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梅々

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つきはみ

昨日バルス前に家帰れて、バルスしてました。っていうか視聴率が気になる。
今バイト終わりです。月食見られた!綺麗だ。
月食というとるろけんの天草編と零・月触の仮面を思い出します。
あと今日は久々に土曜日に漫研出ました。黒子につられたクマー。





「あ、月赤いですぜ」

なんてことを宣うから立ち止まって振り返れば、いつもの距離よりも三歩離れた位置で総悟は空を見上げていた。月食がどうの、と山崎が楽しげに話していた。それを聞く総悟はあまり興味ない様子だったが、この子どもはそういったイベントごとが大好きなのだ。子どもの頃も月食だというと夜更かしして空を見上げ、流星群だといえば夜中に起こしてもらってまでして、日食のときはフィルムを近藤さんと作ってまで見ていた。
未だに変わらない、それが愛らしく羨ましく、少々妬ましい。

「あと30分ぐれぇで終わっちまうとかでしたよね」
「そうだったっけな」
「…赤いなァ」

首が疲れるんじゃないかというほど空を見上げる、総悟を見ているだけで此方は目眩がしそうだ。

「寒いから帰りたいんだけど」
「えー。ちゃんと見届けやしょうよ」
「帰るぞ」

一向に歩きだそうとしない総悟に焦れて腕を掴む。すると弾かれたように、丸く赤い二つの眼がこちらを見た。
やっと、こっちを向いた。
冷えた両手で頬を包んでやると、ぴくりと総悟の肩が揺れた。

「寒いんだよ」
「…じゃあゆっくり、帰りやしょう」
「置いてくぞ」
「できねぇくせに」
「分かってんなら早く帰らせろよ」

手を引き歩き始める。するとはぁと溜め息を寄越された。溜め息をつきたいのはこっちだ。と思いながらも素直に腕を引かれる総悟に悪い気はしない。

「アンタと見るから意味があんのになァ」
「あ?」
「怖がりの土方さんにぴったりな話があるんでさ」

笑った気配に舌打ちをする。一瞬でも儚げに見えてしまった自分を殴り飛ばしたくなった。

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