梅々
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新学期
眠くて眠くて堪らない・・・。目がしょぼしょぼしてるよ・・・。今日は6時間しか寝てません(笑)アレ?笑っちゃう?ココ。
でも新学期だし頑張って行ってきまーす。
でも新学期だし頑張って行ってきまーす。
「二人きりで居る事、あまりないですよね。大抵俺とか近藤さんとつるんでて」
そう言いつつも付いて来てるのだから俺は性悪なのだろうか。けれど、そんな事気にも止めず、大きな瞳は弁当箱から視線を剥がさない。代わりに、鋭い双眼が見返した。
「なんで二人きりにならなきゃいけねェんだ?こんな奴と」
「え?だって付き合ってるんじゃ・・・?」
少し混乱しうろたえながら、問い返した。俺は既に付き合ってると思ってたが、違うのだろうか。でも、担任である銀八先生でさえ恋人同士だと思っているのだ、確か。
「付き合って・・・るのか?俺ら?」
真顔でとぼける土方に眉尻を下げ、目線を沖田に移した。
真面目な話どうなのか、と。
そんな熱い視線に気付いたのか、弁当箱をつっついていた手を止め、顔を上げた。
「・・・ホントのトコロ、どうなんですか?」
「・・・俺らのカンケー?」
コクンと頷くと、思案するように小首を傾げた。
そんな姿にときめきつつも、どうか付き合っていないと言って下さいと祈る。
安らいだような笑みを浮かべるのも、惜しみなく寝顔を晒すのも、自分だけだと信じさせて下さい。
俺には、女の子にもてるような所作も、顔も、才能も何もないけれど、せめてこの人だけは―――――沖田さんだけは手に入れたい。他に何もいらないんで、沖田さんと平穏な日々が送れるのなら、本当に何もいらないんで。
山崎が頭を巡らす時間がある程、間を置いてから口を開いた。
「・・・俺は好きだけど?土方さんの事」
「「え」」
「勿論、山崎も好きですぜ」
見事にハモった声に可愛らしく笑った彼に、バッと身を乗り出した。
「俺も大好きですッ!」
本気で。
冗談のような言葉に上手く隠された俺の気持ち気付いたのか、曖昧な笑みを浮かべたまま、土方さんの方に向き直った。
「土方さんは?俺と山崎、ラブラブでアツアツですぜ。妬かねぇの?アンタは」
ニヤニヤしつつ、下から見上げる沖田さんは今まで見たこともないぐらい、色っぽかった。
思わず胸が高鳴る俺とは反対に、土方さんは変わらず無表情だ。
「妬くに決まってんだろバーカ」
一気にまくしたて、クイと沖田さんの顎を捉え口付けた。
驚愕する俺を全く無視して、二人のキスは益々エスカレートした。丁度二人の横顔を真っ正面から見る事が出来てしまう位置に居るため、土方の舌が、赤い入り口を辿りその奥へ、易々と侵入したのも、ばっちし見てしまった。
「・・・ン・・・ふぁ」
鼻を抜ける甘い声と水音に、耳を塞ぎたい衝動にかられたが胸の底から沸き上がる好奇心に勝てず固唾を飲んでただただ見入っていた。
「アッ・・・ン・・・・・・も、止め・・・」
僅かに唇が離れた瞬間に呟かれた言葉に、漸く俺の存在を思い出したのか頬を染め、土方さんはそっぽ向いた。
アンタが照れるな。と言いたくなったがそれは堪え代わりに気まずいこの空気を如何しようか、と冷や汗かきつつ悩んだ。
「―――人前でキスするなんて超信じらんねー」
なァ山崎?と言われ心の底から頷いた。そりゃ、軽く触れる程度ならまだ平気(?)だけど。
し慣れてる、感じがした。土方さんの舌の動きに応えようとしてるのもわかったし、制止の仕方だって、「まァたこの人は・・・」って呆れてるようだったし。
「・・・手ェ出すなよ、山崎」
「わかってますよ」
言われなくても。今の俺じゃ勝利の女神がどっちに微笑むかなんて問うまでもない。
今の、俺じゃ。
密かな誓い
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