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梅々

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銀さんはこすぷれとか好きそうだ

「沖田君、ちょっとこれ着てみてくんない? 金払うから」

「これって・・・?」

「メイド喫茶の制服。」





のように裸エプロンに生クリームとかメイド服に猫耳とか白衣の天使とかセーラー服にニーハイとか好きそう。オープンで。
これに対し土方はムッツリ。内心、

「沖田氏ナイスでござる! 鼻血なんて勢いじゃない、寧ろ早く挿れたいナリ」

とか思ってても、

「・・・・・・お前、何やってんだよ」

とか冷静装うと思うんデス。そんで、

「いやね、土方さんこーゆーの好きかなァと思いやして。それにマンネリ回避出来そうだし。・・・ま、あんたが着替えろっつうなら着替えて来まさァ」

とかピラリとスカート摘みながら沖田が言って、

「いや、着替えろっつってねぇだろ。俺が脱がしてやるよ」

とか、土方よりも銀さんの方が本質的に変態だけど土方の方が変態くさいとか萌えますね。精一杯きもがられろ土方。Mな君にはお似合いさ★

―――――なんか今日の私は土方に冷たい(笑)





それでは百人一首。
今日整理したら二つもダブってるのがあって凹みました。
















秋の田の かりほの庵の 苫を粗み
わが衣手は 露にぬれつつ





ドクダミの花





「恋し恋し」
とその男は、快感が消え去り引き寄せてくる気だるい眠気に身を委ねている俺に毎回そう言う。
まるで、何度もそう言えば俺も好きになってしまう、呪文のように。

(―――――馬鹿げてる。)

さっさと帰ろうと、ふぬけている体を無理矢理起こして、服を着る。

「早く、金」

「・・・わかった」

あんたの、こう露骨に催促して温い雰囲気をぶち壊しても気分を害さないところだけは好きだ、と告げたら喜ぶか、凹むか。
見てみたいが今日は早く帰って寝ないと明日の学校が辛い。授業中に寝ると姑の如く小言を言う人間の姿を脳裏に思い浮かべつつ数枚の札を受け取って、いつものように部屋を出る。
学校の側にラブホテルを建ててはいけない、という法律があるらしい。けれど、通学路を一本入れば小綺麗なそれがある。見掛けはマンションみたいだし、一階には喫茶店もあるし、そこがラブホだと知ったのは誘われて初めて使ったときだった。

「あっ、総悟」

見慣れた通学路への角を曲がったところでばったりと、さっき思い浮かべていた姑と出会した。
学校終わってから直でバイトに行ったのか、未だ制服のままだ。

「風紀委員が制服でバイトなんていいんですかィ」

「風紀委員のくせに授業はサボるは、居眠りするは、寄り道するヤツに言われたかァねぇよ」

それよりももっと。
日本の風紀を乱すようなことをしているのだと土方は知らない。勿論、近藤さんとか、銀八だとかでさえもだ。
俺と、相手の男だけの秘密。
―――――何だか、こう言うと気色悪い。

「てめぇも暇だよな。どうせまた、ゲーセン行ってたんだろ。馬鹿は勉強しろ」

「勉強しても馬鹿だから潔く諦めてるってのにそれに気付かず俺の心を粉々に砕いてるあんたの方が馬鹿だろィ」

「また屁理屈言いやがって・・・。本当可愛くねぇな、お前」

「男ですからねィ。可愛かったらおかしいでさァ」

―――――嗚呼本当、お前は可愛いヤツだね。

数十分前に言われた、正反対の言葉を思い出す。
甘ったるい言葉しか吐かないあの男と、詰まらない言葉しか吐かないこの男。
どっちもどっちだ。
もうちょっと予想も出来ない、そんなような事を言ってくれないだろうか。
別に心トキメク言葉を彼らに期待しているわけじゃないけれど。

「・・・いや、でも・・・」

「でも、何ですかィ・・・?」

口ごもる同級生に一瞥をくれてやると前を見つめたままこう言った。

見た目だけは、誰よりも可愛いよな。

呼吸が刹那止まった。
冗談とかじゃなくて、真面目な声で奇怪なコトを言うから。

「・・・土方さん、」

「あんだよ」

「キモイ」

「うっせぇ」

鳥肌が立つかと思った。あまりにも土方の言葉が寒すぎて。
腕をさすさすと撫でているとチッと舌打ちが聞こえた。そんなことするくらいなら初めから言わなければいいのに。

(もしもばれたら、土方さんとこんな風に話すことは無くなるんだろう)

好きでやってるわけではないけれど、模範的な人間である土方さんのことだ、それなりに差別するだろう。近藤さんは何か事情があったんだろ、と心配してくれるだろうけど。
そうしたら。

(友達という友達、一人もいなくなる)

それは、少し、かなり、困る。

「それに、」

「あ? 何だよ」

「いや、ちょっと考え事が口をついちまって」

「お前が考え事かよ」

「あ、今の一言で俺のガラスハートは粉々でさァ」

それに。
俺はあんたのことを。





#1

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