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梅々

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(゜ロ゜)忘れてた

昨日小説うpしようと思っていたのに忘れてしまいましたww

もう馬鹿でしかない\(^o^)/











それでは、銀→沖風味で土→沖です。

次があったら土方視線なのですがあるのかなww






























人恋しい夜



貴方を求めることはできなくて











夜の兎











それはそれはとても、寂しくて。暗い自分の部屋にいるのさえ嫌になって、温もりを求めた。

だから、いつものように電話をかける。聞き慣れた電子音、三十秒経たない内にガチャリと人の声を聞く。



「もしもし、旦那?」



『・・・旦那デスガ』



眠そうな声を聞いて少し安堵する。絶対寝ていた。起こして申し訳ない、なんて一切思わないのは旦那が相手だからだ。

優しい彼に、俺は甘えている。



「今から会いやせんか」



『あのさ、俺いつも言ってると思うけどね、今何時か知ってる?』



「午前二時ですぜ」



『平然と言うな。良い子はおやすみの時間なんだけど、』



「いいだろィ、旦那。会いてぇんでさ」



『・・・はいはい。十分したら、門のとこに出ろよ』



「ありがとうございやす」



電話を切って、寝巻きからいつもの袴に着替える。着替えたってまた寝るのだけれど、流石に寝巻きじゃ寒い。

羽織も着て、言われた通り十分後に門の外に出れば旦那は夜番の隊士とくっちゃべっていた。髪の毛がいつもよりふわふわなのは寝癖だろうか。



「こんばんは」



「俺的にはおはようだけどね」



「いいじゃないですかィ。報酬はちゃんと払いやすから。んじゃあ、行ってくんな」



後半は夜番の隊士二人に向けて言うと、恭しく頭を下げられた。少し寒いから、旦那の腕に抱きついて目的地へと向かう。

こうしてたまに、屯所を抜けることは公然の秘密となっている。俺よりも偉い人たちは、このことを知らないし誰も知らせようとはしない。有難いからそれで良いのだけれど、皆が何を思って黙っているのか知りたい。ただ土方さんに関しては、告げたら煩いからだろうとは思う。

旦那の家までの道程は静かだ。歌舞伎町ならどこでもオールナイトで騒がしいわけではないから、住宅街に入ってしまえば至って普通。流石に武州程静かな訳でもないけれど。



「俺、六時になったら帰るんで」



「俺今日もう一睡もできねぇんだけど」



「仕事でさァ。我慢しなせェ」



ヒヒッと笑うと盛大な溜め息。そして仕方ねぇなぁとやる気のない声。

多分、旦那が部外者だから俺は、こう比較的素直に甘えられるのだと思う。近藤さんにだって甘えたりはするけれど、自分の弱さ全てを見せたことはないし、土方さんに至ってはもっての他。詰まらない意地を張る必要がないと旦那に思っているのだろう。となると俺は旦那をどう見ているのか分からない。

頼ってはいる、だが部外者だと思っているということは他人だと思っているのと同じであり。

夜中だから足音を潜めた階段の上、旦那の家はいつでも温かい。



「お前さ、抱き枕買ってみねぇ? そしたらほら、俺も起こされなくなるし」



「そしたら旦那、仕事減りやすよ」



すっかり冷えた布団に潜り込みながら言えば旦那はうっ、と言葉に詰まった。そして一応上の着物だけ脱いで旦那も一緒の布団に潜り込む。

甘い匂いがする。独特な安心する臭いだ。これを嗅ぐと自然と瞼が重くなってくるから不思議。



「まぁ、野郎と同衾しても楽しくねぇだろうけど」



「・・・それはどうでもいいけど、ね」



幼子にするように頭を撫でられるのも心地よくて、言葉の続きを待つよりも早く、睡魔を受け入れた。

意味深な言葉、その続きはなんだったのだろう。











「嫉妬されんのは面白いけど、かったるいんだよなぁ」



返事をするはずの人間は既に夢の中で、一人言になってしまった。

こうして見ている分には穏やかな寝顔。子どものような無邪気な表情をしているけれど、その心は何を思っているのだろう。

好きな人に甘えたいけれど意地っ張りな性格が邪魔して甘えられない、それ以前に好きな人がいることにも気付いていない。若い、を通り越して幼いの域だ。これじゃあ相手が若干可哀想。だが想いあっているのは事実であり、邪魔できない。



だから―――――この寝顔に、特別な感情を抱いてはいけない。



「いい夢を」



他人に頼られることを知った。

必要とされることを知った。

だから、これ以上は求めない。こんな自分に与えられたものを、違う誰かにも与えられるよう。

白い額に小さく口づける。

と同時に、静寂が引き裂かれ、時間も考えずに喧しく階段を上がってくる音がして。

鍵は開けっ放しだったから容易に玄関の戸が乱雑に開けられた。



鬼の副長の登場だ。

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