梅々
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四次元ポケット
- 2015/03/25 (Wed) |
- 沖土 小ネタ |
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沖土。
視線の熱さに、焦げそうだと馬鹿げたことを思う。
土方さんは、俺のことを時たま恐ろしく感情を露わにして見つめる。
それに気付いても俺は、すぐに土方さんを見ることはしない。視線が交わる前に反らされてしまうからだ。だから、土方さんが視線を逸らしてから気づかれないように土方さんを見やる。
同じ熱量を返す。
けれどあちらは気づかないようで、それがとても愉しい。
俺は知っていて、あちらは知らないのだ。
優越感、それとほんの少しの不安。
いつかあの人が俺を見なくなったら、とか。
自分から動こうとはしないくせに欲張っててしまう。あの人がいつまでも変わらない温度で俺を見つめることをただただ祈る。
お片付け二日目でした。それでも片づかなくて泣きたい。
視線の熱さに、焦げそうだと馬鹿げたことを思う。
土方さんは、俺のことを時たま恐ろしく感情を露わにして見つめる。
それに気付いても俺は、すぐに土方さんを見ることはしない。視線が交わる前に反らされてしまうからだ。だから、土方さんが視線を逸らしてから気づかれないように土方さんを見やる。
同じ熱量を返す。
けれどあちらは気づかないようで、それがとても愉しい。
俺は知っていて、あちらは知らないのだ。
優越感、それとほんの少しの不安。
いつかあの人が俺を見なくなったら、とか。
自分から動こうとはしないくせに欲張っててしまう。あの人がいつまでも変わらない温度で俺を見つめることをただただ祈る。
お片付け二日目でした。それでも片づかなくて泣きたい。
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土沖からは卒業できない
- 2015/03/23 (Mon) |
- 土沖 小ネタ |
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拍手ありがとうございます!
昨日は卒業式でした。
今日は部屋の片づけをしました。捨てられないものばかり。
部屋の片づけしながら読んだ本に触発されて土沖書きたくなったので卒業ネタです。
唇を離した途端、総悟は熱っぽい吐息はどこへやら、冷めた視線を俺に寄越し唇をぺろりと舐めた。
「清々しやす」
歌うように言って、総悟は興味がなくなったようにふいと視線を逸らす。
「めろめろだったくせによく言うわ」
「ばっかじゃねぇの」
つれないのは昔からだが最後のこのときまでそうだと、当然のことながら気分が良いものではない。
付き合ってくれと言ったら、アンタが卒業するまでならと返された。それでもいいと付き合って、二年。
こいつの態度は一貫していた。腕の中にいるとき以外は素っ気ない。しかし一度唇を重ねればとろりと眦を赤くしてすがりつく。
そのギャップが余計に俺を煽った。
「おまえは、なんで俺と付き合ったんだ」
「……ご想像にお任せしまさァ」
背を向けたままの総悟に手を伸ばす。
肩に触れるとびくりと、触れたそこが震えた。
もしやと、肩を掴んで無理矢理に振り向かせる。
存外容易く振り返った総悟は、拗ねたような目で俺を睨んだ。
「これで最後だから、清々するのか?」
「……アンタに振り回されないですむようになるから、清々するんです」
観念した総悟が俺から視線を逸らす。
尖った唇に唇を重ねると、俺に視線を戻してから瞼を閉じ、強くしがみついてきた。
「離れたくねぇ」
唇を離せばそんな風に囁かれて、泣きそうに表情を歪めるものだから愛しくて。
「離さねぇよ」
そう告げればこくりと総悟は頷いた。
昨日は卒業式でした。
今日は部屋の片づけをしました。捨てられないものばかり。
部屋の片づけしながら読んだ本に触発されて土沖書きたくなったので卒業ネタです。
唇を離した途端、総悟は熱っぽい吐息はどこへやら、冷めた視線を俺に寄越し唇をぺろりと舐めた。
「清々しやす」
歌うように言って、総悟は興味がなくなったようにふいと視線を逸らす。
「めろめろだったくせによく言うわ」
「ばっかじゃねぇの」
つれないのは昔からだが最後のこのときまでそうだと、当然のことながら気分が良いものではない。
付き合ってくれと言ったら、アンタが卒業するまでならと返された。それでもいいと付き合って、二年。
こいつの態度は一貫していた。腕の中にいるとき以外は素っ気ない。しかし一度唇を重ねればとろりと眦を赤くしてすがりつく。
そのギャップが余計に俺を煽った。
「おまえは、なんで俺と付き合ったんだ」
「……ご想像にお任せしまさァ」
背を向けたままの総悟に手を伸ばす。
肩に触れるとびくりと、触れたそこが震えた。
もしやと、肩を掴んで無理矢理に振り向かせる。
存外容易く振り返った総悟は、拗ねたような目で俺を睨んだ。
「これで最後だから、清々するのか?」
「……アンタに振り回されないですむようになるから、清々するんです」
観念した総悟が俺から視線を逸らす。
尖った唇に唇を重ねると、俺に視線を戻してから瞼を閉じ、強くしがみついてきた。
「離れたくねぇ」
唇を離せばそんな風に囁かれて、泣きそうに表情を歪めるものだから愛しくて。
「離さねぇよ」
そう告げればこくりと総悟は頷いた。
爆死記念日
- 2015/03/21 (Sat) |
- 未選択 |
- CM(0) |
- Edit |
- ▲Top
拍手ありがとうございます!
今日はバイト先の送別会でした。オール楽しかったー。ずっと水っぱらなのが続いているのがちょっと辛いですが、もう最後なんだなと思うとしんみりします。
明日は卒業式です~。
初期土沖も好き
床板の軋む音のあと、ふわりと煙草のにおいが待った。
徹夜明けのこの人はめんどくさいので無視しておこうと思えば、彼は通り過ぎずに私の後ろで立ち止まる。
「なに見てんだ?」
「隣の家の椿を」
生け垣の向こうの庭にある、真っ赤な椿。じっと見ていたらさっき一つ、花が落ちた。
綺麗だと眺めていたのだが彼的には思うところがあるらしく、はぁと息をつかれた。
「んな落ちる花眺めてねぇで、」
言葉がそこで切れた。
あとに続くのはどんな言葉なのだろうか。
仕事してろか、それとも。
私に何を求めているのか釈然としない土方さんは釈然としないまま、再度ため息をついた。
「昼飯食いに行くが、行くか?」
「おごりなら」
おうと返事に満たない小さな声で言って去る後ろ姿を見やる。
いつまでもあの人の気持ちは分からないままだ。
今日はバイト先の送別会でした。オール楽しかったー。ずっと水っぱらなのが続いているのがちょっと辛いですが、もう最後なんだなと思うとしんみりします。
明日は卒業式です~。
初期土沖も好き
床板の軋む音のあと、ふわりと煙草のにおいが待った。
徹夜明けのこの人はめんどくさいので無視しておこうと思えば、彼は通り過ぎずに私の後ろで立ち止まる。
「なに見てんだ?」
「隣の家の椿を」
生け垣の向こうの庭にある、真っ赤な椿。じっと見ていたらさっき一つ、花が落ちた。
綺麗だと眺めていたのだが彼的には思うところがあるらしく、はぁと息をつかれた。
「んな落ちる花眺めてねぇで、」
言葉がそこで切れた。
あとに続くのはどんな言葉なのだろうか。
仕事してろか、それとも。
私に何を求めているのか釈然としない土方さんは釈然としないまま、再度ため息をついた。
「昼飯食いに行くが、行くか?」
「おごりなら」
おうと返事に満たない小さな声で言って去る後ろ姿を見やる。
いつまでもあの人の気持ちは分からないままだ。