忍者ブログ

梅々

苑咲早良が運営する銀魂BL小説サイトです。 心意気は18禁。 著作権的な何かは放棄していません。マナーは守ってください。 メールフォームやコメント欄は下にありますので、何かございましたらお気軽にご使用ください。感想とか頂ければ舞い上がります! 不定期更新な別館を作成しました。ミツバさん愛してる! 気が向いたらお越しください→http://tokosienoai.dou-jin.com/

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

眠れる森

今日、久々に沖土連載書くため読み返してたんですが、




矛盾&漢字間違いがひどい(汗)




なんせ一ヶ月に一話とかそれ以下のペースですからね。亀の歩みよか遅いよ。だからご愛敬♪ってことで多目に見てください(おおめって漢字、コレであってるかな?)。
というか今更ですよね。



さて。なんかまた土沖連載増えそうな気がしなくもない……………。増やす前に減らせ、っつう話なんですがね。沖土連載熱も上昇中ですし。

自分の分身と、自分の携帯の分身が欲しい。効率アップだよ。



それでは、約二ヶ月ぶり(!?)の沖土連載。二回目の沖田視点。



















いくら好きだと告げても信じてもらえないこの辛さを、好きだと告げられない貴方は知らないだろう。


こんなにも、胸は痛いのに、貴方は知らない。





Diletto 第十二話





音をたてずに玄関のドアを開け、室内に入り込む。未だ俺の侵入に気付いていないであろう、この家の住人は、どうやらテレビを見ているようだ。開けた時と同じように静かにドアを閉め、音をたてぬよう細心の注意を払いつつ靴を脱ぎ、リビングに向かう。
久方振りのこの家は、自分がこの世で最も愛してる人の匂いが染み付いている。
それに満足して、自然と頬が緩む。
さァて、とソファに座りテレビを見ている後ろ姿に声をかける。

「ただいまっ!」

「ぅわぁっ!!」

予想通りビクリと肩を震わせ、土方は此方を振り返った。

嗚呼、愛しい。

荷物を乱雑に床に置き、ソファ越しに強く抱き締める。肺に満ちる土方の香りに、久々のこの家に、何ともいえない安堵を覚える。
それ程までに、土方の存在は自分の中で強大だ。土方ナシではきっと、自分という物は成り立たないだろう。

そういえば、と一つ大事な事を思い出す。

「土方さん、俺未だおかえりっつってもらってねぇんですけど」

「…………おかえり」

「ただいまでさァ」

少し不機嫌そうな声に顔を覗き込んで見ると、これまた少し不機嫌そうな顔。
何かしたっけな? と悩むが、ずっと仕事場でしか会っていなかったから何もしてないはずだ。
う~ん、と悩んでいると離せ、と命令口調で言われた。

「土方さん、何で不機嫌なんですかィ?」

「別に不機嫌じゃねぇよ」

「不機嫌でしょうが、おもいっきし」

「別に。……今日はどうしたんだ? 荷物取りに来ただけか?」

「帰ってきただけですぜ。今日は休みですからねィ、劇の練習」

抱き締めていた体を離すと、そうか、と土方は呟いた。その声が嬉しそうだったのは気のせいじゃないと思いたい。
荷物をかたし、土方の隣に座り込む。
約一週間。
一週間傍にいなかっただけでこんなに、寂しくなるとは自分でも思わなかった。こんなに、土方が恋しくなるなんて。

「明日本番だろ。前日なのに、練習しなくていいのかよ」

「今日ぐれぇ、一緒にいてぇから今まで泊まり込みで練習したんでさァ」

驚いたような視線に微笑みかけると、「バカじゃねぇの」と土方は赤い顔をした。いつまで経っても、どんなことをしても、土方は初な反応を返す。駆け引き、とか苦手なのだろう。正直な人だから。
でも、彼は素直ではない。嘘偽りのない言葉は彼の気持ちを表すのに使われない。自分の気持ちを誤魔化そうとする。

なんで?

恥ずかしいから?
そんなことねぇのに。俺はあんたの本心を聞くためなら、何でもできるのに。

あんたは本当は、俺をどう思ってる?

「─────寂しかった、ですかィ?」

「ハッ。誰が」

脳内で思い描いた通りの、しかし理想とは正反対の返答。恋人同士になれたのに、俺らの距離は変わっていないように思える。
ソファの上で体育座りをし、膝に額を当てながら沖田は真剣に悩む。
久々にこうして仕事以外で会って、悩むようなことではない気もする。だけど、ふと浮かんだこの素朴な疑問は、今の微妙な距離感からも窺える。
そっけない。甘えたりしてこない。そんなの前からだけれども。

「俺はあんたと一緒に寝れなくて寂しかったですけどねィ……。あんたはそうじゃなかったんですかィ。そりゃあ、仕方がないですよねィ。俺のほーがあんたの何百倍も、あんたのこと好きだから…」

「っ!?」

いくらこっちが腹の内を見せても、冗談だと思って土方は信じてくれない。両思いなのに一方通行なこの想いは、不毛だとしか言いようがない。
不毛だと分かっていても、この気持ちは止まることがない。止める気もさらさらないが。

本当に、馬鹿だ。

自分でもそう思うのだ、土方にそう言われても仕方がない。

「ヤりやしょう」

「真っ昼間だっつうの」

「じゃあ、夜ならいいんですねィ?」

「…」

沈黙を肯定とみた。
顔を上げて隣にいる土方をじっと見つめると、テレビを見つめながらも何か考えているような表情をしていた。
そしてほんのり頬を染め、ぎりぎり聞こえるぐらいな音量で呟いた。

「夜、なら…な」

「……。俺初めてあんたに誘われた…」

「誘ってなんかねぇよっ!!」

照れ隠しに怒鳴り、キッチンへと向かう後ろ姿を目で追い掛ける。
嬉しさで頬が緩むのはもう止まらない。
好きだ。
誰よりも、何よりも。

拍手[1回]

PR

COMMENT

NAME
TITLE
MAIL (非公開)
URL
EMOJI
Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
COMMENT
PASS (コメント編集に必須です)
SECRET
管理人のみ閲覧できます
 

TRACKBACK

TrackbackURL

  

祝☆映画化

カレンダー

10 2024/11 12
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

プロフィール

HN:
苑咲 早良
HP:
性別:
非公開

カウンター

ブログ内検索

アクセス解析

Copyright ©  -- 梅々 --  All Rights Reserved

Design by CriCri / Material by petit sozai emi / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]