梅々
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調子狂ってます
正月からテンションが半端ないのに比例して前歯がむず痒い。
助けてー。
あ、そだ。18000かな?
ありがとうございます。
地味に嬉しい(*^^*)
あと少しで弐万だようわー。
なんか、なんかしなきゃ。入水願いで書きたいなぁ・・・。あれ、また暗い。
んで。カラオケ行ってきましたー。いつも通り、私が一抜け。うん、少し寂しいですがそんなのおくびにも出しません。
やっぱり、悲惨でした。まぁいい。恥はかき捨てと言うだろう? というノリ。
Coccoとアリプロ頑張ります。・・・カラオケ行くとまた行きたくなりますね。
では、新年最初の沖土連載。二十話で終わるか。
助けてー。
あ、そだ。18000かな?
ありがとうございます。
地味に嬉しい(*^^*)
あと少しで弐万だようわー。
なんか、なんかしなきゃ。入水願いで書きたいなぁ・・・。あれ、また暗い。
んで。カラオケ行ってきましたー。いつも通り、私が一抜け。うん、少し寂しいですがそんなのおくびにも出しません。
やっぱり、悲惨でした。まぁいい。恥はかき捨てと言うだろう? というノリ。
Coccoとアリプロ頑張ります。・・・カラオケ行くとまた行きたくなりますね。
では、新年最初の沖土連載。二十話で終わるか。
ほんの小さなことでも、変化を生んでしまったら。
何も無かったときには戻れない。
Diletto 第十八話
小さな頃、姉上にお使いを頼まれて土方さん家に行ったことがある。
お姉さんとは幾度も話をしたが、その弟は数回見たことがある程度。会えるかもしれないと仄かに期待しつつ、姉上が書いてくれた地図を頼りに目的地へと向かう。
―――――大きくて綺麗な家だった。
幸せな家族が住んでいそうな、家。なのに、あの人の話だと幸せじゃないという。
想像と現実は、こんなにも違うのか。幼心にも疑問に思いながら、ピンポン、とインターホンを押す。
出てきたのは黒髪の少し年上なのであろう、少年だった。お姉さんに似ているけどキリッとした顔をしている。
かっこいいとでもいうのか。ともかく、好感が持てた。
「・・・誰だ?」
「沖田でさァ。姉・・・の代わりに、コレを」
「沖田・・・? あぁ、あの人の・・・!」
訝しげに寄せられていた眉が、名前を言った途端にパァと綻んだ。
かっこいい、じゃなくて可愛いだ。心がドキン、とした。
興味津々、といった表情で、マジマジと全身を見られる。
その日俺は、フカフカのジャケットに黒いハイネックのセーター、姉上のお下がりの半ズボンとスパッツを穿いていた。姉上はあまり、この半ズボンを穿かなかったそうだがそれは置いといて。
「コレ、お姉さんに渡してくだせェ」
「あぁ。わかった」
いたたまれなくなって持ってきた袋をハイ、と渡す。それを受け取って、土方少年は俺の手を握った。
そして―――――。
ちゅ。
「えっ・・・」
「・・・あの人が言ってた通りだ。かわいい」
その前の事があまりに衝撃的でかわいいと言われたのも耳に入っていなかった。
ただ呆然と土方さんの顔を見て、我に返った俺は一目散に駆け出した。
―――――一番最初に仕掛けてきたのはアンタなんだって。
知ったらアンタはどんな顔をするのだろう。
*
携帯を開いて見るが着信は一件も無かった。
安堵とも落胆ともつかぬ溜め息をついてから、携帯を閉じポケットへ仕舞う。
流れる景色は見慣れたものだ。幾度とこの道を通ったことがある。
「何処だっけよ」
「あぁ、そこ右でさァ。曲がってちょっと行った右側」
「んー。どうせ明日から仕事ならよ、泊まってけば」
「寂しいんで? アンタが兎だったら仕方なく傍にいてやりやすが」
「あ、あれ。俺兎年」
「マジでか」
そうこうしている内に車は土方さん家のあるマンションの前で止まる。確か、誰かから借りたとか言っていたこの車。別にバイクでニケツしたってよかったのに。
シートベルトを外すと徐に手を掴まれる。優しく、動きを制止する強さ。
旦那はそういう人だ。優しいのだけれど、抗えない何かを持っている。
「・・・どうしたんですかィ」
「いや? 帰したくねぇなって思って」
「・・・俺なんか口説いてもどうにもなりやせんよ。じゃあ、また大学で」
「しょうがねぇなぁ。また遊びに来いよ」
あっさりと指は俺から離れ、何処からか飴玉を取り出す。ほら、と渡されて有難く受け取り、車を降りる。
「総悟君」
呼ばれて窓から車内を覗き込む。名残惜しげな指先が、俺の頬を撫でて前髪を擽る。
手品師のようにしなやかで器用そうな指先が糸屑を掴んだ。
どうしようもないのだと、先を分かっていても行動せずにはいられないのが人間というものなのだろう。
執念深く、諦めようにも諦められない想いをどうにかしようと必死こいてあがくのだ。
「ありがとうごぜぇやす」
「総悟・・・!!」
「・・・あらあら。お出迎え? 精が出るねぇ」
屈んでいた体を起こし、マンションの上の方の階を見上げると思い描いた通りの人がいた。
身を乗り出して驚愕の表情を浮かべた土方さんは、直ぐに姿を消した。
タタタッと足音が響いて、階段を降りてくる姿がちらりと見えた。
「・・・じゃあ」
「あいよ。頑張れな」
走り去る車を見届けてから、エントランスに入る。
管理人のおばちゃんに軽く会釈して、エレベーターではなく階段へ向かう。
一階と二階の間の踊り場でばったりと。駆け降りてきた土方さんとぶつかりかけた。
「・・・」
「帰って来なかった方が良かったですかィ?」
言おうとしたいろんな言葉が喉に張り付いて結局何も言えなくなった土方さんに先手を打つと、刹那顔が青くなって真っ赤になった。
口を開いて、けれど何も言わずに閉じて俺の腕を引き階段を上がる。
玄関へ入ると直ぐに、靴も脱がずに土方さんは振り向いた。至近距離につい癖で、キスしそうになってそんな空気じゃないと止まる。
「・・・どこ行ってたんだ」
「友達ントコ」
「なんで電話出なかったんだ」
「・・・気分?」
「ッざけんなよ!」
「・・・とにかく、部屋上がりやしょう。外から丸聞こえ」
今度は俺が土方さんの腕を引き、室内へ上がる。この際乱雑に脱いでひっくり返った靴は無視をして。
自分勝手な人だ。自分から出て行けと言った癖に、言われた通りにすれば怒る。
それじゃ、俺に如何してほしいんだ。
テーブルを挟んで向かい合って座る。散々遊んだ所為か座ると直ぐに眠気が襲ってくるけれど、ここで寝たら収集がつかなくなる。
「我儘なくせに、言われた通りにしてんじゃねぇよ・・・」
「だって、アンタが一人で居たそうな顔してたから」
白々とそう言えば、ハァと溜め息が一つ落ちてきた。
何も無かったときには戻れない。
Diletto 第十八話
小さな頃、姉上にお使いを頼まれて土方さん家に行ったことがある。
お姉さんとは幾度も話をしたが、その弟は数回見たことがある程度。会えるかもしれないと仄かに期待しつつ、姉上が書いてくれた地図を頼りに目的地へと向かう。
―――――大きくて綺麗な家だった。
幸せな家族が住んでいそうな、家。なのに、あの人の話だと幸せじゃないという。
想像と現実は、こんなにも違うのか。幼心にも疑問に思いながら、ピンポン、とインターホンを押す。
出てきたのは黒髪の少し年上なのであろう、少年だった。お姉さんに似ているけどキリッとした顔をしている。
かっこいいとでもいうのか。ともかく、好感が持てた。
「・・・誰だ?」
「沖田でさァ。姉・・・の代わりに、コレを」
「沖田・・・? あぁ、あの人の・・・!」
訝しげに寄せられていた眉が、名前を言った途端にパァと綻んだ。
かっこいい、じゃなくて可愛いだ。心がドキン、とした。
興味津々、といった表情で、マジマジと全身を見られる。
その日俺は、フカフカのジャケットに黒いハイネックのセーター、姉上のお下がりの半ズボンとスパッツを穿いていた。姉上はあまり、この半ズボンを穿かなかったそうだがそれは置いといて。
「コレ、お姉さんに渡してくだせェ」
「あぁ。わかった」
いたたまれなくなって持ってきた袋をハイ、と渡す。それを受け取って、土方少年は俺の手を握った。
そして―――――。
ちゅ。
「えっ・・・」
「・・・あの人が言ってた通りだ。かわいい」
その前の事があまりに衝撃的でかわいいと言われたのも耳に入っていなかった。
ただ呆然と土方さんの顔を見て、我に返った俺は一目散に駆け出した。
―――――一番最初に仕掛けてきたのはアンタなんだって。
知ったらアンタはどんな顔をするのだろう。
*
携帯を開いて見るが着信は一件も無かった。
安堵とも落胆ともつかぬ溜め息をついてから、携帯を閉じポケットへ仕舞う。
流れる景色は見慣れたものだ。幾度とこの道を通ったことがある。
「何処だっけよ」
「あぁ、そこ右でさァ。曲がってちょっと行った右側」
「んー。どうせ明日から仕事ならよ、泊まってけば」
「寂しいんで? アンタが兎だったら仕方なく傍にいてやりやすが」
「あ、あれ。俺兎年」
「マジでか」
そうこうしている内に車は土方さん家のあるマンションの前で止まる。確か、誰かから借りたとか言っていたこの車。別にバイクでニケツしたってよかったのに。
シートベルトを外すと徐に手を掴まれる。優しく、動きを制止する強さ。
旦那はそういう人だ。優しいのだけれど、抗えない何かを持っている。
「・・・どうしたんですかィ」
「いや? 帰したくねぇなって思って」
「・・・俺なんか口説いてもどうにもなりやせんよ。じゃあ、また大学で」
「しょうがねぇなぁ。また遊びに来いよ」
あっさりと指は俺から離れ、何処からか飴玉を取り出す。ほら、と渡されて有難く受け取り、車を降りる。
「総悟君」
呼ばれて窓から車内を覗き込む。名残惜しげな指先が、俺の頬を撫でて前髪を擽る。
手品師のようにしなやかで器用そうな指先が糸屑を掴んだ。
どうしようもないのだと、先を分かっていても行動せずにはいられないのが人間というものなのだろう。
執念深く、諦めようにも諦められない想いをどうにかしようと必死こいてあがくのだ。
「ありがとうごぜぇやす」
「総悟・・・!!」
「・・・あらあら。お出迎え? 精が出るねぇ」
屈んでいた体を起こし、マンションの上の方の階を見上げると思い描いた通りの人がいた。
身を乗り出して驚愕の表情を浮かべた土方さんは、直ぐに姿を消した。
タタタッと足音が響いて、階段を降りてくる姿がちらりと見えた。
「・・・じゃあ」
「あいよ。頑張れな」
走り去る車を見届けてから、エントランスに入る。
管理人のおばちゃんに軽く会釈して、エレベーターではなく階段へ向かう。
一階と二階の間の踊り場でばったりと。駆け降りてきた土方さんとぶつかりかけた。
「・・・」
「帰って来なかった方が良かったですかィ?」
言おうとしたいろんな言葉が喉に張り付いて結局何も言えなくなった土方さんに先手を打つと、刹那顔が青くなって真っ赤になった。
口を開いて、けれど何も言わずに閉じて俺の腕を引き階段を上がる。
玄関へ入ると直ぐに、靴も脱がずに土方さんは振り向いた。至近距離につい癖で、キスしそうになってそんな空気じゃないと止まる。
「・・・どこ行ってたんだ」
「友達ントコ」
「なんで電話出なかったんだ」
「・・・気分?」
「ッざけんなよ!」
「・・・とにかく、部屋上がりやしょう。外から丸聞こえ」
今度は俺が土方さんの腕を引き、室内へ上がる。この際乱雑に脱いでひっくり返った靴は無視をして。
自分勝手な人だ。自分から出て行けと言った癖に、言われた通りにすれば怒る。
それじゃ、俺に如何してほしいんだ。
テーブルを挟んで向かい合って座る。散々遊んだ所為か座ると直ぐに眠気が襲ってくるけれど、ここで寝たら収集がつかなくなる。
「我儘なくせに、言われた通りにしてんじゃねぇよ・・・」
「だって、アンタが一人で居たそうな顔してたから」
白々とそう言えば、ハァと溜め息が一つ落ちてきた。
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