梅々
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悪夢
昨日は土方と沖田がにゃんにゃん☆な夢を見たのに今日は悪夢・・・この落差は何ですか。
あまりのショックに名前を忘れたけど、でっかい毛むくじゃらで毒持った蜘蛛(オイ)と戦う夢でした。産卵しやがって、壁一面がサァァァと真っ黒になって・・・。
あれ久々に怖かった。目を瞑ってもタランチュラのことばっか考えちゃって・・・あ、そうだ、タランチュラ。
ヤな夢でした。
昨日寝る前は従兄弟とロリショタについて語り合ってたのになぁ。
肩は寝違えて痛いし罪悪です。
では、ミツバさん絡みでゆるーいの。
あまりのショックに名前を忘れたけど、でっかい毛むくじゃらで毒持った蜘蛛(オイ)と戦う夢でした。産卵しやがって、壁一面がサァァァと真っ黒になって・・・。
あれ久々に怖かった。目を瞑ってもタランチュラのことばっか考えちゃって・・・あ、そうだ、タランチュラ。
ヤな夢でした。
昨日寝る前は従兄弟とロリショタについて語り合ってたのになぁ。
肩は寝違えて痛いし罪悪です。
では、ミツバさん絡みでゆるーいの。
酔って言ったあの一言
俺は絶対忘れない
月見草
分かっている。だからこそ余計にもどかしく。
これは立派な安眠妨害という名の犯罪だ、いたいけな少年の睡眠時間を奪うとは鬼畜の所業だ。
と、この場にいない人間に怒りをぶつけてもしょうがない。どうせなら、いるときに当たるべきだ。
こういう夜。大抵俺は土方さんに呼ばれる。
そして俺は、それに素直に従う。面白いものが見れるからだ。
それだけの理由で、俺は夜の睡眠時間を削る。そして次の日は必ず昼に寝る。罪悪感・・・まではいかなくてもそれなりに何か思うのか、そういう時は何も言わない。
それがまた、面白くて。
そろそろかな。思って寝返りを打つと予想通りの足音。
次いで、障子が開く。
「総悟」
「へい」
「ちょっと来い」
「・・・へい」
横になっていたからか起き上がると少し目眩がした。直に治まるそれは無視して、俺は土方さんの後に続く。
接待の後の土方さんは不機嫌だ。自分の飲みたい量より多く飲まされる。それが嫌らしい。あと気を使うのも嫌だと。
それなのに俺なんかに晩酌させて何が楽しいのか。より機嫌は下降線を描くんじゃなんて思うが毎度の事で考えるのを放棄した。元来、うじうじ考えるのは苦手な性分だ。
ドカッと座り、土方さんは土産の包みを開ける。態々買ったのかそれとも残り物か、ともかく色とりどりの美味そうな料理に喉を鳴らしながら俺も向かいに座る。
手を伸ばし用意していたのか台から酒瓶と猪口を取り、重箱の横に置いた土方さんはじぃっと俺を見る。
「おいで、総悟」
「へい」
言うことを聞けば聞くほど、この人は俺に甘くなる。だから俺は言われた通り、俺らを地味に隔てるものらを迂回して隣に立てば、酔っ払いは優しく腕を引き俺を胡座をかいた脚の上に座らせる。後ろからはアルコールの匂い、飲みたくなるが先ずはこの人に注いでやらなきゃならない。
ゆっくりと猪口を透明な液体で満たしていって、俺の頭に顔を埋める土方さんにどーぞ、と渡す。
「んー。・・・お前、甘いな」
「何がですかィ?」
「匂い」
ふわりと頭を撫でながらの言葉に首を傾げる。そんな俺を相手とせず、酔っ払いはちびちびと酒を飲む。
どうせ酔うなら潰れるまで酔いたい。中途半端が嫌いな人間の、同感出来ないポリシー。それに付き合わされるのは幸か不幸か。
俺は重くないのだろうか。肉がついてないと言えど俺も男。こんな風にされんのはとても嫌だが、つい、今の土方さんには何でも許してしまう。
それが、俺の役割だと思うから。
「どれ食いたい?」
「んー。先ずは、あの肉!」
「はいはい、あれ松阪牛だからな、よく味わえよ」
「へいへい」
土方さんは箸を取り、俺が指差したやつを取る。そして俺の唇の前に持ってくる。
パクッ、と食えば口腔に広がる香り。高い肉は流石に違う。三回ほど取れと催促すると、俺にもよそえと拗ねたように言われる。
子ども扱いをされている。そしてそれを甘受している。
第三者が見たら卒倒するかもしれない。
こんな穏やかな俺らなんて素面じゃ考えられないのは自分たちが一番分かっているから。
あの頃に戻ったフリをして、仲を取り繕って、何がしたいのだろう。
この人は。
「次、あれ」
「一口もらっていいか? 俺も気になってた」
「いいですぜ。だから、早く」
袖を引いて催促すれば、土方さんは嬉しそうに微笑し、煮付けを取る。
薄々気付いてはいる。
何を求めているのか、を。
だからといって俺はそれを与えてあげることは出来ないし、俺だってそれを求めている。
「・・・こうして、」
「へい?」
箸を置き土方さんは両手、身体中で俺を包み込む。酒臭さは自分も纏っているから気にならない。
少し、・・・ほんの少し、白粉の匂いがする。
あの頃の方がもっと、匂いが濃かった。それは、気をまぎらわす為だったのか。
「俺らが仲よけりゃアイツはもっと、幸せだったかもしれねぇな」
「・・・いまさら、でさァ」
返事した声は掠れていた。けれど今の彼は挙げ足を取るような真似はしない。
回帰願望、それは誰だって抱く。
一番辛い時に戻りたい奴なんて居らず、戻りたいのは輝いていた幸福な日々。
姉上のいた、あの。
「・・・後悔はしてねぇんだ。する資格もねぇ。でも、もし、アイツを選んでたら・・・・・・おまえも、アイツも・・・」
“幸せだったかもしれない”
仮定の未来に思いを馳せる、そんな性格ではないのだが。
センチメンタルだなんて、いい大人が。気持ち悪い、といつもなら言うが。自分も似たようなものだから何も言えない。
だけど。
あの日、土方さんの背中を見て姉上は何を思い何を誓ったか。誰にも分からないし、誰にもそれを咎めることは出来ない。だから俺が偶然あれを盗み見て何を思ったかだって。
「思い上がんねぇでくだせぇ。全部アンタの所為だなんて、傲慢もいいとこですぜ?」
「・・・総悟」
「なるべくしてなったんでさァ。これは俺が選んだことだし、姉上だって一緒ですぜ。アンタに全部背負って欲しくなんかねェ」
「・・・そう、だな。アイツはそういうやつだもんな」
より強く拘束される。
なんとか腕を伸ばし、酒で満ちた猪口を取る。
・・・推測に過ぎないけれど、姉上は枷には成りたくなくて、それでも好きだという気持ちは譲れなくて、悩んだと思う。
ふったってだけで憎い、その上姉上を悩ますなんて。
―――――だから、俺が傍にいて見張ってやろうと。
昔から女が絶えないこいつを。
「殺してやりまさァ」
「・・・脈絡をくれ」
「アンタが誰かのモノにならない内に、殺してやりまさァ」
「本当、ミツバと近藤さんには従順だな」
「当たり前でさ」
「っとに腹立つガキ・・・」
言いながらも離す気配はない。
それどころか犬のように頭に顔をすりよせてくる。
腹立つのはアンタもだよ。
ぼやけば土方さんは俺の手の上に自分の手を重ね、飲んでいた酒を半分飲んでいきやがった。
俺は絶対忘れない
月見草
分かっている。だからこそ余計にもどかしく。
これは立派な安眠妨害という名の犯罪だ、いたいけな少年の睡眠時間を奪うとは鬼畜の所業だ。
と、この場にいない人間に怒りをぶつけてもしょうがない。どうせなら、いるときに当たるべきだ。
こういう夜。大抵俺は土方さんに呼ばれる。
そして俺は、それに素直に従う。面白いものが見れるからだ。
それだけの理由で、俺は夜の睡眠時間を削る。そして次の日は必ず昼に寝る。罪悪感・・・まではいかなくてもそれなりに何か思うのか、そういう時は何も言わない。
それがまた、面白くて。
そろそろかな。思って寝返りを打つと予想通りの足音。
次いで、障子が開く。
「総悟」
「へい」
「ちょっと来い」
「・・・へい」
横になっていたからか起き上がると少し目眩がした。直に治まるそれは無視して、俺は土方さんの後に続く。
接待の後の土方さんは不機嫌だ。自分の飲みたい量より多く飲まされる。それが嫌らしい。あと気を使うのも嫌だと。
それなのに俺なんかに晩酌させて何が楽しいのか。より機嫌は下降線を描くんじゃなんて思うが毎度の事で考えるのを放棄した。元来、うじうじ考えるのは苦手な性分だ。
ドカッと座り、土方さんは土産の包みを開ける。態々買ったのかそれとも残り物か、ともかく色とりどりの美味そうな料理に喉を鳴らしながら俺も向かいに座る。
手を伸ばし用意していたのか台から酒瓶と猪口を取り、重箱の横に置いた土方さんはじぃっと俺を見る。
「おいで、総悟」
「へい」
言うことを聞けば聞くほど、この人は俺に甘くなる。だから俺は言われた通り、俺らを地味に隔てるものらを迂回して隣に立てば、酔っ払いは優しく腕を引き俺を胡座をかいた脚の上に座らせる。後ろからはアルコールの匂い、飲みたくなるが先ずはこの人に注いでやらなきゃならない。
ゆっくりと猪口を透明な液体で満たしていって、俺の頭に顔を埋める土方さんにどーぞ、と渡す。
「んー。・・・お前、甘いな」
「何がですかィ?」
「匂い」
ふわりと頭を撫でながらの言葉に首を傾げる。そんな俺を相手とせず、酔っ払いはちびちびと酒を飲む。
どうせ酔うなら潰れるまで酔いたい。中途半端が嫌いな人間の、同感出来ないポリシー。それに付き合わされるのは幸か不幸か。
俺は重くないのだろうか。肉がついてないと言えど俺も男。こんな風にされんのはとても嫌だが、つい、今の土方さんには何でも許してしまう。
それが、俺の役割だと思うから。
「どれ食いたい?」
「んー。先ずは、あの肉!」
「はいはい、あれ松阪牛だからな、よく味わえよ」
「へいへい」
土方さんは箸を取り、俺が指差したやつを取る。そして俺の唇の前に持ってくる。
パクッ、と食えば口腔に広がる香り。高い肉は流石に違う。三回ほど取れと催促すると、俺にもよそえと拗ねたように言われる。
子ども扱いをされている。そしてそれを甘受している。
第三者が見たら卒倒するかもしれない。
こんな穏やかな俺らなんて素面じゃ考えられないのは自分たちが一番分かっているから。
あの頃に戻ったフリをして、仲を取り繕って、何がしたいのだろう。
この人は。
「次、あれ」
「一口もらっていいか? 俺も気になってた」
「いいですぜ。だから、早く」
袖を引いて催促すれば、土方さんは嬉しそうに微笑し、煮付けを取る。
薄々気付いてはいる。
何を求めているのか、を。
だからといって俺はそれを与えてあげることは出来ないし、俺だってそれを求めている。
「・・・こうして、」
「へい?」
箸を置き土方さんは両手、身体中で俺を包み込む。酒臭さは自分も纏っているから気にならない。
少し、・・・ほんの少し、白粉の匂いがする。
あの頃の方がもっと、匂いが濃かった。それは、気をまぎらわす為だったのか。
「俺らが仲よけりゃアイツはもっと、幸せだったかもしれねぇな」
「・・・いまさら、でさァ」
返事した声は掠れていた。けれど今の彼は挙げ足を取るような真似はしない。
回帰願望、それは誰だって抱く。
一番辛い時に戻りたい奴なんて居らず、戻りたいのは輝いていた幸福な日々。
姉上のいた、あの。
「・・・後悔はしてねぇんだ。する資格もねぇ。でも、もし、アイツを選んでたら・・・・・・おまえも、アイツも・・・」
“幸せだったかもしれない”
仮定の未来に思いを馳せる、そんな性格ではないのだが。
センチメンタルだなんて、いい大人が。気持ち悪い、といつもなら言うが。自分も似たようなものだから何も言えない。
だけど。
あの日、土方さんの背中を見て姉上は何を思い何を誓ったか。誰にも分からないし、誰にもそれを咎めることは出来ない。だから俺が偶然あれを盗み見て何を思ったかだって。
「思い上がんねぇでくだせぇ。全部アンタの所為だなんて、傲慢もいいとこですぜ?」
「・・・総悟」
「なるべくしてなったんでさァ。これは俺が選んだことだし、姉上だって一緒ですぜ。アンタに全部背負って欲しくなんかねェ」
「・・・そう、だな。アイツはそういうやつだもんな」
より強く拘束される。
なんとか腕を伸ばし、酒で満ちた猪口を取る。
・・・推測に過ぎないけれど、姉上は枷には成りたくなくて、それでも好きだという気持ちは譲れなくて、悩んだと思う。
ふったってだけで憎い、その上姉上を悩ますなんて。
―――――だから、俺が傍にいて見張ってやろうと。
昔から女が絶えないこいつを。
「殺してやりまさァ」
「・・・脈絡をくれ」
「アンタが誰かのモノにならない内に、殺してやりまさァ」
「本当、ミツバと近藤さんには従順だな」
「当たり前でさ」
「っとに腹立つガキ・・・」
言いながらも離す気配はない。
それどころか犬のように頭に顔をすりよせてくる。
腹立つのはアンタもだよ。
ぼやけば土方さんは俺の手の上に自分の手を重ね、飲んでいた酒を半分飲んでいきやがった。
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