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梅々

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土沖からは卒業できない

拍手ありがとうございます!
昨日は卒業式でした。
今日は部屋の片づけをしました。捨てられないものばかり。



部屋の片づけしながら読んだ本に触発されて土沖書きたくなったので卒業ネタです。





 



唇を離した途端、総悟は熱っぽい吐息はどこへやら、冷めた視線を俺に寄越し唇をぺろりと舐めた。
「清々しやす」
歌うように言って、総悟は興味がなくなったようにふいと視線を逸らす。
「めろめろだったくせによく言うわ」
「ばっかじゃねぇの」
つれないのは昔からだが最後のこのときまでそうだと、当然のことながら気分が良いものではない。
付き合ってくれと言ったら、アンタが卒業するまでならと返された。それでもいいと付き合って、二年。
こいつの態度は一貫していた。腕の中にいるとき以外は素っ気ない。しかし一度唇を重ねればとろりと眦を赤くしてすがりつく。
そのギャップが余計に俺を煽った。
「おまえは、なんで俺と付き合ったんだ」
「……ご想像にお任せしまさァ」
背を向けたままの総悟に手を伸ばす。
肩に触れるとびくりと、触れたそこが震えた。
もしやと、肩を掴んで無理矢理に振り向かせる。
存外容易く振り返った総悟は、拗ねたような目で俺を睨んだ。
「これで最後だから、清々するのか?」
「……アンタに振り回されないですむようになるから、清々するんです」
観念した総悟が俺から視線を逸らす。
尖った唇に唇を重ねると、俺に視線を戻してから瞼を閉じ、強くしがみついてきた。
「離れたくねぇ」
唇を離せばそんな風に囁かれて、泣きそうに表情を歪めるものだから愛しくて。
「離さねぇよ」
そう告げればこくりと総悟は頷いた。

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祝☆映画化

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