梅々
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原稿16Pいったです
一ヶ月ぶりにどうぶつの森やりました。一応、時計ずらして、三月三日、そんで今日にしました。ら、二週間にひとり?の割合で引っ越していかれました。うん、まぁアポロが未だいるから。
我が村のアイドル・そうちゃんと末永くいちゃついていてほしいです。君が引っ越すというのなら、僕は何度でも引き留めてみせよう、よし。
・・・小1より早く寝る姉ってどうなんだろうか・・・。
では、またもやミツバさん絡みでゆるいのを。
我が村のアイドル・そうちゃんと末永くいちゃついていてほしいです。君が引っ越すというのなら、僕は何度でも引き留めてみせよう、よし。
・・・小1より早く寝る姉ってどうなんだろうか・・・。
では、またもやミツバさん絡みでゆるいのを。
わすれられるわけないだろう。
その声、姿、存在、なにもかも。
黄水晶
瞼を開けると、目の前に女が立っていた。
長い間目を瞑っていたからか霞む視界を目頭押さえてどうにかし、もう一度、彼女を熟視る。
『私のこと、覚えています?』
「・・・あぁ」
頷けばふふっと彼女は微笑を浮かべる。
鈴の鳴るような、そう表すのが適当な、凛とした響きの中に芯のある声。
この姉弟はどこもかしこも、本当によく似ている。本質を隠す、自分のことを話したがらない、相手を尊重する。・・・弟の方は、俺を尊重したことなどないが。
忘れたことなんか、一日だってない。それほどに大きな存在なのだ。
『元気にしてます? 皆無理ばっかりするから・・・』
「ああ、相変わらずだ」
『・・・十四郎さんも、そうみたいね』
自分の身体中に意識を巡らすが違和感は何もなく、頭の中で屯所の皆を思い描くが此方も病人やら怪我人やらは思い当たらず。
返事をすれば何か含んだように返され、え、と横を向くと隣に彼女はいなかった。体ごと振り返れば今まで気付かなかった、縁側がそこにあった。風景も、あの日の光景と、同じように。
今まで、こんな色鮮やかだったか? 此処は。
『十四郎さんも隣、どうですか?』
「・・・ああ」
徐に歩いていき、ドカッと横に腰かける。夕暮れ時の空は茜色に染まり、次第に夜の色に染め返られる様は何とも言えない風情がある。酒の肴にちょうど良さそうだ。
が、彼女には夕陽の明かりが何よりも合う。
それは儚さが、なのか。
「・・・おまえ、は・・・元気にしてんのか?」
『くすっ。そうじゃなきゃ、そーちゃんに示しがつかないもの』
“元気にしてなきゃ、姉上に示しがつきやせんしね”
つい数日前同じような言葉を似た声から聞いた。
そうだ、珍しく総悟が熱を出したのだった。一日寝てれば治ったが、いつもよりも大人しく、頬を色付かせている様は何だか、しっくりこなくて鬼の攪乱か、そう思おうとした時に聞こえた咳。つくづく、嫌になる。
咳の仕方まで同じだ。
「なぁ、恨んだりしてねぇか?」
『それは誰を? 十四郎さん? 近藤さん? それとも、そうちゃん?』
「・・・」
柔らかな言い方、だけど言葉は明らかに誰かを恨んでいるようで。
何も言えずにいればくすくすと肩を震わせ笑う。
『私は幸せだったもの。誰も恨む必要はないわ。強いて言うなら・・・誰にも迷惑をかけないようにしたかったから、私自身かしら』
「迷惑なんざ。・・・俺らの方がかけただろ」
『そんなことないわ! 楽しかったの、すごく』
無造作に置いていた手に微かな温もりが触れる。
この存在を失いたくない。だから、空気の悪いという江戸へ、彼女が一緒に来たいというのをにべもなくはねのけたのに、今は抱き締めたくてしょうがない。
永遠のような刹那、彼女と正面から視線を交わす。
色素が、弟より薄いのは男女の違いというよりも病弱な体質の所為なんじゃないか。“人形のような”総悟よりも人形のような透ける肌を持つ、彼女以上に人を愛することはこれから先、無い。
『元気でいて、十四郎さん・・・』
「おまえもな、ミツバ」
『そうちゃんをお願いね、昔から十四郎さんにしか、甘えないから。あの子・・・』
「・・・昔からどこ見てたのか問いたくなる発言だな・・・・・・」
満面の笑みを浮かべて、彼女は囁く。
―――――ずっと、貴方の傍に―――――・・・・・・
俺も、と言う前に急激に瞼が重くなって、名前を呼ぶと同時に意識が遠退いた。
「っ土方さん!」
「・・・」
「ドシぃ~!! よがっだぁ! もう゛起ぎないがどっ!!」
「局長、そんな大袈裟な・・・。殺したって副長は死にませんよ」
「死ねコラ山崎」
「えっ、ちょっ、なんで隊長?」
再び瞼を開ければ、また同じ人影。だが、今回は弟の方。続いて顔が様々な液体でぐちゃぐちゃな近藤さんに山崎。
そして見慣れた自室の天井。
何が何なのやら。記憶がさっぱりだ。何で俺此処で寝てんだ? 仕事中だったはずなのに。
そんな俺の考えを察して、山崎が口を開く。
「昨日廊下歩いてたら突然倒れたんです。一日中隊長の傍に居たからですかね。時差ありましたけど移ったようです。とりあえず一日は安静に!」
「・・・ああ」
ミツバの言いたかったことはコレか。納得しつつ総悟を見ると、柄にも無く曇った表情。
心配したのか、と揶揄ってやれば。
「あんたなんか心配してやせん。ただ、俺の風邪移って死んだとか言われたら気分悪いんでねィ」
「とか言って、飯も食わねぇでトシの面倒みてたんだよな、総悟は」
「・・・代わりに俺の仕事増えましたけど」
「なっ、違いまさァ! サボりの口実ですぜ」
賑やかで落ち着く空気にほぅ、と息を吐く。
もう、絶対に何も失わない。
だから先ず、風邪を治さねば。
その声、姿、存在、なにもかも。
黄水晶
瞼を開けると、目の前に女が立っていた。
長い間目を瞑っていたからか霞む視界を目頭押さえてどうにかし、もう一度、彼女を熟視る。
『私のこと、覚えています?』
「・・・あぁ」
頷けばふふっと彼女は微笑を浮かべる。
鈴の鳴るような、そう表すのが適当な、凛とした響きの中に芯のある声。
この姉弟はどこもかしこも、本当によく似ている。本質を隠す、自分のことを話したがらない、相手を尊重する。・・・弟の方は、俺を尊重したことなどないが。
忘れたことなんか、一日だってない。それほどに大きな存在なのだ。
『元気にしてます? 皆無理ばっかりするから・・・』
「ああ、相変わらずだ」
『・・・十四郎さんも、そうみたいね』
自分の身体中に意識を巡らすが違和感は何もなく、頭の中で屯所の皆を思い描くが此方も病人やら怪我人やらは思い当たらず。
返事をすれば何か含んだように返され、え、と横を向くと隣に彼女はいなかった。体ごと振り返れば今まで気付かなかった、縁側がそこにあった。風景も、あの日の光景と、同じように。
今まで、こんな色鮮やかだったか? 此処は。
『十四郎さんも隣、どうですか?』
「・・・ああ」
徐に歩いていき、ドカッと横に腰かける。夕暮れ時の空は茜色に染まり、次第に夜の色に染め返られる様は何とも言えない風情がある。酒の肴にちょうど良さそうだ。
が、彼女には夕陽の明かりが何よりも合う。
それは儚さが、なのか。
「・・・おまえ、は・・・元気にしてんのか?」
『くすっ。そうじゃなきゃ、そーちゃんに示しがつかないもの』
“元気にしてなきゃ、姉上に示しがつきやせんしね”
つい数日前同じような言葉を似た声から聞いた。
そうだ、珍しく総悟が熱を出したのだった。一日寝てれば治ったが、いつもよりも大人しく、頬を色付かせている様は何だか、しっくりこなくて鬼の攪乱か、そう思おうとした時に聞こえた咳。つくづく、嫌になる。
咳の仕方まで同じだ。
「なぁ、恨んだりしてねぇか?」
『それは誰を? 十四郎さん? 近藤さん? それとも、そうちゃん?』
「・・・」
柔らかな言い方、だけど言葉は明らかに誰かを恨んでいるようで。
何も言えずにいればくすくすと肩を震わせ笑う。
『私は幸せだったもの。誰も恨む必要はないわ。強いて言うなら・・・誰にも迷惑をかけないようにしたかったから、私自身かしら』
「迷惑なんざ。・・・俺らの方がかけただろ」
『そんなことないわ! 楽しかったの、すごく』
無造作に置いていた手に微かな温もりが触れる。
この存在を失いたくない。だから、空気の悪いという江戸へ、彼女が一緒に来たいというのをにべもなくはねのけたのに、今は抱き締めたくてしょうがない。
永遠のような刹那、彼女と正面から視線を交わす。
色素が、弟より薄いのは男女の違いというよりも病弱な体質の所為なんじゃないか。“人形のような”総悟よりも人形のような透ける肌を持つ、彼女以上に人を愛することはこれから先、無い。
『元気でいて、十四郎さん・・・』
「おまえもな、ミツバ」
『そうちゃんをお願いね、昔から十四郎さんにしか、甘えないから。あの子・・・』
「・・・昔からどこ見てたのか問いたくなる発言だな・・・・・・」
満面の笑みを浮かべて、彼女は囁く。
―――――ずっと、貴方の傍に―――――・・・・・・
俺も、と言う前に急激に瞼が重くなって、名前を呼ぶと同時に意識が遠退いた。
「っ土方さん!」
「・・・」
「ドシぃ~!! よがっだぁ! もう゛起ぎないがどっ!!」
「局長、そんな大袈裟な・・・。殺したって副長は死にませんよ」
「死ねコラ山崎」
「えっ、ちょっ、なんで隊長?」
再び瞼を開ければ、また同じ人影。だが、今回は弟の方。続いて顔が様々な液体でぐちゃぐちゃな近藤さんに山崎。
そして見慣れた自室の天井。
何が何なのやら。記憶がさっぱりだ。何で俺此処で寝てんだ? 仕事中だったはずなのに。
そんな俺の考えを察して、山崎が口を開く。
「昨日廊下歩いてたら突然倒れたんです。一日中隊長の傍に居たからですかね。時差ありましたけど移ったようです。とりあえず一日は安静に!」
「・・・ああ」
ミツバの言いたかったことはコレか。納得しつつ総悟を見ると、柄にも無く曇った表情。
心配したのか、と揶揄ってやれば。
「あんたなんか心配してやせん。ただ、俺の風邪移って死んだとか言われたら気分悪いんでねィ」
「とか言って、飯も食わねぇでトシの面倒みてたんだよな、総悟は」
「・・・代わりに俺の仕事増えましたけど」
「なっ、違いまさァ! サボりの口実ですぜ」
賑やかで落ち着く空気にほぅ、と息を吐く。
もう、絶対に何も失わない。
だから先ず、風邪を治さねば。
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