梅々
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クローン土方もえ
- 2015/10/18 (Sun) |
- 土沖 小ネタ |
- CM(0) |
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拍手ありがとうございます。
サンホラブーム再熱しまして、その流れで妖精国の騎士を読み返すというファンタジーにまみれた一週間をすごしました。
原稿しないとね!沖田をはらませたいとおもいます。
それではワンドロ「隊服」でクローン土方×沖田です。
見回りをしていると、ふと嗅ぎ慣れた匂いがして見知った人影とすれ違った気がした。
土方さんかと思って目を凝らす。
でも、そんなはずはないのだ。あの人は幕臣の護衛で京へ行っている。
たった二日会っていないだけでどれだけ会いたいんだと自嘲する。俺の気持ちに気づいてるくせに気づかない振りをしている、あんな野郎。
なんて思いながら通りの向こうを見ていると、後ろ姿が土方さんにそっくりな男が歩いている。さっきすれ違ったのは恐らくあの男だろう。
大体こういう場合、顔を見ていると似てないどころか酷い顔をしていたりするものだ。好奇心がうずうずして後を追う。
大通りから一本外れた路地へはいる。それだけで人混みは大分和らいで、肩から上が辛うじて見える程度だった男の全身が見えるようになった。着ている着流しは黒く、涼しくなってきたというのに足袋も履いていないところまで、あの人に似ている。体格も、歩き方も。
あれはひょっとして本物の土方さんなのではないか。
本当だったら隊服をまとい、京にいるはずだがそれは嘘で、京へ行った振りして女と逢い引きしているのでは。
これが土方さんでなければほぼ確信を持てそうな考えだったが相手は仕事の鬼で何よりも近藤さんを、真選組を生き甲斐としているあの人に限ってそれはない。姉上を選ばずに真選組を選んだあの人が、そんなことをしない。
俺は、あの人のそんなところが好きなのだ。
男が向かっていたのは町外れの長家だった。手前から三番目の家へ入るのを見届ける。その横顔が、土方さんにしか見えなくて。気配を窺えないかと男が入った家の前まで近づいたら。
目の前の障子戸がざざっと開き、ぐいっと腕を引かれた。態勢が崩れて屋内へ入った俺の背後でぴしゃりと戸が閉ざされる。
「俺をつけてきてたのはてめぇか」
知った声、知ったにおい。
目の前の男は土方さんと同じ顔で、俺には向けない不審さを露わにした眼差しを向けた。
土方さん、ではないのか?
「誰だ。その格好は真選組か? 真選組の野郎が俺に何のようだ」
「知り合いに似てたからつけてきただけでィ」
掴む腕を振り払おうとするが適わず、右手は戒められたままだ。流石に土方さんと同じ顔だろうが戒められると不快でこちらの眉間にもしわが寄る。
「そんな見え透いた嘘ついてんじゃねぇ」
「嘘じゃねぇ」
恐らくドッペルゲンガーだ。地球上に似ている人間は三人いるらしいし、この人は土方さんそっくりの別人なのだ。
そうとわかればこの男にはさして興味はないので早く帰りたいのだが。
まるで値踏みするような目で俺を見ている。
「帰るから手ェ離せ」
「……いや、帰さない」
何故、問い詰めようと口を開くよりも早く、再び腕を引かれそのまま畳の上に押し倒される。両手を掴まれ足の間に体を入れられ、身じろぎすらままならない。
俺を見下ろす男は討ち入り後の土方さんのようなたぎった眼差しを向けて笑った。
「意趣返しだ」
サンホラブーム再熱しまして、その流れで妖精国の騎士を読み返すというファンタジーにまみれた一週間をすごしました。
原稿しないとね!沖田をはらませたいとおもいます。
それではワンドロ「隊服」でクローン土方×沖田です。
見回りをしていると、ふと嗅ぎ慣れた匂いがして見知った人影とすれ違った気がした。
土方さんかと思って目を凝らす。
でも、そんなはずはないのだ。あの人は幕臣の護衛で京へ行っている。
たった二日会っていないだけでどれだけ会いたいんだと自嘲する。俺の気持ちに気づいてるくせに気づかない振りをしている、あんな野郎。
なんて思いながら通りの向こうを見ていると、後ろ姿が土方さんにそっくりな男が歩いている。さっきすれ違ったのは恐らくあの男だろう。
大体こういう場合、顔を見ていると似てないどころか酷い顔をしていたりするものだ。好奇心がうずうずして後を追う。
大通りから一本外れた路地へはいる。それだけで人混みは大分和らいで、肩から上が辛うじて見える程度だった男の全身が見えるようになった。着ている着流しは黒く、涼しくなってきたというのに足袋も履いていないところまで、あの人に似ている。体格も、歩き方も。
あれはひょっとして本物の土方さんなのではないか。
本当だったら隊服をまとい、京にいるはずだがそれは嘘で、京へ行った振りして女と逢い引きしているのでは。
これが土方さんでなければほぼ確信を持てそうな考えだったが相手は仕事の鬼で何よりも近藤さんを、真選組を生き甲斐としているあの人に限ってそれはない。姉上を選ばずに真選組を選んだあの人が、そんなことをしない。
俺は、あの人のそんなところが好きなのだ。
男が向かっていたのは町外れの長家だった。手前から三番目の家へ入るのを見届ける。その横顔が、土方さんにしか見えなくて。気配を窺えないかと男が入った家の前まで近づいたら。
目の前の障子戸がざざっと開き、ぐいっと腕を引かれた。態勢が崩れて屋内へ入った俺の背後でぴしゃりと戸が閉ざされる。
「俺をつけてきてたのはてめぇか」
知った声、知ったにおい。
目の前の男は土方さんと同じ顔で、俺には向けない不審さを露わにした眼差しを向けた。
土方さん、ではないのか?
「誰だ。その格好は真選組か? 真選組の野郎が俺に何のようだ」
「知り合いに似てたからつけてきただけでィ」
掴む腕を振り払おうとするが適わず、右手は戒められたままだ。流石に土方さんと同じ顔だろうが戒められると不快でこちらの眉間にもしわが寄る。
「そんな見え透いた嘘ついてんじゃねぇ」
「嘘じゃねぇ」
恐らくドッペルゲンガーだ。地球上に似ている人間は三人いるらしいし、この人は土方さんそっくりの別人なのだ。
そうとわかればこの男にはさして興味はないので早く帰りたいのだが。
まるで値踏みするような目で俺を見ている。
「帰るから手ェ離せ」
「……いや、帰さない」
何故、問い詰めようと口を開くよりも早く、再び腕を引かれそのまま畳の上に押し倒される。両手を掴まれ足の間に体を入れられ、身じろぎすらままならない。
俺を見下ろす男は討ち入り後の土方さんのようなたぎった眼差しを向けて笑った。
「意趣返しだ」
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