梅々
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時間は大切に
悪魔の手毬唄見てどうぶつの森で流れ星待ってたらこんな時間・・・。
明日スーパーたぬきちが改装します。
今日クイーンの冠があって買おうと思ったら90万べる近く足んなくて諦めました。でも6万べるを一日で稼いだぜ★
では、過去捏造!
絶対彼女らは母親にだよ。
明日スーパーたぬきちが改装します。
今日クイーンの冠があって買おうと思ったら90万べる近く足んなくて諦めました。でも6万べるを一日で稼いだぜ★
では、過去捏造!
絶対彼女らは母親にだよ。
どうか、私の代わりに―――――
子守唄
父は優しそうな人だった。刀を持つことに誇りを持っていたそうだ。なんて、他人事なのは幼い頃に亡くなってしまったから。
武士の魂を持っていて、それでいて優しい殿方だったと母はよく語ってくれた。
そんな母も、もういない。
「姉上」
クイ、と袂を引かれて、包丁を置く。声のした方を向くと幼い弟が私を見上げていた。
私は母の温もりを知っている。父の面影も、少しなら。
だけどこの子は、母の面影さえも。
「なぁに、そうちゃん」
「大家さんが、お金払えって」
「・・・もう少し、待ってくださいって言ってきてくれる?」
「はい」
とたた、と去っていく小さな背中。同じ年頃の子達と比べると一回り小さい、可愛い弟。
生活を切り詰めなければ、お米も買えない毎日。
こんな風になるなんて、思っていなかった。
『・・・ミツバ。あの子を頼むわね。未だ、あの子は小さいから・・・』
優しくて美しくて、芯の通った母。
私の憧れだった。儚げでいて、強くある。
病床でさえも母は美しく。嘆きもせず不満を言うでもなく、唯、己のいない未来を私に託した。
『どうか、私の代わりに・・・あの子を―――――』
あなたは、私の瞳を映して涙したけれど。
「姉上! 大家さん帰りました。ご飯、食べましょう」
幼いから、我が儘なのは仕方がない。だけど、この子はいろいろなことを我慢している。
なのに、もっと多くのことを我慢させなければならない。
「・・・そうね、お膳を運んでくれる?」
「はいっ!」
嬉しそうに笑み、軽快な足取りで準備に取り掛かる。
世が世なら、こんなことをせず刀なり竹刀なりを手にし、武士への道を歩んでいたかもしれないというのに。
御汁に御香香、鮭の切身を二人で半分ずつと少量の白米。
せめて玄米だけは膳に上げないようにしているけれど、もう売れるものもない。
「もっと、食べたいです」
「ごめんね、もう何もないの・・・」
「・・・ぼく、お腹減りました・・・」
「そんなこと言ったって、何もないの!」
私にできることはあまりに少ない。
なのに何故、私に託したの?
私にはもう、何もできない。
ぽとり。
音に顔を上げると瞳に涙を潤ませ、これ以上零ないようにと弟が唇を噛んで肩を震わせていた。
こんなの、八つ当たりに過ぎない。
そうちゃんは悪くないのに、私は―――――。
「・・・・・・っく、ひっく・・・」
「そうちゃん・・・」
「ひっ、う・・・ごめ、なさ・・・っ姉、上ッ・・・」
「そうちゃんが謝ることないわ。・・・私が悪いの。ごめんね、ごめんね・・・そうちゃん・・・」
ぎゅうっと小さな体を抱き締める。
この子がもっと大きくなって、一人でも生きて行けるようになるまで。
私が守ってあげなければ。
「ぼく、ぼくッ・・・もっと強くなります。文句だってもう言いません。・・・姉上を絶対に幸せにします」
「・・・まぁ、頼もしい。私も、そうちゃんを幸せにできるよう頑張るわね」
ずきん、と胸に違和感が走った。
けれど、意識からそれを放って、抱き締める腕に力を込める。
私しかいない、私だけしか、この子には。
だから、どうか私の命よ、尽きることなく―――――
子守唄
父は優しそうな人だった。刀を持つことに誇りを持っていたそうだ。なんて、他人事なのは幼い頃に亡くなってしまったから。
武士の魂を持っていて、それでいて優しい殿方だったと母はよく語ってくれた。
そんな母も、もういない。
「姉上」
クイ、と袂を引かれて、包丁を置く。声のした方を向くと幼い弟が私を見上げていた。
私は母の温もりを知っている。父の面影も、少しなら。
だけどこの子は、母の面影さえも。
「なぁに、そうちゃん」
「大家さんが、お金払えって」
「・・・もう少し、待ってくださいって言ってきてくれる?」
「はい」
とたた、と去っていく小さな背中。同じ年頃の子達と比べると一回り小さい、可愛い弟。
生活を切り詰めなければ、お米も買えない毎日。
こんな風になるなんて、思っていなかった。
『・・・ミツバ。あの子を頼むわね。未だ、あの子は小さいから・・・』
優しくて美しくて、芯の通った母。
私の憧れだった。儚げでいて、強くある。
病床でさえも母は美しく。嘆きもせず不満を言うでもなく、唯、己のいない未来を私に託した。
『どうか、私の代わりに・・・あの子を―――――』
あなたは、私の瞳を映して涙したけれど。
「姉上! 大家さん帰りました。ご飯、食べましょう」
幼いから、我が儘なのは仕方がない。だけど、この子はいろいろなことを我慢している。
なのに、もっと多くのことを我慢させなければならない。
「・・・そうね、お膳を運んでくれる?」
「はいっ!」
嬉しそうに笑み、軽快な足取りで準備に取り掛かる。
世が世なら、こんなことをせず刀なり竹刀なりを手にし、武士への道を歩んでいたかもしれないというのに。
御汁に御香香、鮭の切身を二人で半分ずつと少量の白米。
せめて玄米だけは膳に上げないようにしているけれど、もう売れるものもない。
「もっと、食べたいです」
「ごめんね、もう何もないの・・・」
「・・・ぼく、お腹減りました・・・」
「そんなこと言ったって、何もないの!」
私にできることはあまりに少ない。
なのに何故、私に託したの?
私にはもう、何もできない。
ぽとり。
音に顔を上げると瞳に涙を潤ませ、これ以上零ないようにと弟が唇を噛んで肩を震わせていた。
こんなの、八つ当たりに過ぎない。
そうちゃんは悪くないのに、私は―――――。
「・・・・・・っく、ひっく・・・」
「そうちゃん・・・」
「ひっ、う・・・ごめ、なさ・・・っ姉、上ッ・・・」
「そうちゃんが謝ることないわ。・・・私が悪いの。ごめんね、ごめんね・・・そうちゃん・・・」
ぎゅうっと小さな体を抱き締める。
この子がもっと大きくなって、一人でも生きて行けるようになるまで。
私が守ってあげなければ。
「ぼく、ぼくッ・・・もっと強くなります。文句だってもう言いません。・・・姉上を絶対に幸せにします」
「・・・まぁ、頼もしい。私も、そうちゃんを幸せにできるよう頑張るわね」
ずきん、と胸に違和感が走った。
けれど、意識からそれを放って、抱き締める腕に力を込める。
私しかいない、私だけしか、この子には。
だから、どうか私の命よ、尽きることなく―――――
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