と訊かれたことがあった。あの時は誤魔化しても無反応だったけれど、今はそうはいかない。
隠し事を嫌う、それも極度に。
真っ直ぐで力強くて、正義感がすごくて。
子どもの頃から、そしてこれからも変わらないだろう。

「・・・だからアンタは、母親が嫌いだったんだろィ?」

ぼやきに返事は望んでいない。
綺麗な母親だった。土方さんは母親似だ、黒いしっとりとした髪、キリッとした顔立ち。お姉さんもそうだったが、土方さんの方が母親の遺伝子を多く授かったのか綺麗で、お姉さんはどちらかというと可愛い顔をしていた。
彼女とはよく公園で遊んだ。二人でブランコに乗って他愛もない話をして。五歳以上年が離れていたというのに、飽きることなく毎日。

“キスすると、相手に自分の気持ちが伝わるのよ。その上相手の気持ちもわかるの”

そう教えてくれたのも彼女だった。姉上とは違って利発で、だけどどこか通ずるとこのある雰囲気。彼女のことも姉のように慕っていた。
今も、元気にしているのだろうか?
土方さんに家族のことを尋ねたことはないから、分からないけれど。

俺の世界はとてつもなく狭い。
十指で足りるくらいの、大切な人達。彼等さえいればよくて彼等以外どうでもよくて。だから俺の世界は小さくなることはあっても大きく広くなることはもうないだろう。
その中で、誰よりも大切な。

「ン・・・」

もぞっと土方さんが寝返りを打つ。時計を見ればそろそろ土方さんが起床する時刻。
だからって起こしはしないけど。

―――――こんなに大事にしていても。
俺はこの人に何もしてあげられない。喜ばせたことなんてあっただろうか。俺自身が喜んだことは多々あったけれど。
駄目だな、俺は。

「・・・・・・そうご・・・?」

「おはようごぜぇやす」

「ん・・・。・・・ってなに煙草吸ってんだ!!」

バッと取り上げられ灰皿に捨てられる。勿体無いとそれを横目で見ていたら襟首をガッと掴まれて、視線を土方さんに戻すと同時に唇が重なった。
綺麗な空色の目は不機嫌そうで、煙草ぐらい、と思うと同時に布団へ押し倒しより口付けを深くしていた。

「ふっ・・・ンン・・・」

「ハッ、ぁ・・・」

アンタは知らない。
最初のキスは、アンタからだったと。
俺は知らない。
アンタの傷をえぐらずに済む言い方を。

「―――好きだったから許せなかったんだろィ? 自分を一切見ようとしない、あの人を」

「・・・な、にを・・・・・・?」

驚愕に見開かれた瞳。
これ以上言わないほうがいいかな、と思うけど。いつまでも昔の傷に執着していて欲しくない。俺だけを、見てほしい。
だからこれは我儘に過ぎないんです、土方さん。

「何をしても自分じゃない他の男を愛する母親を、憎いと思ったんだろィ?」

―――――毎日毎日、違う男を連れこんで・・・何考えてるのかしら、母さんは・・・。
あの頃確か、土方さんは小学五年生ぐらいじゃなかっただろうか。褒めてもらえるように、テストはいつも百点をとっていたし習い事も一生懸命やっていたし、聡明で真っ直ぐな子なのに―――――と悲しそうに彼女は言った。
ただ一つ屋根の下に住んでるだけの母親。会話さえ交わすことがない。
俺には母親はいなくて姉上と二人きりだったけれど、会話しない日なんてなかったから想像も出来ない。
そんな日々をこの人は過ごしたんだ。

「―――知ってたのか」

「知ってやしたよ。でも訊かれなかったから言わなかった」

痛々しい表情。傷口をえぐるような言葉だったかとうつ向いた土方さんを熟視る。
こんなのはただの記憶にしか過ぎなくて普通の大人にしたら過去の話でしかない。
繊細な人。人生の汚点だと思いつつ後悔を繰り返して。

「・・・出てってくれ」

「分かりやした」

ポツリ。呟かれた言葉は予想していた通りだった。
手早く服を身に付けて、合鍵は玄関に置きっぱにして、ドアを開ける。
仕事で顔を合わせるのは二日後。明日は確か、午後からインタビューが入っていると言っていた。

「じゃあ、土方さん」

我に返って後悔する様が容易に浮かぶ。だからって、俺は土方さんに反抗したりはしない。
バタン。ドアを閉じ唯一の行く当てを思い浮かべる。
あそこ以外見当がつかないのは俺の世界が狭い証拠。近藤さん家は場所を知らなくて、こういう機会に行くべきなのだろうけど迷惑をかけたくなくて。
結局、一ヶ所だけ。

「旦那ントコ行くかァ」

目的地が決まりゆっくりと歩き出した。

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