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梅々

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いま、ものすごく。



えろが書きたい。



えろって平仮名で書いた方がえろいと思う。なんだろ・・・曲線がやらしい、みたいな?
読ませていただいた小説に感化されたかな・・・。とりあえずご主人様は言わさなきゃ。





では、土沖でにゃんこの日前編!後編はえろくしてやる!
















若干の眩しさを感じる冬の日差し。

その下で、数週間ぶりに会った君は意外なことを口にした。





ねこみみもーど





ちゅう、とストローから茶色く甘い液体を吸う赤い唇を見ながら甘味の無い珈琲を飲んでいると、そういえば、と視線の先の唇が言葉を紡いだ。
慌てて、視線を交す。
ただでさえ忙しいというのに、年始はごたごたしていて、未だ年明け二回しかしてないデート。臍を曲げられたら大変だ。
しかも、窓の外は何週間ぶりの雨天。雨自体は俺も総悟も嫌いじゃないが、こうせっかくの日に降れば少々苛立つのは仕方ない。
まぁ、そんな苛立ちも総悟といれば和らぐのだが。

「なんだ?」

「俺ね、バイトするんでさァ」

「へぇ・・・。って馬鹿のくせに大丈夫かよ」

「ちょっと頭いいからって失礼ですぜ、老け顔のくせして」

コップを両手で包み睨まれる。そんな仕草さえ愛しくて、若気そうになるのを堪えるので精一杯。老け顔発言は多目に見てやろう。
然し、去年、未だ俺が同じ高校に居た時の成績はかなり酷かった。良くなったなら自慢してくる筈だし、第一、一年で悪かった成績が二年で跳ねあがるはずもないだろう。
確か、中二の問題さえ総悟には解けなかった気がする。

「何処でバイトすんだよ? 遊びに行けたら行ってやるよ」

愛しい恋人が真面目にせくせく働いている姿を見たい、と思うのは誰にでもある思いだろう。しかも、それが普段趣味以外真面目にやろうという気力を見せようとしない総悟のことなら尚のこと。
コンビニもいいし、マックもいい。ファミレスなんて制服つきだ、より気になる。
などと色々思考を飛ばしていると。

「なんか、駅前通りのメイド喫茶」

「は」

ファミレスよりも際どい。
いや、そうではなくなんといった、いま総悟は。空耳だ、空耳。変なこと考えていたから幻聴が聞こえただけだ。
混乱気味の俺に、総悟はゆっくりはっきり、耳の遠い老人に言いきかすように繰り返す。

「だから、メイド喫茶ですって」

「・・・なんで?」

空耳ではないと分かると、疑問が頭をすっぽりと覆った。セーラー服着てみないかと提案したら、丸二日口をきいてくれなかったというのに。
自分の意志で? だったら尚更不思議でならない。
だったらあの時着てくれりゃあ良かったのに。

「なんか、一週間働けば一万出してくれるらしいでさ。あと、国語の成績も上げてくれるって」

「銀八か・・・」

「当たりでさ」

総悟にちょっかいだしまくっている、駄目教師。さっさと転勤すりゃあいいものを、居座りやがって。総合すると、俺よかあいつの方が総悟といる時間が長いわけで。何かしたりはしていないか、心配だがそんな素振りは一切見せないようにしている。
疑うのは余裕のない証拠、信じるべきなのだから。

「あ~明日・・・は用事あるからな・・・いつ行きゃあいい?」

「どうせなら・・・日曜はどうです?」

「じゃ、日曜行くわ。場所後で教えろよな」

「へい」

にっこりと、総悟は笑った。その表情にうっかりときめいて。
メイド服なんて着られたらそれこそ破壊力核兵器並じゃないか。
呆けた頭はそんな馬鹿なことしか考えない。





そして一週間。
薬局の二階とだけ打たれたメールを今朝受け取った。駅前の薬局は中々建物の造りが洒落ていて、三階はバレエ教室になっている。二階はてっきり普通の喫茶店だと思っていたのだが。灯台元暗しというやつか、こんな地元にあるなんて。
時計を見遣るとちょうど昼前。メイド喫茶もファミレス同様、昼時は込むものなのなのか。
・・・とりあえず、入ろう。
意を決し、目の前の階段を上り行く。
アンティーク調のシンプルなドアを、開く。

「おかえりなさいませ、ご主人様!」

「っ・・・」

途端に、四五人からそう声をかけられ驚く。ニュースとか、テレビで見たことはあったが、リアルでやられると戸惑うしかない。こういうのを求めるやつもいるんだ、と思うと世界の広さを改めて思いしる。なんて大袈裟か。

「あっ、土方さん!」

ある意味感動して立ち尽くしていると、奥の方から聞き覚えのある声が聞こえてきた。たたたっと走ってきていつの間にか出来ていた人垣を割り、ばっと声の主が姿を現す。

「・・・総悟」

「予想通りの時間ですねィ。さ、早く来なせぇ」

「え~。そーちゃんのご主人様なのぉ?」

「今日だけは、ですがねィ」

ずるずると店の奥に引きずられていく。繰り広げられる会話を気にする暇もなく、総悟の格好に絶句する。

―――――半端、ねぇ。

コクリ、と喉が鳴る。
落ち着いた黒に近い紫にほどよくレースのついた純白のエプロン。清楚にきちんと閉じられた襟にカフス。それらとは反対に、危うい短さの裾からは膝上まで白い足が覗き、ガーターに留められた黒いストッキングが覆われていてそこはかとなく官能的に写る。
鬼に金棒、これでグッとこない男はいない。

「あんたのためにね、個室とっといたんでさ」

「・・・俺のため?」

「あんたは本当、スケベですねィ。俺別にそーゆう意味で言ったんじゃねぇのに」

ガチャ、とドアを開け総悟は俺を中に押し込み、後ろ手にドアを閉める。
ピンクのソファに白いテーブル。全体的に、メルヘンな。
・・・何を意図しての個室だろうか。
ソファに座るよう促され、ドカッと座ると総悟は横に腰かけていつの間に手にしたのかメニューを持っていた。
それを見て、部屋から総悟に興味が戻る。

「俺未だご主人様っつわれてねぇ」

「・・・変態。言ってほしいんで?」

蔑むように一瞥される。普段なら、言い返すところだが今日は状況が違う。
俺は客。しかもご主人様なのだから立場は此方が上。早いことにこの状況に慣れてきた。
メイド喫茶に来る男の気持ちが、総悟を見ただけで分かったのだから素質はあったのかもしれない。なんか嫌だが。

「今この場じゃ俺の方が立場上なんだぜ? それに、お前はメイドだろ。言うのが当然じゃねぇか」

「・・・」

ぐっと言葉につまり、総悟は唇を尖らす。来て、って言った時にその覚悟をしたんじゃないのか。気付かなかったなんてありえないだろ、と思うがそれぐらい総悟は馬鹿だ。
足を組み、顔を背ける総悟の襟足をそっと撫でるとビクリと大袈裟なまでに肩が跳ねた。

「っしゅじんさま・・・」

「ん? ほら、大きい声で言えよ」

「んっとに質悪ィ。ご主人様! これでいいんだろィ。ほら、なんか頼みなせぇよ」

「・・・仕方ねぇな。我慢してやるよ。コーヒーだけでいい」

「じゃあ俺、キャラメルマキアートとイチゴタルトにしまさァ。待ってなせぇ」

返事も待たずにパタパタと総悟は出て行った。
せっかくのシチュエーション。なのに活かしきれてない。
何かいいものはないかと部屋のあちこちを見ているといいものがあった。

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