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梅々

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小心者の苦労。

落ちるベール
夜が目覚めて チカチカと瞬く
共存はできないみたい 目蓋がおりる

魔法をかけて
眠らなくさせて 永久に
曖昧に浮かぶ月
歪む姿はまるで あたしのよう

不意に目眩
酔った人混みに 他人しかいなくて
妥協はできないみたい あたしは一人

魔法をかけて
おひめさまにして きっと
りぼんで飾られた
愛をあたしだけのものにするの





土方は不憫なんだって。
同人誌にそう書いてあった。本当にそう思う。鬼に徹したくても無理で、沖田より俗っぽい。長々語る気がないのは眠いからです。明日の朝イチなら多分語れる。
同人誌最高です。愛してます。書物と一握りの人々によって成り立つ私の世界は狭くて、いやになっちゃう。

あ、バサラ見ました。中井さん好きだww
クールにいこうww
幸村もね、可愛いです。



あ、25000打ありがとうございます(*^^*)

生きる励みです←(゜゜;)\(--;)





では、機械人形シリーズ三話。番外編のよう。これだけ読んでも話は通じます。
















しあわせはつかのま。

知っているからきたいはしない。

俺にとってヒトの一生はまたたくま、一瞬のことで。

ともに歩むことはできない。





脳内薔薇色症候群





俺めし作る。

土方の驚きようがすごかったので言った総悟まで驚いた。
今日もまたいつものように総悟がテレビを見ていたら料理番組がやっていて。エプロンをつけて料理しているおくさんをじぃっと見ていたら自分もやりたくなったのだ。
なのに。
土方は困った表情を浮かべる。

「ダメ?」

「えっ、いや・・・おまえが?」

「そ、俺」

「お前ねぇ・・・」

真面目な顔でうんうんと唸る土方を見て総悟は必死に考える。そんなにダメなのか。やっぱやったことないからか。
そう思うと総悟は何故だか悲しくなった。悲しい、とは少し違うがその違いは未だ、彼には分からない。
しゅんと凹んだ総悟を見て土方は慌てると同時に感動した。プログラムされているのか、それとも本当に“心”というものを持っているのか。どちらかは分からないが確かに総悟はふさぎこんでいて。
ひとなのだと錯覚しそうになるから、怖い。

「お願いでさァ・・・土方さん」

「・・・っ」

土方が考えこんでいる内に、総悟は仕入れたばかりの知識を活用して懇願した。

(多分、甘えるってこうするんだ)

下から睨まないように見上げて、くいくい、と服の裾を掴む。思い出しながら実践する、総悟はその破壊力に気付かない。その動作だけで可也のもの。加えて総悟の容姿に舌ったらずな声までつけば。
従わない男はいない。その上、女も大抵は従いそうだ。
土方は例外に入ることなどできず。

「・・・一緒に作ろう」

「やった。あいしてまさぁ土方さん!」

「っ!?」

溜め息まじりの妥協案に嬉しそうに総悟は言う。
その言葉はドラマでおねだりに成功した女優が言ったものだと土方が知るわけもなく。
機械人形に振り回される。
エプロンエプロンと口ずさみ総悟はキッチンへ向かう。何が何処にあるかなど目を閉じても取れる程把握しているけれど、何を作るのか分からず何の準備も出来ずぼうっと土方を待つ。
何かぶつぶつ呟きながらやってきた土方に首を傾げつつ若干弾んだ声で問う。

「なに作んの」

「何にしようか」

「・・・」

「・・・オムライスとか?」
「じゃあそれで」

メニューの幅は食べたもの、テレビで見たものだけだから当然土方の方が数倍も、レシピもメニューも知っていて。オムライスは食べたことがない総悟は素直に頷く。
黒に青。土方は二枚のエプロンを手に取り青い方を総悟に渡す。それを見よう見まねでつけて、それだけで少し満足。
これからやる、と思うとそれだけでごちそうさま、みたいな。

「先ずはどうするんで?」

「・・・玉ねぎ炒めて、軽く味付け。あ、確か本持ってるから待ってろ、とってくる」

説明が面倒になった土方はさっさとキッチンから出ていき、リビングへ行ってしまった。再び暇になったけれど少しはすべきことが分かったので、総悟はフライパンと玉ねぎを出しておく。
ついでに炒めておこうと火をつけてフライパンを置いて、玉ねぎをポイッとフライパンに投げ入れる。

「うぉぉぉぉい!? 待てっ!! ちょっ、火ィ止めろっ!」

「なんでですかぃ、土方さん」

戻ってきた早々、慌てて火を止めた土方に首が傾ぐ。視界に斜めに写った彼は、呆れた表情で振り返った。言われた通りにしたというのに。何が悪かったんだ? とより傾ぐ。
むむぅ、と真剣に悩んでいるとぽんぽんと頭を撫でられた。土方が総悟を見る目ははてしなく優しい。
しっぱいしたときは人はおこるという。多分、俺は未だおこられたことがない。おこるのは、相手のことを思ってだという。だから大人は、子どもの未来を思っておこる。してはいけないこと、何が悪かったか分からせるために。
じゃあおれは?
おれは思われてないの?

また心が沈んでしまうけれど、それは表に出ず、土方は気付かない。

「ったく、焦んなよ、な?」

「・・・土方さんは、」

「ん?」

頭を撫でた手を掴んでやんわりと制止して、総悟は思った通りに問う。
瞬き一つしてから。

「土方さんはなんでおこんねぇの?」

「・・・は?」

「俺のこと、思ってくれてねぇの?」

「え、・・・え?」

問いを重ねる度に土方の表情が変わる。困惑、さらに困惑。それを写した総悟の硝子玉の瞳は諦めの色を宿す。答えが返ってこないと判断した総悟は床に落ちてた『夕飯100選』とやらを拾い、オムライスのページを探す。
答えられないのなら待つ意味はない。作り主に似ているのか、表面的にはあっさり総悟は諦める。
それが土方には少し、気に食わない。

「・・・総悟」

「あぁ、油いれんのかァ。玉ねぎも切るんですねィ?」

「そう、だけど。そうじゃなくて、」

「じゃあなに?」

うーん、と土方は唸りながらも準備を進めていく。まな板を取り包丁を取り、手際よく玉ねぎを刻みながらうんうん土方は唸る。
言葉の続きを待っていると、土方は玉ねぎを炒め始めた。
一緒に、と総悟が言ったのを忘れているのだろうかと、袖を軽く引っ張る。

「俺もやりまさァ、土方さん」

「えっ? あ、悪ィ」

場所を譲って、土方さんはフライパンから落ちないように混ぜとけ、と指示を出す。こくんと頷き言われた通りに総悟は混ぜる。
それでもやはり、土方は悩んだまま。
そんな難しい質問をしたつもりじゃなかったのに。だから、もういいと言おうとしたら。

「思ってないわけじゃねぇよ」

「へ?」

「まぁ、怒鳴っちまったし、それでチャラなんだよ」

「チャラってなんですかィ?」

「んー・・・ナシってことだ」

ぽんぽんとまた頭を撫でられる。思ってる、と土方が言うのなら、そうなのだろう。
頬が赤い土方にどうしたのだろうと思っていると、指に違和感。
フライパンを見遣れば取っての部分より指がはみ出していて、金属のところに触れていた。
熱い、のかな、これは。

「土方さん、指が、」

「ん・・・? っまえ、指離せ!」

またまた慌てた土方の言う通りに指を離す。人差し指が赤い。じぃっと眺めていると手を奪われた。
土方は一瞬だけその指を見て、流水に突っ込む。

「火傷してんじゃねぇか。大丈夫か?」

「・・・多分、ひりひりするでさ」

この感覚がそうだろうと思っていえば、困ったような呆れたような複雑な顔をされた。今日はこのような表情をさせてばかりだ。少しは役に立ってみようと思ったのに。
土方さん、呼ぶと今日は見てればいいと言う。やはり、自分は役に立てない。此処に来てから役に立ったことはあるのだろうか。流れ行く水を眺めながらまた思考がそっちへ落ちる。

「思春期、か・・・」

「なんでぃ、それは」

「秘密だよ」

物思いから浮上した声、それはあっさりと大人ぶったものに変わってしまって。
どうせ俺は機械なら、ヒトの心が読めるような機能、つけてくれればよかったのに。
作り主に対しそう思うがわざわざ連絡を取るようなものではない。口の中で呟いてどうにか靄を発散する。役に立ちたい、機械は人様の役にたつ為あるのだから。
全うであり悲しくもある思いに土方は気付くことなく、ただざぁ、と流水が総悟のもどかしさを連れ去っていった。

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