梅々
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ブラザーコンプレックス
土方と沖田の兄弟設定っていいなァ。いかがわしい兄貴の魔の手にかかるドSな弟………。
普通にBLでありそうなネタですよね。
というか、漸くるろ剣で宗次郎と剣心が戦うところになったのに、前半を取り損ねてしまいました。ショックでかいよコレ。
あんな可愛い宗次郎を……………。
でも月曜に過去話やるからそんとき穴が開く程見つめようと思います。
それじゃ、百人一首でメイド。
普通にBLでありそうなネタですよね。
というか、漸くるろ剣で宗次郎と剣心が戦うところになったのに、前半を取り損ねてしまいました。ショックでかいよコレ。
あんな可愛い宗次郎を……………。
でも月曜に過去話やるからそんとき穴が開く程見つめようと思います。
それじゃ、百人一首でメイド。
逢ひ見ての のちの心に くらぶれば
昔は物を 思はざりけり
独裁者の失楽園
愛しい愛しい君を、血の口紅で彩って銀の鎖で閉じ込めよう。
僕だけを愛すように。
目が覚めたら室内には誰もいなかった。寝る前は確かにいたのに。寝ている間に仕事をしに行ってしまったのだろうか。あれ程何処にも行かないで欲しいと言っておいたのに。
窓もカーテンも、扉も全てが閉ざされていて、密閉された箱の中にいるような息苦しさを感じる。うつ伏せで寝ている所為かと寝返りをうつが、息苦しいのは変わらない。
枕元を探って、指先に触れた冷たい金属を振る。チリン、チリンと清んだ鈴の音が部屋の中響き渡り、余韻を残し音は止んだ。
瞼を閉じていると、コツコツと足音が聞こえてきた。そして、鈴を鳴らした十秒後ちょうどに、扉が開く。
「膝枕してくだせェ」
「そんなくだらねぇ用事で呼びつけやがったのかてめぇ!! 洗濯途中で放りだして来たってぇのに」
「パンツ分けて洗わねぇでくだせぇよ。俺、凹むから」
「うっせぇ変態野郎がっ」
不機嫌を露にし、土方は扉を乱暴に閉じた。そのまま、沖田の枕元へ寄り、ベッドの上にドカッと座る。
文句を言っても、なんだかんだ土方が沖田を甘やかすことを沖田はよく理解している。だからそれに甘えてしまうのだ。土方の所為で我が儘になる。
「変態、ですかねィ」
「充分変態だ」
変態だろうか?
好きな男にメイド服着せて家事やらして囲っていることのどこが。
沖田は至って真面目である。
だから、土方のスカートを平然と捲り上げる。
「んぎゃぁッ!!!!」
「土方さん、あんた可愛すぎ」
顔を真っ赤にし、沖田の手を叩きスカートの裾を握る姿は沖田からしたら加虐心を煽るものでしかない。
徐に上体を起こし、沖田は土方を抱き締めた。
愛しいと、言葉で伝えても未だ足りない。
次から次から溢れてくるこの想いを全て伝えられたらいいのに。
「あんた俺のこと好きですかィ?」
「……大っ嫌いだ」
「嘘ばっか」
嫌いならとうの昔に逃げ出しているだろう。
天邪鬼な人だ、本当に。
だがそんな性格さえも愛おしいと、抱き締める腕に力を込める。ずっと離さないという思いと、離れないで欲しいという思いを込めて。
土方も、抱き締め返しはしないものの満更でもない表情で甘受している。
「─────好きだ」
「…こんな服着せられてんのに?」
「それとこれとは別だ」
沖田が表情を盗み見ると、土方は苦虫を噛み潰したような複雑な表情をしていた。
そんな表情をして告白されてもな、と思うが敢えて口には出さない。そんな顔をしてでも、言ってくれたことは嬉しいから。
「ご主人様って呼んでくれやせんか?」
「誰が呼ぶかバーカ」
「呼んでくだせぇよ」
エプロンのりぼんをほどき、耳元に囁きかけると面白い程にびくりと、肩が揺れた。
拒まないのをいいことに沖田がエプロンを脱がしていくと、すねたような瞳で睨まれた。渋々、脱がしていた手を止め、抱き締めていた手も離す。
じぃっと、土方を見つめていると、フイと顔を背けられた。
「…………ご主人……様」
「よく言えやした」
彼方を向いているからどんな顔をしているか沖田にはわからないけれど。これ以上ないという程耳が真っ赤だった。
そんな姿見せられて、何もせずにいられる程大人ではない。
沖田はすかさず土方を引き寄せて、再び強く抱き締める。
「……やらなきゃなんねー事がすんげぇあるんだけど」
「そんなん、いつでも出来まさァ。今は俺の傍にいることがあんたの仕事ですぜ」
「はいはい」
ずっと、傍に。
それだけを思って。
#43
昔は物を 思はざりけり
独裁者の失楽園
愛しい愛しい君を、血の口紅で彩って銀の鎖で閉じ込めよう。
僕だけを愛すように。
目が覚めたら室内には誰もいなかった。寝る前は確かにいたのに。寝ている間に仕事をしに行ってしまったのだろうか。あれ程何処にも行かないで欲しいと言っておいたのに。
窓もカーテンも、扉も全てが閉ざされていて、密閉された箱の中にいるような息苦しさを感じる。うつ伏せで寝ている所為かと寝返りをうつが、息苦しいのは変わらない。
枕元を探って、指先に触れた冷たい金属を振る。チリン、チリンと清んだ鈴の音が部屋の中響き渡り、余韻を残し音は止んだ。
瞼を閉じていると、コツコツと足音が聞こえてきた。そして、鈴を鳴らした十秒後ちょうどに、扉が開く。
「膝枕してくだせェ」
「そんなくだらねぇ用事で呼びつけやがったのかてめぇ!! 洗濯途中で放りだして来たってぇのに」
「パンツ分けて洗わねぇでくだせぇよ。俺、凹むから」
「うっせぇ変態野郎がっ」
不機嫌を露にし、土方は扉を乱暴に閉じた。そのまま、沖田の枕元へ寄り、ベッドの上にドカッと座る。
文句を言っても、なんだかんだ土方が沖田を甘やかすことを沖田はよく理解している。だからそれに甘えてしまうのだ。土方の所為で我が儘になる。
「変態、ですかねィ」
「充分変態だ」
変態だろうか?
好きな男にメイド服着せて家事やらして囲っていることのどこが。
沖田は至って真面目である。
だから、土方のスカートを平然と捲り上げる。
「んぎゃぁッ!!!!」
「土方さん、あんた可愛すぎ」
顔を真っ赤にし、沖田の手を叩きスカートの裾を握る姿は沖田からしたら加虐心を煽るものでしかない。
徐に上体を起こし、沖田は土方を抱き締めた。
愛しいと、言葉で伝えても未だ足りない。
次から次から溢れてくるこの想いを全て伝えられたらいいのに。
「あんた俺のこと好きですかィ?」
「……大っ嫌いだ」
「嘘ばっか」
嫌いならとうの昔に逃げ出しているだろう。
天邪鬼な人だ、本当に。
だがそんな性格さえも愛おしいと、抱き締める腕に力を込める。ずっと離さないという思いと、離れないで欲しいという思いを込めて。
土方も、抱き締め返しはしないものの満更でもない表情で甘受している。
「─────好きだ」
「…こんな服着せられてんのに?」
「それとこれとは別だ」
沖田が表情を盗み見ると、土方は苦虫を噛み潰したような複雑な表情をしていた。
そんな表情をして告白されてもな、と思うが敢えて口には出さない。そんな顔をしてでも、言ってくれたことは嬉しいから。
「ご主人様って呼んでくれやせんか?」
「誰が呼ぶかバーカ」
「呼んでくだせぇよ」
エプロンのりぼんをほどき、耳元に囁きかけると面白い程にびくりと、肩が揺れた。
拒まないのをいいことに沖田がエプロンを脱がしていくと、すねたような瞳で睨まれた。渋々、脱がしていた手を止め、抱き締めていた手も離す。
じぃっと、土方を見つめていると、フイと顔を背けられた。
「…………ご主人……様」
「よく言えやした」
彼方を向いているからどんな顔をしているか沖田にはわからないけれど。これ以上ないという程耳が真っ赤だった。
そんな姿見せられて、何もせずにいられる程大人ではない。
沖田はすかさず土方を引き寄せて、再び強く抱き締める。
「……やらなきゃなんねー事がすんげぇあるんだけど」
「そんなん、いつでも出来まさァ。今は俺の傍にいることがあんたの仕事ですぜ」
「はいはい」
ずっと、傍に。
それだけを思って。
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