梅々
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魍魎の匣
の劇場版を見ました。最近一週間に一作は映画見てます。そのぶん本読めと思うけどいい本は中々見つからず、ブックオフで京極さん探したけど必ず一冊ずつ欠けてる分冊文庫しかないし。
で、あらすじが意外と変わっててびっくりした。うぶめのときも思ったけど本読んでからじゃないと分かりづらいかもしれない。にしてもグロい要素があったのにびっくり。
うぶめ、アニメやってほしいなー。クランプで。でもじょろうぐものほうが見たいかも・・・。
では、今月中に終わらしたぞー!
・・・あ、としたんが近いな。
で、あらすじが意外と変わっててびっくりした。うぶめのときも思ったけど本読んでからじゃないと分かりづらいかもしれない。にしてもグロい要素があったのにびっくり。
うぶめ、アニメやってほしいなー。クランプで。でもじょろうぐものほうが見たいかも・・・。
では、今月中に終わらしたぞー!
・・・あ、としたんが近いな。
10.これって純愛?
ふわふわと、漂う意識は波のよう。浮上しては緩やかに沈み、安寧の中で揺れている。こんなにきもちいいから、仕事中でも眠ってしまうんだなぁとぼんやり考えて、その思考も睡眠の海に溶けてあわになる。
落ち着く匂いを強く吸い込み、寝返りを打つ。ああまた落ちるな、と心地よさに身を委ねて再び眠りにつこうとすると、ペシッと軽く頭を叩かれた。けれど瞼は開かない。重たくて重たくて、閉ざされたまま。ああ眠い。
「コラ、起きろ」
アイマスクを外される、煙草の匂いに今更ながら気付く。
瞼越しにでも太陽は強い存在感があって眩しくて、お気に入りのアイマスクを取り返そうと手をさまよわすけれど届かない。代わりにパシッと掌に包まれた。
そこで漸く、瞼を開ける。
「・・・なんですかィ、きもちわるい」
「ひでぇな。屯所帰るぞ」
パッと手を離されて座ると子どもたちの賑やかな声が其処此処で聞こえる。ベンチの足元を見ると、吸い殻があちこちに。
いつから傍にいたのだろう。全く気付かなかった。
吸い殻から視線を喫煙者に向けると、不貞腐れた子どものような顔。おいおい何歳だ、と思うけれど可愛いとも思えてしまう俺は末期だ、きっと。
「ありがとうごぜぇやす」
「おまえこそきもちわるい。礼言われるようなことしたか?」
「心当たりねぇんなら、聞かなかったことに」
立ち上がって手を差し伸べる。一瞬呆けてそのあと強く引かれて、体が傾く。あっという間に腕の中に包まれた。人前だというのに、ありえない。
そうは思えど突き放す気にもなれなくて。されるがまま自分の場所と化した胸に顔を埋める。落ち着く匂い、そう感じたのは緑の匂いか、それとも煙草臭さか。
「あれから白粉の匂いがしやせんね」
「ったりまえだろ。そんなことしたら命がねぇからな」
「自惚れねぇでくだせぇ。あんたが女抱けなくなるようにするだけでさァ」
「そのほうが怖ェよ・・・」
満たされる。とくんとくん、と心臓が少し早めに、でもしっかり確実に脈動する。
別に女を抱いたからって浮気だと咎める気はない。それは常識から逸脱したおれらの行為より遥かに生産的だから。だから少し、嫉妬してしまうだけだ。
こんな関係になっても、やっぱりいろいろと柵はある。だけど他の誰も見る気にならない。そんな自分を誇るべきか、呆れるべきか。
「いいんですかィ。外でこんなことして」
「大丈夫、餓鬼しかいねぇし皆夢中だよ、遊ぶのに」
「ヘタレのくせに、」
「うるせぇよ」
噛み付くような接吻。大丈夫だなんて言われたって誰かに見られたらと気が気でない。それなのに興奮してしまう俺はヒトデナシ。
両手で顔を押さえつけてしゃぶりつく。見られる、なんてことはない。そう言い切ったのだからそうなのだろう。責任は俺にはない。
一旦離して超至近距離で熟視合って、もう一度重ねた。
「うーん、悪趣味、ですねィ」
「お前に他人のことは言えねぇよ」
ぺん、と叩かれた臀部がひりひり痛みを訴える。何をするでもなく抱き合うパトカーの中、恥も外聞もこの人にはないのだとしか思えない。
仕事はいいのか、夕日が空を染め始めて赤らんでいく景色の中。優しく俺に笑いかける憎らしい人。
「お前じゃなきゃだめだな、やっぱ」
「はいはい。口先だけならなんとでも言えますぜ」
「だったら、好きって言ってみろよおれのこと」
「即物的ですねィ・・・」
でもまぁ、一度きらいは妥協してやろう。
耳たぶに唇寄せて、そぅっと囁いた。
ふわふわと、漂う意識は波のよう。浮上しては緩やかに沈み、安寧の中で揺れている。こんなにきもちいいから、仕事中でも眠ってしまうんだなぁとぼんやり考えて、その思考も睡眠の海に溶けてあわになる。
落ち着く匂いを強く吸い込み、寝返りを打つ。ああまた落ちるな、と心地よさに身を委ねて再び眠りにつこうとすると、ペシッと軽く頭を叩かれた。けれど瞼は開かない。重たくて重たくて、閉ざされたまま。ああ眠い。
「コラ、起きろ」
アイマスクを外される、煙草の匂いに今更ながら気付く。
瞼越しにでも太陽は強い存在感があって眩しくて、お気に入りのアイマスクを取り返そうと手をさまよわすけれど届かない。代わりにパシッと掌に包まれた。
そこで漸く、瞼を開ける。
「・・・なんですかィ、きもちわるい」
「ひでぇな。屯所帰るぞ」
パッと手を離されて座ると子どもたちの賑やかな声が其処此処で聞こえる。ベンチの足元を見ると、吸い殻があちこちに。
いつから傍にいたのだろう。全く気付かなかった。
吸い殻から視線を喫煙者に向けると、不貞腐れた子どものような顔。おいおい何歳だ、と思うけれど可愛いとも思えてしまう俺は末期だ、きっと。
「ありがとうごぜぇやす」
「おまえこそきもちわるい。礼言われるようなことしたか?」
「心当たりねぇんなら、聞かなかったことに」
立ち上がって手を差し伸べる。一瞬呆けてそのあと強く引かれて、体が傾く。あっという間に腕の中に包まれた。人前だというのに、ありえない。
そうは思えど突き放す気にもなれなくて。されるがまま自分の場所と化した胸に顔を埋める。落ち着く匂い、そう感じたのは緑の匂いか、それとも煙草臭さか。
「あれから白粉の匂いがしやせんね」
「ったりまえだろ。そんなことしたら命がねぇからな」
「自惚れねぇでくだせぇ。あんたが女抱けなくなるようにするだけでさァ」
「そのほうが怖ェよ・・・」
満たされる。とくんとくん、と心臓が少し早めに、でもしっかり確実に脈動する。
別に女を抱いたからって浮気だと咎める気はない。それは常識から逸脱したおれらの行為より遥かに生産的だから。だから少し、嫉妬してしまうだけだ。
こんな関係になっても、やっぱりいろいろと柵はある。だけど他の誰も見る気にならない。そんな自分を誇るべきか、呆れるべきか。
「いいんですかィ。外でこんなことして」
「大丈夫、餓鬼しかいねぇし皆夢中だよ、遊ぶのに」
「ヘタレのくせに、」
「うるせぇよ」
噛み付くような接吻。大丈夫だなんて言われたって誰かに見られたらと気が気でない。それなのに興奮してしまう俺はヒトデナシ。
両手で顔を押さえつけてしゃぶりつく。見られる、なんてことはない。そう言い切ったのだからそうなのだろう。責任は俺にはない。
一旦離して超至近距離で熟視合って、もう一度重ねた。
「うーん、悪趣味、ですねィ」
「お前に他人のことは言えねぇよ」
ぺん、と叩かれた臀部がひりひり痛みを訴える。何をするでもなく抱き合うパトカーの中、恥も外聞もこの人にはないのだとしか思えない。
仕事はいいのか、夕日が空を染め始めて赤らんでいく景色の中。優しく俺に笑いかける憎らしい人。
「お前じゃなきゃだめだな、やっぱ」
「はいはい。口先だけならなんとでも言えますぜ」
「だったら、好きって言ってみろよおれのこと」
「即物的ですねィ・・・」
でもまぁ、一度きらいは妥協してやろう。
耳たぶに唇寄せて、そぅっと囁いた。
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