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梅々

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小ネタです。

当たり前のことながら寒ィなァと手に真っ白な息を吹き掛けつつも空を見上げる。
真っ黒だ。
いや、俺の腹の中ではなくて、夜空のことですから。
マフラーを巻いているから首回りは暖かい。外套も羽織っているから胴体も平気。しかし外気に触れているところは冷たくて仕方ない。
末端冷え性は女性に多いと云う。姉上はどうだったかな、思い返して、あの手はいつでも温かかった記憶しかない。
前を行く土方さんは末端冷え性で、よく煙草を持っている手は触るととても冷たい。
その手を触ってやろうとして、空から前のまっくろくろすけに視線を移すけれど、つい躊躇ってしまった。
吐息か煙りか分からない、白い気体。今夜は果てしなく寒いから吐息も真っ白で、どちらか後ろ姿だけでは判断がつかなかった。
だから並んで、歩いてみる。

「・・・どうした?」

「いや、別に」

それはただの吐息で臭い煙りではなかったからホッとして、冷たい手を握りしめた。
あの煙りは嫌いだ。隔たりを作られた気分になる。

「寒ィなァ・・・」

「なら、俺の手なんかと繋がないほうがいいだろ」

言って離そうとするものだから強く握りしめた。
断然俺の手のほうが温かい。

「いや、アンタとこうして繋がってるってだけで十分なんで」

「・・・そうかよ」

照れたように土方はそっぽを向いた。
ほら、こうして。
胸の内側から温かくなってきた。





最近寒いので困ります。指先が冷えて感覚が鈍くなるしそのお陰で携帯のボタンが押しづらいし。
2月9日に小説二本の〆切があるのでそろそろ書かなくてはです。
卒業ネタでしかも先生視線は難しい。それが銀沖なら書きやすいけど←

そろそろ沖土連載を書きたいです。

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