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梅々

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今日は論文の資料集めてきました。
それぐらいしか。何もやってない恐ろしい。




土沖前提銀沖





「……それでつきあってる意味あんの」
旦那が言う。
「さぁ?」
その言葉は外野にいわれたら図星でぐうの音も出ない言葉で、俺は笑って首を傾げた。
旦那は外野じゃない。
「旦那がそれを言いやすか」
首筋にあたる空気が冷たくて、そぅっと旦那の腕の中に滑り込む。裸の旦那の胸は傷痕ばかりで惚れ惚れする。土方さんの体よりも傷が多い。しかも、深い傷跡が。
「……それもそうか」
納得したらしい旦那は俺の背に腕を回して足を絡めてくれる。暖かい。
旦那と俺は、やってるけどただそれだけで、一回試してみたら都合が良かったからずるずる続いてるだけで、俺が金もかからないしはらまないから相手をしてるだけで、俺も、まぁ似たようなものなのだろうと思う。
ただし俺には土方さんがいて。
土方さんと俺はつき合っていてやることもやっている。でも二人して他の人ともこんな風に肌を重ねているから。
貞操観念の問題なのか、付き合うという言葉はそういう意味ではなく性欲処理に付き合うという意味だったのか。よくわからないまま時ばかり過ぎて、なぁなぁだ。
「俺はこのままでいいです。だから旦那が飽きるまで相手しやすよ」
「あっそう? お言葉に甘えるけど」
こういうさばさばしたところがわりと好きだ。
だから頭をすり寄せれば、旦那はその頭に鼻を埋めた。
「やる前と違う匂いすんね」
「汗臭いですかィ?」
「いや、煙草の匂いが薄くなった」
四六時中一緒にいるからどうしても匂いが移ってしまうのだ。それがかなり忌々しいけど、距離の近さを知れるから妥協している部分もある。
「また明日になったら煙草の匂いがしちまうんだろなァ」
「いやならマーキングしてやろうか」
ふざけた口調の旦那がくしゃくしゃと頭を撫でた。
俺はどっちの匂いも好きだから拒めない。



銀さんを当て馬にしたいわけじゃない。

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