梅々
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グンナイ
美しく着飾って
この目から零れる、泪が見えないよう
優しく撫でて
愛の味を教えて欲しい
私の望み 叶えてくれたら
私の総て あげるから
総て忘れさせて
ユメをもう 見たくはないから
ネタはたまってるのに形にできないもどかしさ。腹立つわ~。
今日は小ネタ。なんかスラスラできた。
見回りを早めに切り上げ屯所へ帰ると、案の定俺の部屋に灯りが灯っていた。足音を忍ばせ、そっと障子を開けた。が、ソイツはいつも通り振り返る。
「お帰りなせぇ」
「ただいま」
ドカッと、総悟の隣の席に腰掛ける。そろそろしまいたかった炬燵だが、今夜は冷えこんでいるからちょうどいい。総悟は此方を軽く一瞥し、炬燵の中央に置かれている笊から煎餅を一枚取った。彼の姉も好きだった、激辛煎餅を。俺は食べれないから、こうして置いてあるのは専ら総悟の為だ。
「愛るけやってやすぜ」
「マジでか。・・・も少し早く帰ってくりゃあよかったな」
時計を見ると、九時半を回ったところだった。帰ってきたときからずっとCMで、一応粗筋は知ってるが、どこら辺まで話が進んだのか、さっぱりわからない。
「おもしろいか?」
「・・・まあまあ」
そう答えた途端、テレビの画面がきりかわった。激しい、濡れ場に。
マジでやってんじゃねぇかって程のリアルさに、少したじろぐ。九時からやっていい番組か?
バリ、と煎餅が割れる音がし、ふと総悟は何を思ってるのだろう、というのが頭を過った。此処からは後頭部しか見えなくて、表情は全く伺えない。
「茶、もらうぞ」
「嫌」
一言かけてみたが、反応は至って普通。ここで照れてたりしてれば可愛いと思えるのに。
場面がきりかわったのを機に、一口茶を啜ると、総悟が振り返った。
「マジで飲むんじゃねぇよ」
「別にいいだろ?一口ぐらい」
期待を裏切り、いつも通り平然としてる総悟の後ろで、また濡れ場が始まった。
「俺が照れてるか、確かめたかっただけじゃねぇんで?」
「・・・」
図星をつかれ、言葉に詰まる。喉が渇いたのも本当なんだけど、一応は。
「生憎、そこまで俺は餓鬼じゃありやせん」
「・・・だよな」
どっちかってぇと、今のは俺のほうが餓鬼臭かったな。いつもは、総悟のほうが餓鬼臭いのに。
そんな時折見せる大人っぽさも、俺は好きなんだけど。
「土方さん」
呼び掛けた声が、今迄聞いたことのないような色を含んでいて、少しドキッとした。
冷静を取り繕い、言葉を返す。
「なんだよ」
「俺、こんな女より色っぽく喘げる自信ありやすぜ」
「は・・・?」
ニコリと試すような笑顔に、いけない想像をしてしまう。
「鳴かせて、みやす?」
頬をつつ、と撫でる指に、ごくりと唾を飲んだ。頭の中では既に、“総悟が誘ってきたんだ”と自分に言い聞かせている。
「いいぜ。鳴かせてやるよ」
クスッと笑い、総悟はテレビを消し、縋るように抱きついてきた。
「期待してやすよ?色男さん」
「上等だ」
やっと手に入れた唇に、優しく接吻し手を服中へと侵入させた。
・・・トシの片思いを前提に。
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