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梅々

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沖→土→新

昨日のに拍手ありがとうございます!

嬉しいです。へへへ( ̄ー ̄)



最近片想いブームでいろいろ辛いです。





今日は妹の所望で久々に零やりました。階段から落ちるあの女の人と薊ちゃん倒して終わり。そのあと三国無双猛将伝やって初めて戦国無双猛将伝やりました。

楽しい!どこでも明智は変態。秀吉は孫悟空でしたねwww

そしてそののりでBASARA注文しました。











では沖→土→新

脳内では新→沖でもあった三角関係




































表面張力











 優しい人に弱いことを、俺は知ってた。昔からそうだ。彼自身も優しい。

 俺は。それを知っていても、優しい人間にはなれなかった。だから、俺はアンタの特別にはなれなかった。



「眼鏡じゃねぇか」



 見廻りの最中、前を向いていた土方さんが言った。顔を上げる。人混みに紛れて浅葱色の袴を穿いた眼鏡の姿が見えた。ちょうど、土方さんの声に反応して顔を上げる。眼鏡は土方さんを見てから俺を見た。

 俺なら気づかねぇよ。人混みに紛れたあんな地味なやつ。



「こんにちは。お二人とも見廻りですか?」

「ああ」



 ふと、隣の空気が和らぐのに胸が痛くなった。

知らん振りを、していたのは最初だけだ。土方さんはこの眼鏡に気がある。俺はそんなこの人に気がある。その事実を、認めてからはただ辛い。

眼鏡を見た途端に緩む空気、会話をした途端に丸くなる雰囲気。俺と一緒のときはそんなことないのに。

 俺じゃ、だめなの。

なんて女々しいこと、言えるわけがなくて俺は、余計この人にもやもやをぶつけるようになった。優しくなんかしてやるものか、できるものか。そんなの俺じゃない。根が優しくないんだから。優しいふりをしてもそんなのに騙されるような男ではない。

だめなんだ、俺じゃあ。



「沖田さん?」

「ああ?」



考え込んでいた。はっと気付くと眼鏡が覗き込んでいてバツが悪い。

眼鏡越しに此方を見つめる澄んだ丸い目。どこか心配している表情。俺とは違う、純粋さが所作全てに現れている。

敵うはずがない。邪気の塊みたいな俺が。可愛くない素直じゃない俺が。無垢の塊みたいなこいつに。



「この間は大丈夫でしたか?」

「こないだ?」



 なんのことだ、と首を傾げる。すると新八は目を反らす。距離も戻る。かさり、と彼が両手に持った買い物袋が音を立てた。

 そういえば。買い物帰りのこいつと雨宿りをしたことがあった。一、二週間前。見廻りの最中急に降りだして、煙草屋の軒下にいたら今みたいに両手に買い物袋を持って走っていた眼鏡が、俺を見て目を真ん丸くさせてから隣に入ってきた。夏でもあるまいし当分止まないだろうと、もう一度雨の中万事屋まで走ろうとするこいつの荷物を持ってやり、一緒に走った。そんで万事屋で風呂まで借りて。雨宿りがてら寝かせてもらって。

すっかり忘れてた。

いくら恋敵だろうと、借りた恩は返さなければ。個人としては、嫌いじゃないし、こいつのこと。



「忘れてた。あんときはありがとな、眼鏡」

「風邪ひきませんでしたか?」

「大丈夫でさァ」

「総悟、何かあったのか?」



割り込む土方さんの声に嫉妬が滲んだ気がした。ぐ、と涙がこみあげそうになった。土方さんの顔が見られない。

そんなに気になる? そんなに接点がほしい? 節操なしのアンタが、手も何も出せないんだもんな、余程大事なんだろう、好きなんだろうこいつのことを。

おれだって黒髪にして眼鏡かけりゃ見た目だけは大体一緒だ。なんて、虚しいけど。

 眼鏡は嫌いじゃない。でも、こいつと比べちまう俺自身が嫌いだ。だいきらい。醜い。比べても直しても、土方さんは俺なんか見向きもしないの分かってる。大事な弟分、部下、仲間。その枠からは出られない。



「この間雨の中荷物持って一緒に走ってくれたんです」

「総悟が?」

「……何でィその驚いた間抜け面」



 顔を上げられないままいつもみたいに、毒を吐く。声は震えなかった、でももうこの二人が傍にいるだけで辛い。

帰ろう。どうせ土方さんは眼鏡を優先する、俺を追うことはない。さっさと帰ってしまおう。



「眼鏡」

「はい」

「礼、今度するから。土方さん、俺先帰りまさァ」

「おいっ!」



 ひらひらと後ろに向かい手を振る。やっぱり。土方さんは一言怒鳴っただけで追いかけも怒りもしない。

やっぱりあいつがいいんだ、あいつが好きなんだ。俺のことなんてどうでもいいんだ。

俺は、ずっとずっとアンタだけだったのに。

土方さん、好き。誰よりアンタが好き。ほしいと思うのはアンタだけ。殺したいのもアンタだけ。アンタだけなのに。

路地裏へ入り込んで冷たいコンクリートの壁に背を預けて、そのままずるずると座り込む。女々しいやつ。視界が歪んでやがる。



「土方さん……っ」



う、と漏れる嗚咽を噛み殺して、腕にごしごし顔を擦り付ける。

胸が痛い。

どう足掻いたって俺には、どうしようもないんだ。 土方さんなんて好きにならなけりゃよかった。

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