梅々
苑咲早良が運営する銀魂BL小説サイトです。 心意気は18禁。 著作権的な何かは放棄していません。マナーは守ってください。 メールフォームやコメント欄は下にありますので、何かございましたらお気軽にご使用ください。感想とか頂ければ舞い上がります! 不定期更新な別館を作成しました。ミツバさん愛してる! 気が向いたらお越しください→http://tokosienoai.dou-jin.com/
最近まともなことを書いてない
土沖MADを作ってやる! と燃えてます。とりあえず絵を描くだけで満足すればいいけれど、だって土沖少ないんだもの。
あと冬コミは父上が送ってくださるそうですわーい!\(^^)/
一人でも大丈夫だしー。
・・・いま七千円しかもってないけれど。それは大丈夫だろうか。
あと、イトーヨーカドーでコリラックマのぬいぐるみを見つけてしまいました。四千円。そして千円以上でプレートが一枚・・・。冬コミ前じゃなきゃ買ってたかもしれない。
昨日の銀魂はいい話だったんだってばよ!←
それでは死亡フラグ後です。一応土沖?あんまり絡みませんが。
あと冬コミは父上が送ってくださるそうですわーい!\(^^)/
一人でも大丈夫だしー。
・・・いま七千円しかもってないけれど。それは大丈夫だろうか。
あと、イトーヨーカドーでコリラックマのぬいぐるみを見つけてしまいました。四千円。そして千円以上でプレートが一枚・・・。冬コミ前じゃなきゃ買ってたかもしれない。
昨日の銀魂はいい話だったんだってばよ!←
それでは死亡フラグ後です。一応土沖?あんまり絡みませんが。
ただそのひとつの言葉が
全てを始まらせた
ひとつの鍵
いたっ、と思わず声をあげると無言のまま視線を向けられた。顔馴染みというか真選組お抱えの先生だからこんな怪我見慣れていて、その分手厳しい。痛い痛いと喚いても優しく扱ってはくれないし、不味い薬を出して、毎食ちゃんと飲んでいるかじっと観察されたり。それだけ熱心なのだとは皆分かっているけれど、痛いものは痛い。
情けない声は出したくないから、歯をくいしばり喉の奥から生まれてくる変な声を堪える。
流石に撃たれたのだから治療も厳しいもので。撃たれた箇所の治療は済んでいるがずきずきと痛むし、一番軽傷でただいま消毒液を塗られている最中の頬もズキズキ痛む。
「・・・たまぁに君は無茶するね」
「・・・そりゃあ、斬り込み隊長ですから」
「必要最低限の怪我しかしないのは、流石だとは思うがね」
「はぁ?」
ガーゼを当て、良順先生はテープでピッピッとそれを頬に留める。目の少し下だから違和感が一寸あって、その上肌に張られている感じが中々気持ち悪い。
意味が分からず曖昧な返事を返したけれど良順先生は黙々と片付けをし始めて。
「守るものを庇うときだけしか、怪我をしないだろう、君は」
「・・・それは過信でさァ。俺はそんなできた人間じゃありやせんぜ。・・・土方さんみたいに」
「土方君か。彼は始終やんちゃばかりするね、君とは違い」
軽快に笑いながら土方のことをこんな風に言える人はきっと、近藤さんと良順先生しかいない。鬼の副長をやんちゃ者扱いしてしまうんだから。
つられて小さく笑っていると、優しい瞳で良順先生は俺を見た。出会った頃よりも目尻の皺が増えていて、その分穏和な雰囲気を醸し出している。祖父がいたならこんな感じなのかな、と自然と懐いているけれど邪険にせず構ってくれる。毒舌だし厳しいけれど、本当に根は好い人だ。医者は嫌いだが良順先生は好き。
「特に君が絡むと見境がない」
「へ?」
「今日も、報せを聞くなり刀掴んで飛び出して。あんな鬼気迫った顔は早々見れないな」
愉快そうに良順先生はクククッと目に涙を溜めて笑う。
だがそんなまさか、と思う。あの土方さんが、馬鹿をやらかした俺を助けるために慌てて屯所を飛び出しただなんて。そんなの良順先生の思い違いだろう。
俺を懲らしめてやろうと飛び出したというのなら、未だしも。
抑、元から仲良し小好しな関係ではなかったわけだし、どちらかといえば嫌われているのが普通だ。いつもいつもバズーカを向けたり斬りかかったりしているのだから。大切な部下ではあるだろうし、不本意ながら付き合いも長い。そういった意味では助けに来ようとしたという可能性もなきにしもあらずだが、そこまで慌てたりしないだろう。
と、俺の脳味噌が導き出した結論は。
「俺を斬るために、でさァ」
「・・・答えは彼のみぞ知る、だからね。手当てが終わったら来い、だそうだ」
「あーあ、また小言聞かなきゃなんねぇのかァ」
「早く行かねばその小言が増えるぞ。痛み止めを出すから痛んだら飲みなさい。あと化膿止めもだ」
「へーい。ありがとうございやした」
じゃあ、と時間外労働を終えた良順先生を見送って誰もいなくなった部屋で溜め息を吐く。
帰ってくる道中近藤さんにはいろいろ言われた。「単独行動は禁止!! これからは俺かトシに相談して!」だとか傷が治るまで部屋から出るな、治ったら始末書書いて一週間は真面目に働いて! とか。近藤さんがあまり厳しく言わないのはその分土方さんが厳しいからだ。
のっそりと立ち上がり、重い体と心を引き摺って副長室へと向かう。怪我人相手だろうと容赦なく何時間も怒鳴り続けるのを知っているから、ますます気が重くなる。
いつも通りノックもなしにがらっと障子を開ける。背を向け文机の前に座っている土方さんはいつものように文句を言ったり、しない。それがなんだか辛くて、ここまで怒らせてしまうようなことをしたんだと改めて思い知らされた。始末書じゃ済まないことではあると、分かっていたけれど。
入って障子を閉めると、座れと短く声をかけられた。大人しく従って、慣れない正座をする。
「何したか、分かってるだろ」
「へい」
「・・・おまえは本当に、何も言わないよな」
溜め息混じりに言った背中が、いつもの距離に戻った気がした。拒絶するような威圧感がすぅ、と消えた。
ごめんなさいとは言わない。心配をかけてしまったけれど、それは謝って終わらせるようなものではない。それに、俺はまた同じことをするだろう、同じ位置に立ったら。
「それはアンタだって同じでさァ。勝手に俺のこと背負いやがって」
「・・・それとこれとは、別だ」
「んなこたァねぇ。自分で判断して誰にも言わずに背負い込んだんだから。・・・アンタだって同じことしたでしょうよ」
同じように近藤さんと俺を心配させて、それでも何も言わず日常に戻ってしまうのだろう。どれだけこっちが心配したかを知らないで。
そう考えたら近藤さんを物凄く心配させてしまったのだと思い至って、どっと後悔が押し寄せた。近藤さんにはきちんと謝らなければ、安心してもらうために。
漸く土方さんは此方を向いた。けれどなんだか苦悶の表情をしていて、首を傾げる。何故土方さんが悩むんだ?
「俺とお前は違う。だから心配させるような真似をすんな。それだけじゃない、いくら他人のためだからってな、勝手に局中法度に背くんじゃねぇ」
「あんただって心配させたのわかんねぇんで? アンタにゃ俺のこと言えねぇの自覚してんだろィ!」
「そんぐらい、分かってる。でもお前だって俺のこと言えねぇの分かってるだろ」
「そりゃあ」
真剣な顔で土方さんは俺を見る。こんなに真っ直ぐに向き合ったことなんて数えるほどしかなく。その上土方さんから向けられたことはなんてなかったんじゃないか。俺は一度だけ、あるけれど。
この人に対して、罪悪感がたったいま芽生えた。多分、良順先生が言っていたことは本当で、途方もない心配をかけたにちがいない。もしかしたらずっとこの人は、真っ直ぐ俺を見ていたのかもしれない、こんな風に。
『私は心配だから、大切だから怒るの。そうちゃんは良い子だもの。分かるよね?』
一度だけ厳しく姉上に怒られたことがあって、その後彼女は言っていた。大切じゃなきゃ怒らないと、申し訳なさそうに。
「土方さん、」
呼び掛けると土方さんは立ち上がった。
チラリ、と俺を見てそのまま通りすぎていく。
「とにかく今度こんな真似してみろ。・・・俺は死んでやるから」
「っ・・・!」
低い声が、耳に残る。
そのまま土方さんは部屋を出てしまって、一人取り残される。
何度も再生される、言われたばかりの言葉。
どういう意味か、聞くに聞けなくてもう土方さんはいないというのに足を崩さずにそのまま悩み込んでしまう。そんなこと言われたらできるはずもない、けれど。
どんなつもりで言ったのか。死んでやる、だなんて。何故か、どんな風に顔を合わせればいいのかということにひどく悩んだ。
--------------------
土方に最後の台詞を言わせたいがために書きました←
夫婦以上恋人未満。
夫婦以上土沖未満。
全てを始まらせた
ひとつの鍵
いたっ、と思わず声をあげると無言のまま視線を向けられた。顔馴染みというか真選組お抱えの先生だからこんな怪我見慣れていて、その分手厳しい。痛い痛いと喚いても優しく扱ってはくれないし、不味い薬を出して、毎食ちゃんと飲んでいるかじっと観察されたり。それだけ熱心なのだとは皆分かっているけれど、痛いものは痛い。
情けない声は出したくないから、歯をくいしばり喉の奥から生まれてくる変な声を堪える。
流石に撃たれたのだから治療も厳しいもので。撃たれた箇所の治療は済んでいるがずきずきと痛むし、一番軽傷でただいま消毒液を塗られている最中の頬もズキズキ痛む。
「・・・たまぁに君は無茶するね」
「・・・そりゃあ、斬り込み隊長ですから」
「必要最低限の怪我しかしないのは、流石だとは思うがね」
「はぁ?」
ガーゼを当て、良順先生はテープでピッピッとそれを頬に留める。目の少し下だから違和感が一寸あって、その上肌に張られている感じが中々気持ち悪い。
意味が分からず曖昧な返事を返したけれど良順先生は黙々と片付けをし始めて。
「守るものを庇うときだけしか、怪我をしないだろう、君は」
「・・・それは過信でさァ。俺はそんなできた人間じゃありやせんぜ。・・・土方さんみたいに」
「土方君か。彼は始終やんちゃばかりするね、君とは違い」
軽快に笑いながら土方のことをこんな風に言える人はきっと、近藤さんと良順先生しかいない。鬼の副長をやんちゃ者扱いしてしまうんだから。
つられて小さく笑っていると、優しい瞳で良順先生は俺を見た。出会った頃よりも目尻の皺が増えていて、その分穏和な雰囲気を醸し出している。祖父がいたならこんな感じなのかな、と自然と懐いているけれど邪険にせず構ってくれる。毒舌だし厳しいけれど、本当に根は好い人だ。医者は嫌いだが良順先生は好き。
「特に君が絡むと見境がない」
「へ?」
「今日も、報せを聞くなり刀掴んで飛び出して。あんな鬼気迫った顔は早々見れないな」
愉快そうに良順先生はクククッと目に涙を溜めて笑う。
だがそんなまさか、と思う。あの土方さんが、馬鹿をやらかした俺を助けるために慌てて屯所を飛び出しただなんて。そんなの良順先生の思い違いだろう。
俺を懲らしめてやろうと飛び出したというのなら、未だしも。
抑、元から仲良し小好しな関係ではなかったわけだし、どちらかといえば嫌われているのが普通だ。いつもいつもバズーカを向けたり斬りかかったりしているのだから。大切な部下ではあるだろうし、不本意ながら付き合いも長い。そういった意味では助けに来ようとしたという可能性もなきにしもあらずだが、そこまで慌てたりしないだろう。
と、俺の脳味噌が導き出した結論は。
「俺を斬るために、でさァ」
「・・・答えは彼のみぞ知る、だからね。手当てが終わったら来い、だそうだ」
「あーあ、また小言聞かなきゃなんねぇのかァ」
「早く行かねばその小言が増えるぞ。痛み止めを出すから痛んだら飲みなさい。あと化膿止めもだ」
「へーい。ありがとうございやした」
じゃあ、と時間外労働を終えた良順先生を見送って誰もいなくなった部屋で溜め息を吐く。
帰ってくる道中近藤さんにはいろいろ言われた。「単独行動は禁止!! これからは俺かトシに相談して!」だとか傷が治るまで部屋から出るな、治ったら始末書書いて一週間は真面目に働いて! とか。近藤さんがあまり厳しく言わないのはその分土方さんが厳しいからだ。
のっそりと立ち上がり、重い体と心を引き摺って副長室へと向かう。怪我人相手だろうと容赦なく何時間も怒鳴り続けるのを知っているから、ますます気が重くなる。
いつも通りノックもなしにがらっと障子を開ける。背を向け文机の前に座っている土方さんはいつものように文句を言ったり、しない。それがなんだか辛くて、ここまで怒らせてしまうようなことをしたんだと改めて思い知らされた。始末書じゃ済まないことではあると、分かっていたけれど。
入って障子を閉めると、座れと短く声をかけられた。大人しく従って、慣れない正座をする。
「何したか、分かってるだろ」
「へい」
「・・・おまえは本当に、何も言わないよな」
溜め息混じりに言った背中が、いつもの距離に戻った気がした。拒絶するような威圧感がすぅ、と消えた。
ごめんなさいとは言わない。心配をかけてしまったけれど、それは謝って終わらせるようなものではない。それに、俺はまた同じことをするだろう、同じ位置に立ったら。
「それはアンタだって同じでさァ。勝手に俺のこと背負いやがって」
「・・・それとこれとは、別だ」
「んなこたァねぇ。自分で判断して誰にも言わずに背負い込んだんだから。・・・アンタだって同じことしたでしょうよ」
同じように近藤さんと俺を心配させて、それでも何も言わず日常に戻ってしまうのだろう。どれだけこっちが心配したかを知らないで。
そう考えたら近藤さんを物凄く心配させてしまったのだと思い至って、どっと後悔が押し寄せた。近藤さんにはきちんと謝らなければ、安心してもらうために。
漸く土方さんは此方を向いた。けれどなんだか苦悶の表情をしていて、首を傾げる。何故土方さんが悩むんだ?
「俺とお前は違う。だから心配させるような真似をすんな。それだけじゃない、いくら他人のためだからってな、勝手に局中法度に背くんじゃねぇ」
「あんただって心配させたのわかんねぇんで? アンタにゃ俺のこと言えねぇの自覚してんだろィ!」
「そんぐらい、分かってる。でもお前だって俺のこと言えねぇの分かってるだろ」
「そりゃあ」
真剣な顔で土方さんは俺を見る。こんなに真っ直ぐに向き合ったことなんて数えるほどしかなく。その上土方さんから向けられたことはなんてなかったんじゃないか。俺は一度だけ、あるけれど。
この人に対して、罪悪感がたったいま芽生えた。多分、良順先生が言っていたことは本当で、途方もない心配をかけたにちがいない。もしかしたらずっとこの人は、真っ直ぐ俺を見ていたのかもしれない、こんな風に。
『私は心配だから、大切だから怒るの。そうちゃんは良い子だもの。分かるよね?』
一度だけ厳しく姉上に怒られたことがあって、その後彼女は言っていた。大切じゃなきゃ怒らないと、申し訳なさそうに。
「土方さん、」
呼び掛けると土方さんは立ち上がった。
チラリ、と俺を見てそのまま通りすぎていく。
「とにかく今度こんな真似してみろ。・・・俺は死んでやるから」
「っ・・・!」
低い声が、耳に残る。
そのまま土方さんは部屋を出てしまって、一人取り残される。
何度も再生される、言われたばかりの言葉。
どういう意味か、聞くに聞けなくてもう土方さんはいないというのに足を崩さずにそのまま悩み込んでしまう。そんなこと言われたらできるはずもない、けれど。
どんなつもりで言ったのか。死んでやる、だなんて。何故か、どんな風に顔を合わせればいいのかということにひどく悩んだ。
--------------------
土方に最後の台詞を言わせたいがために書きました←
夫婦以上恋人未満。
夫婦以上土沖未満。
PR
TRACKBACK
TrackbackURL
COMMENT