梅々
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スカパー
昨日・今日と小説二作ずつ書き上げました。私、凄くね?どんだけ暇なのさ。
一日中殆どずっと携帯とにらめっこしてます。視力の低下が著しいですよ、多分。
明日はスカパーで宗次郎の過去話がやりますよ。ちゃんと録らなければ。
それでは、百人一首。土方が変態です。
一日中殆どずっと携帯とにらめっこしてます。視力の低下が著しいですよ、多分。
明日はスカパーで宗次郎の過去話がやりますよ。ちゃんと録らなければ。
それでは、百人一首。土方が変態です。
逢ふことの 絶えてしなくは なかなかに
人をも身をも 恨みざらまし
殉教者の指
僕が何処へ行こうとも、君はきっと支えてくれるから─────。
「似合わねェ……」
「うっせぇな」
前の椅子の背もたれに腕を乗せ、だるそうに沖田は前に立つ土方を見ている。
その瞳は言葉とは裏腹に、眩しいものを見るように、優しげに細められているのだが自分の事で手一杯な土方はそのことに気付いていない。
「…ま、こんなもんだろ。さっきよかマシになっただろ?」
マントの止め具をカチリと止め、土方は顔を上げ沖田を見た。
自分的には完璧だと思っているのだろう、自信満々な笑みを浮かべた土方はホストの方が天職なのでは、と思う程だ。
それなのに、何故彼は神父になったのだろう。沖田は疑問でならない。
未成年の内から煙草吸っていたし、彼女だってゴロゴロいたこの人が、何の為に聖職者になったのだろう。どんな仕事よりも一番似合わない上に、あんなに、羨ましい程に頭が良かったのに。
「いかがわしいでさァ。性格が見た目にでちまってまさァ」
「そうかァ? 俺ァいたって真面目な性格してっけど? お前とは違って」
ニヤリと口角をあげつつ近付いてくる土方の後ろでは、ステンドグラスが填め込まれた窓が鮮やかに光り、金の十字架がその光を受け輝いている。
教会なんて初めて来たけど、中々綺麗で居心地の良いところだ、そう思う。
「あんた、もうやらしいことしちゃいけねぇんですぜ」
「はぁ? 何でだよ」
「当たり前だろィ。神父なんですぜ? あんたは。姦淫するな、清くあれ、ってよく言うだろィ」
ああ、そんなこと。
そう呟き、前の席に座った男はそっと沖田の頬を撫でた。真っ直ぐな瞳に射抜かれて、沖田の心は少し、揺れそうになる。
触れられたところからじわじわ侵食されていくような、変な感覚に身をすくめると、クスッ、と笑われた。何が面白いのかさっぱり分からない。
「…なんかすんげぇ変な感じ」
「服の所為か?」
「場所も、あんたの格好も、変でさァ」
調子が狂う。
この場所は、神様にまつわる清い所なのだから、こんな所で、真っ昼間から盛るなんてあってはならないことで。それなのに神父である土方が盛っているのは凄くおかしい。それに流されそうになる、自分も。
何で神父なんかになったのか。
疑問は募るばかりだ。
「幼気な高校生誑しやがって……。あんたは本当に神父には向いていやせんね」
「誑される方が悪いんだろ、総悟」
顎を捕えられ、あっという間に唇を重ねられる。
もしかしたら、こういうシチュエーションとか好きなのだろうか。じゃあ、前にセーラー服着せられたのも、たんなる罰ゲームじゃなくて土方の趣味……?
とんでもない人に好かれてしまった。
こんな変態だったとは……。誰が予想出来たであろう。見た目だけはいいのに。
「あと一年だな」
「俺が結婚出来るようになるまで?」
「ああ」
「それでも結婚出来やせんぜ。俺らは」
この国の法律が変わらない限り、同性での結婚は海外へ行かねばすることが出来ない。そんなこと知っているだろうに、土方は余裕そうに笑みを浮かべ、ただただ沖田の頬を愛しそうに撫でる。
「18になったら此処で式上げるからな。そんときは真っ白なドレス着てもらうからな」
「……へ?」
やっぱりそういうこと好きなんだと分かり、無意識の内に溜め息が漏れる。
きっとこれからも、悩みはつきないだろう。
喜々として唇を貪る土方にを嫌いにはなれないだろうから。
#44
人をも身をも 恨みざらまし
殉教者の指
僕が何処へ行こうとも、君はきっと支えてくれるから─────。
「似合わねェ……」
「うっせぇな」
前の椅子の背もたれに腕を乗せ、だるそうに沖田は前に立つ土方を見ている。
その瞳は言葉とは裏腹に、眩しいものを見るように、優しげに細められているのだが自分の事で手一杯な土方はそのことに気付いていない。
「…ま、こんなもんだろ。さっきよかマシになっただろ?」
マントの止め具をカチリと止め、土方は顔を上げ沖田を見た。
自分的には完璧だと思っているのだろう、自信満々な笑みを浮かべた土方はホストの方が天職なのでは、と思う程だ。
それなのに、何故彼は神父になったのだろう。沖田は疑問でならない。
未成年の内から煙草吸っていたし、彼女だってゴロゴロいたこの人が、何の為に聖職者になったのだろう。どんな仕事よりも一番似合わない上に、あんなに、羨ましい程に頭が良かったのに。
「いかがわしいでさァ。性格が見た目にでちまってまさァ」
「そうかァ? 俺ァいたって真面目な性格してっけど? お前とは違って」
ニヤリと口角をあげつつ近付いてくる土方の後ろでは、ステンドグラスが填め込まれた窓が鮮やかに光り、金の十字架がその光を受け輝いている。
教会なんて初めて来たけど、中々綺麗で居心地の良いところだ、そう思う。
「あんた、もうやらしいことしちゃいけねぇんですぜ」
「はぁ? 何でだよ」
「当たり前だろィ。神父なんですぜ? あんたは。姦淫するな、清くあれ、ってよく言うだろィ」
ああ、そんなこと。
そう呟き、前の席に座った男はそっと沖田の頬を撫でた。真っ直ぐな瞳に射抜かれて、沖田の心は少し、揺れそうになる。
触れられたところからじわじわ侵食されていくような、変な感覚に身をすくめると、クスッ、と笑われた。何が面白いのかさっぱり分からない。
「…なんかすんげぇ変な感じ」
「服の所為か?」
「場所も、あんたの格好も、変でさァ」
調子が狂う。
この場所は、神様にまつわる清い所なのだから、こんな所で、真っ昼間から盛るなんてあってはならないことで。それなのに神父である土方が盛っているのは凄くおかしい。それに流されそうになる、自分も。
何で神父なんかになったのか。
疑問は募るばかりだ。
「幼気な高校生誑しやがって……。あんたは本当に神父には向いていやせんね」
「誑される方が悪いんだろ、総悟」
顎を捕えられ、あっという間に唇を重ねられる。
もしかしたら、こういうシチュエーションとか好きなのだろうか。じゃあ、前にセーラー服着せられたのも、たんなる罰ゲームじゃなくて土方の趣味……?
とんでもない人に好かれてしまった。
こんな変態だったとは……。誰が予想出来たであろう。見た目だけはいいのに。
「あと一年だな」
「俺が結婚出来るようになるまで?」
「ああ」
「それでも結婚出来やせんぜ。俺らは」
この国の法律が変わらない限り、同性での結婚は海外へ行かねばすることが出来ない。そんなこと知っているだろうに、土方は余裕そうに笑みを浮かべ、ただただ沖田の頬を愛しそうに撫でる。
「18になったら此処で式上げるからな。そんときは真っ白なドレス着てもらうからな」
「……へ?」
やっぱりそういうこと好きなんだと分かり、無意識の内に溜め息が漏れる。
きっとこれからも、悩みはつきないだろう。
喜々として唇を貪る土方にを嫌いにはなれないだろうから。
#44
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