梅々
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おわった
五連勤終わった!
明日は漫研で原稿やります。
あとスパークでの思い出が、全部一冊ずつください、リバ色強いのください、あとは買い物行ったら買いに来てくださった方だったとか、そごたんでのぶたすなさってましたよね!と買い物行ったらお声かけられたりとか。
嬉しい。
ではペーパーにしようとして頓挫したもの。土方と沖田。
武州にいた頃は、彼岸になると姉上と両親の墓へ行っていた。姉上とともに作ったおはぎを持ち、畦道を抜けて。幼い内は手を繋いで歩いていた道も、背が伸びれば隣に並ぶようになって。俺が一人でお参りした年もあったし反対に、姉上が一人でお参りした年もあった。最近はずっと、姉上一人だったけれど。
その道中、彼岸花が群生している場所があった。復路では必ず二人並んで腰かけて、おはぎを食べて帰った場所。
『葉見ず花見ずって言うの。葉と花が同時にあることはなくて』
触れるとかぶれるからと触らせてもらったことのない、真っ赤な花。綺麗だと、眺めていたのを覚えてる。
「おい」
心地好く、眠りの海の中に声が響く。その声に絡め取られるようにふわふわ浮上していく。
アイマスクを外しつつ一度力を込めてからゆっくり瞼を開くと、秋晴れの空を背に、天地が逆になった土方さんの顔があった。覗き込まれているのだと分かって、ぱちくりと瞬きをしながら目を擦る。
「擦んな、傷つくだろ」
「……んな、女じゃあるまいし」
そっと手を包まれてやんわり制止される。土方さんの手付きが優しくて、本当に女相手のような扱いに眉が寄る。不快だ。
せっかくいい夢を見ていたのにと手を振り払いながら起き上がる。すると一面に咲く彼岸花が目に入った。
そうだ、河原沿いの土手、いつも歩くところより先へ足を伸ばしてみたら此処を見つけて。懐かしさに腰を下ろして、気付いたら寝入っていたのだった。
葉見ず花見ず、確か姉上はそう言っていた。ひとつであるからこそ相手が見られない。
では別のものなのに相手を見ようとしない俺らは、なんなのか。
「今年は咲くの遅かったんだな」
「へぇ。彼岸に墓参り行ったでしょう。あそこの畦道にもこの花あるんでさァ。いま行きゃ咲いてんですかね」
親の顔は覚えてなくて、想像しようとすると墓石になってしまう。その墓の中に、姉上も入っちまって。再会できたのかとぼんやり詮無いことを考える。
俺もあそこに入れるのだろうか。
ぽつり、浮かんだ疑問は声に漏れていたらしい。怪訝な顔をされて気付いた。
「珍しいな」
「別にただふと思っただけなんで。気にしないでくだせェ」
「……総悟」
ふい、と反らしたばかりの顔を土方さんに向ければそつなく顎を掴まれた。そのまま慣れたように唇を寄せてくるけれど、俺はそんな気分にはなれなくて、間に手を挟めば掌に口付けられる。
「おい」
「間抜け面ですぜ」
この人が俺と寝るのは俺を哀れんでいるからだ。だから慰めるようなキスをする。それが気に食わない。俺は慰めてほしいから土方さんと寝るわけではないのに。
アンタが好きだ。
受け止められないだろうから言うつもりはないが、何度も、心の中では告げた。
それも知らないで子ども扱いしながらも俺にこういうことをする、土方さんが腹立たしい。情が湧けば誰でもいいのかと詰りたくなる。根っからの遊び人なのは知っているけれど。いっそ、他の誰も抱けないように、俺だけのものにしたくなる。
もう一回監禁してしまおうか。首輪をつけて、短い間だけでも、俺だけを意識させて。今度こそ見限られるかもしれないけれど。
「総悟」
迎えに来たくせに何で急いてないのか。思いながらゆっくりと振り返る。
優しい顔をしていた。
「ミツバと同じ墓には入れねぇよ、おまえは」
「なんででさァ」
「俺とおまえと近藤さんは、墓まで一緒だろ」
言ってぽんと、頭の上に手を置かれる。
仲間として、ずっと傍にいられる。それは幸せなことだけれど。
ちゃんと見て、気づいてよ。俺の気持ちに。
明日は漫研で原稿やります。
あとスパークでの思い出が、全部一冊ずつください、リバ色強いのください、あとは買い物行ったら買いに来てくださった方だったとか、そごたんでのぶたすなさってましたよね!と買い物行ったらお声かけられたりとか。
嬉しい。
ではペーパーにしようとして頓挫したもの。土方と沖田。
武州にいた頃は、彼岸になると姉上と両親の墓へ行っていた。姉上とともに作ったおはぎを持ち、畦道を抜けて。幼い内は手を繋いで歩いていた道も、背が伸びれば隣に並ぶようになって。俺が一人でお参りした年もあったし反対に、姉上が一人でお参りした年もあった。最近はずっと、姉上一人だったけれど。
その道中、彼岸花が群生している場所があった。復路では必ず二人並んで腰かけて、おはぎを食べて帰った場所。
『葉見ず花見ずって言うの。葉と花が同時にあることはなくて』
触れるとかぶれるからと触らせてもらったことのない、真っ赤な花。綺麗だと、眺めていたのを覚えてる。
「おい」
心地好く、眠りの海の中に声が響く。その声に絡め取られるようにふわふわ浮上していく。
アイマスクを外しつつ一度力を込めてからゆっくり瞼を開くと、秋晴れの空を背に、天地が逆になった土方さんの顔があった。覗き込まれているのだと分かって、ぱちくりと瞬きをしながら目を擦る。
「擦んな、傷つくだろ」
「……んな、女じゃあるまいし」
そっと手を包まれてやんわり制止される。土方さんの手付きが優しくて、本当に女相手のような扱いに眉が寄る。不快だ。
せっかくいい夢を見ていたのにと手を振り払いながら起き上がる。すると一面に咲く彼岸花が目に入った。
そうだ、河原沿いの土手、いつも歩くところより先へ足を伸ばしてみたら此処を見つけて。懐かしさに腰を下ろして、気付いたら寝入っていたのだった。
葉見ず花見ず、確か姉上はそう言っていた。ひとつであるからこそ相手が見られない。
では別のものなのに相手を見ようとしない俺らは、なんなのか。
「今年は咲くの遅かったんだな」
「へぇ。彼岸に墓参り行ったでしょう。あそこの畦道にもこの花あるんでさァ。いま行きゃ咲いてんですかね」
親の顔は覚えてなくて、想像しようとすると墓石になってしまう。その墓の中に、姉上も入っちまって。再会できたのかとぼんやり詮無いことを考える。
俺もあそこに入れるのだろうか。
ぽつり、浮かんだ疑問は声に漏れていたらしい。怪訝な顔をされて気付いた。
「珍しいな」
「別にただふと思っただけなんで。気にしないでくだせェ」
「……総悟」
ふい、と反らしたばかりの顔を土方さんに向ければそつなく顎を掴まれた。そのまま慣れたように唇を寄せてくるけれど、俺はそんな気分にはなれなくて、間に手を挟めば掌に口付けられる。
「おい」
「間抜け面ですぜ」
この人が俺と寝るのは俺を哀れんでいるからだ。だから慰めるようなキスをする。それが気に食わない。俺は慰めてほしいから土方さんと寝るわけではないのに。
アンタが好きだ。
受け止められないだろうから言うつもりはないが、何度も、心の中では告げた。
それも知らないで子ども扱いしながらも俺にこういうことをする、土方さんが腹立たしい。情が湧けば誰でもいいのかと詰りたくなる。根っからの遊び人なのは知っているけれど。いっそ、他の誰も抱けないように、俺だけのものにしたくなる。
もう一回監禁してしまおうか。首輪をつけて、短い間だけでも、俺だけを意識させて。今度こそ見限られるかもしれないけれど。
「総悟」
迎えに来たくせに何で急いてないのか。思いながらゆっくりと振り返る。
優しい顔をしていた。
「ミツバと同じ墓には入れねぇよ、おまえは」
「なんででさァ」
「俺とおまえと近藤さんは、墓まで一緒だろ」
言ってぽんと、頭の上に手を置かれる。
仲間として、ずっと傍にいられる。それは幸せなことだけれど。
ちゃんと見て、気づいてよ。俺の気持ちに。
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