梅々
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細やかな夢さえも
ねぇ
この世界を この日常を
守るためなら何でもするから
お願い 壊さないで
なんか、下手したらお先真っ暗になるかもしれないらしいです。
う~ん。どうしよ。
ホームレス中学生?みたいな?中学生じゃないけど。
そうなった場合、当たり前の日常は尽く覆されこの平穏な日々はただの懐かしくも恨めしい思い出になるのでしょう。
成るように成れ。
それでは、土沖百合で不完全燃焼な百人一首です。次は沖土で濡れ場か・・・な?
この世界を この日常を
守るためなら何でもするから
お願い 壊さないで
なんか、下手したらお先真っ暗になるかもしれないらしいです。
う~ん。どうしよ。
ホームレス中学生?みたいな?中学生じゃないけど。
そうなった場合、当たり前の日常は尽く覆されこの平穏な日々はただの懐かしくも恨めしい思い出になるのでしょう。
成るように成れ。
それでは、土沖百合で不完全燃焼な百人一首です。次は沖土で濡れ場か・・・な?
何にもいらないよ。
君さえいれば、何にも。
舞うは白菊
寮などとは云えど、所謂アパートの一室と変わりはない。キッチンに入浴場、それにトイレ。洗濯は共同のを使い、洗面はシンクで行う。
女性の自立、という目標を掲げた格式高いこの学校は朝食、夕食分の具材とレシピを生徒に託し、自分で作れという何とも放任主義に近い形式をとっている。因みに昼食だけは食堂でバイキングだ。
今朝の献立は和食だった。味噌汁に納豆、ほうれん草のおひたし、鰤の照り焼き。
そろそろ総悟を起こさなければ、思いながら鰤の入った鍋の火を消す。
微かに聞こえた、すすり泣くような声。聞こえたのは紛にも近い。
何か、あったのだろうかと心配になりつつパタパタとスリッパの音を響かせつつ、寝室へと続く襖を開く。
「っじか、さ・・・っふ、っく・・・」
白いシーツに広がる鮮血。
白い肌を伝い落ちる涙。
寝乱れた長襦袢から無防備に柔肌を覗かせて。
とうとう来たのだ、この日が。
総悟が少女から女になった。
「っど、しよ・・・ッ。あたし、死んじまうッ・・・?」
「大丈夫だから取り敢えず、風呂入ってきな。俺が布団の掃除しておくから」
「へい・・・」
ショック状態の総悟を風呂場へ促し、元は純白だったが今では三分の一近く赤く染まったシーツを布団から剥がす。
俺の初めてはいつだったか。小五ぐらいだった気がした。自分を基準とすると総悟は凄く遅い。だけれどこんなもの、人各々だし、総悟には今がちょうどいいんじゃないかと思う。
新しい環境に慣れた今だから。
今晩は予備の布団か一緒に寝るとして。着替と汚れたシーツを手に脱衣所へ向かう。
水音が絶えない。未だ洗い終えていないのだろうか。
「総悟」
「・・・へい」
キュッ、とシャワーを止める音がし、開いたドアの隙間から不安そうな顔が覗く。
沢山の血を見ると恐怖にかられる。その感覚を体験したことがあって、こういうときは落ち着かせるのが一番らしい。
大丈夫だから。再び言って頭を撫でてやる。此処にいたら出て来にくいだろうと、行こうとしたら袖を掴まれた。
「どうした?」
「・・・あたし、病気なんですかィ?」
「違うよ。女なら誰でもなるもんだから、安心しな」
「土方さんも?」
「そう。大分前から」
授業で習った筈なのに、どうしてここまで無知なのか。確かに、総悟は保健の授業中、それに限らずよく寝ていたが。
羨ましい、と思う。
腹立つ程巧妙で悪質な悪戯とかするし悪魔のような性格をしているけれど。純真無垢で、汚いことを知ってもそれに染まらない。
女なんか嫌いだし男だって嫌い。
だけど、総悟だけは。
落ち着いた総悟に朝食を勧めるといつもて同じぐらい食べた。旦那に飯を作る新妻の気持ちが分かる気がした。
「今日は土曜だし、辛いなら横になってな。俺の布団使っていいから」
「ちょっと痛いけど大丈夫でさ。・・・あんたに泣き顔見られたの、気に食わねぇなぁ」
「そうか? すごい可愛かったケド」
朝食と一緒に出した所為か少し温くなったお茶を口に運ぶ。膨れて照れたのを隠すようにしかめっ面になるのが可愛らしい。
自然と頬が緩んでいたのか益々、総悟は膨れていく。
「・・・女になったんだなぁ、あたし」
「だなぁ・・・。あんなに小さかったのに」
「子ども扱いしないでくだせぇよ。・・・やっとアンタと同じになれたんだから」
「・・・」
不意を狙った発言に、心臓がギュッと鷲掴みされたようになった。
ああ、俺って変質者なのかな。
#32
山川に 風のかけたる しがらみは
流れもあへぬ 紅葉なりけり
君さえいれば、何にも。
舞うは白菊
寮などとは云えど、所謂アパートの一室と変わりはない。キッチンに入浴場、それにトイレ。洗濯は共同のを使い、洗面はシンクで行う。
女性の自立、という目標を掲げた格式高いこの学校は朝食、夕食分の具材とレシピを生徒に託し、自分で作れという何とも放任主義に近い形式をとっている。因みに昼食だけは食堂でバイキングだ。
今朝の献立は和食だった。味噌汁に納豆、ほうれん草のおひたし、鰤の照り焼き。
そろそろ総悟を起こさなければ、思いながら鰤の入った鍋の火を消す。
微かに聞こえた、すすり泣くような声。聞こえたのは紛にも近い。
何か、あったのだろうかと心配になりつつパタパタとスリッパの音を響かせつつ、寝室へと続く襖を開く。
「っじか、さ・・・っふ、っく・・・」
白いシーツに広がる鮮血。
白い肌を伝い落ちる涙。
寝乱れた長襦袢から無防備に柔肌を覗かせて。
とうとう来たのだ、この日が。
総悟が少女から女になった。
「っど、しよ・・・ッ。あたし、死んじまうッ・・・?」
「大丈夫だから取り敢えず、風呂入ってきな。俺が布団の掃除しておくから」
「へい・・・」
ショック状態の総悟を風呂場へ促し、元は純白だったが今では三分の一近く赤く染まったシーツを布団から剥がす。
俺の初めてはいつだったか。小五ぐらいだった気がした。自分を基準とすると総悟は凄く遅い。だけれどこんなもの、人各々だし、総悟には今がちょうどいいんじゃないかと思う。
新しい環境に慣れた今だから。
今晩は予備の布団か一緒に寝るとして。着替と汚れたシーツを手に脱衣所へ向かう。
水音が絶えない。未だ洗い終えていないのだろうか。
「総悟」
「・・・へい」
キュッ、とシャワーを止める音がし、開いたドアの隙間から不安そうな顔が覗く。
沢山の血を見ると恐怖にかられる。その感覚を体験したことがあって、こういうときは落ち着かせるのが一番らしい。
大丈夫だから。再び言って頭を撫でてやる。此処にいたら出て来にくいだろうと、行こうとしたら袖を掴まれた。
「どうした?」
「・・・あたし、病気なんですかィ?」
「違うよ。女なら誰でもなるもんだから、安心しな」
「土方さんも?」
「そう。大分前から」
授業で習った筈なのに、どうしてここまで無知なのか。確かに、総悟は保健の授業中、それに限らずよく寝ていたが。
羨ましい、と思う。
腹立つ程巧妙で悪質な悪戯とかするし悪魔のような性格をしているけれど。純真無垢で、汚いことを知ってもそれに染まらない。
女なんか嫌いだし男だって嫌い。
だけど、総悟だけは。
落ち着いた総悟に朝食を勧めるといつもて同じぐらい食べた。旦那に飯を作る新妻の気持ちが分かる気がした。
「今日は土曜だし、辛いなら横になってな。俺の布団使っていいから」
「ちょっと痛いけど大丈夫でさ。・・・あんたに泣き顔見られたの、気に食わねぇなぁ」
「そうか? すごい可愛かったケド」
朝食と一緒に出した所為か少し温くなったお茶を口に運ぶ。膨れて照れたのを隠すようにしかめっ面になるのが可愛らしい。
自然と頬が緩んでいたのか益々、総悟は膨れていく。
「・・・女になったんだなぁ、あたし」
「だなぁ・・・。あんなに小さかったのに」
「子ども扱いしないでくだせぇよ。・・・やっとアンタと同じになれたんだから」
「・・・」
不意を狙った発言に、心臓がギュッと鷲掴みされたようになった。
ああ、俺って変質者なのかな。
#32
山川に 風のかけたる しがらみは
流れもあへぬ 紅葉なりけり
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