梅々
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間に合ったー!
今日は朝から妹の運動会に駆り出され、そのまま待ち合わせ場所へ直行して友人ととらのあな・アニメイトへ行き一時帰宅してカラオケ夕飯、そしてこの時間です。
今日は寒かった。
そして歩き回った。
明日はちょっと試験が一つ残ってるので勉強しなければです。
それでは、長らくお待たせしてしまいました。
eclar様リクエストの銀沖です。リクエストありがとうございました!
本当にお待たせしてしまい申し訳ないです(--;)
今日は寒かった。
そして歩き回った。
明日はちょっと試験が一つ残ってるので勉強しなければです。
それでは、長らくお待たせしてしまいました。
eclar様リクエストの銀沖です。リクエストありがとうございました!
本当にお待たせしてしまい申し訳ないです(--;)
狡猾な罠を張り巡らせて君を手に入れよう
大丈夫
君は堕ちても
綺麗なまま
be kidnaped
まず最初に感じたのは頬に当たる少し固い感触。身動いだら決して柔らかくないそれに頬が擦れて、眉をしかめた。身動ぎしてもう一つ気付いた。両手が塞がっている。手首を縛られているんだと、気付いて漸く危機感が生まれた。
「っ・・・!」
「お、はよ」
「せん、せ・・・?」
瞼を開けたら垂直に先生が映って、いままでベッドに寝ていたのだと気付く。両手は前で縛られていて僅かに視界に入る。紅い紐で複雑に手首に巻かれていて容易には取れない。
自分の意思で此処へ来たわけではないのは確かだけどちょっと前の記憶がない。
なんで此処にいるのか、それを知っているのはただひとりだけ。
「先生、」
「あー待って。いまいいところ」
なんて言って先生は、携帯をかしかし弄っている。何がいいところなのか、とりあえず多分人を誘拐しといて他に優先することなんてないと思うのだけれど。
見回して見ると、思っていたよりはきれいだった、先生の家。部屋は狭い四畳半、だけど足元には何もない。想像だと足の踏み場がないほど洗濯物やらが散らばっていたのに。
「よし。んで、何か用」
「・・・それは俺の言葉でさァ。俺なんで此処にいるんでしたっけ」
「後ろから薬嗅がせて、俺が連れてきたから。あ、害はない薬だから安心して」
そう言われて思い出した記憶は学校の廊下で途切れていた。なるほど、と納得するけれど問題は寧ろここからな気がしてきた。
好きな人と二人っきり、というドキドキなんて無くて、本能が危機を察知して違う意味でドキドキしている。
教師とは思えない、破天荒な人だから。そこが良いのだけれど、今の場合は裏目に出ている。
テーブルの前に座っていた先生がのんびりと近寄ってきて、俺の顔を覗き込む。あまりにも近くて、背けようとしたら頬を包まれた。手付きは優しい。手付き、だけは。
「面は可愛いんだけどね」
「それ誉めてると思ったら大間違いですぜ、先生」
「でも、嬉しいんでしょ」
酔った勢いで言ってしまった言葉を言外にちらつかせ、先生は楽しそうに笑った。
この前屋上でサボっていたとき、ついうっかり告白してしまったのだ。それは先生の所為なのだけれど、言ってしまったことに変わりはない。
日向ぼっこしているときに先生もサボりに来て、飲む? と渡されたものを受け取ったら酒だった。ペットボトルに入れて持ってくるなんて、そこまでして飲みたいか。気付かずに飲み干して、そしてポロッと本音を言ってしまって、あの時の恥ずかしさは今思い出してもいたたまれない。
好きだとはっきり言ってしまったのに、それからも先生の態度は相変わらずで一緒にサボったりして。
だから、なかったことにしたのかと思っていたのに。
「・・・先生は何がしたいんですかィ?」
「当てられたら、解放してやるよ」
「国語が赤点な俺にそれを望むんで?」
「国語への愛がたんねーんだよ、沖田くんは」
「先生だってないくせに」
ただのゲームに過ぎないのだろう。理由とか何もなくて、俺相手なら冗談で済むから、ふざけてるだけなのだ。
なんでこんな人好きになっちまったんだろうな、思った途端、視界が一気に暗くなった。
え、と思った途端唇にふに、と何かが触れた。目に写るのは先生の顔だけ、つまり唇を塞いでいるのは、唇。
あまりのことに、縛られたままの腕で押し退けようとするけれど叶わなずに、結び目に指を引っ掻けて抑えられる。
ぬめり、唇を舐められて怯んだ隙を狙って、舌が口内に入ってきた。
「ん、んぅっ・・・!」
「鼻から息しないと死ぬよ、」
一旦唇を離して囁かれた、声が低くてびくりと身がすくんだ俺の唇はまた塞がれた。
言われた通りにすれば、苦しさだけを表していた声が甘くなった。事実、きもちいい。
意図がさっぱりだけれど、やっぱり好きな人にされるとどんな状況下でもきもちよくなるものらしい。どうせなら、両思いだとかならいいのに。
欲張りなのは分かってるけれど。
「ぁ、ん・・・っ」
「声も可愛いね」
「・・・先生っ、止めてくだせェ」
「なんで? 感じてんでしょ」
それは事実だけれど。
悲しくなるのは現実が厳しすぎるから。弄ばれてるってこういうことなのかな、よくよく考えると泣けてくる。
なんで好きなんだろう、本日二度目の自問は答えを出す前に邪魔された。
ぺろり、目尻を舐めてしょっぱいと言われた。潤んだ視界の中で先生が微笑を浮かべている。
「俺さ、沖田くん見てると苛めたくなるんだけど」
「・・・そんなに嫌ですか、俺が」
「嫌いなヤツ苛めても楽しくないっての」
なんて言いながら手首の結び目を強く引かれて紐が腕に食い込む、痛みに顔を歪めたらイイ顔だと囁かれた。
俺をドSだと宣う土方さんは本当のサディストを知らない、俺の前にいるこの人こそドSだ。
優しく頬を撫でるくせして舌が意地悪に口内を貪るし、目付きは優しいフリしてギラギラしてる。
「・・・沖田くんが誰にも言わなければ、俺は犯罪者になんなくて済むんだけど」
「じゃあ、被害届出しまさァ。誘拐されましたって」
「なら、誰にも言えないようにひどいことしてあげる」
「・・・それが教師の台詞ですかィ」
「今は、」
ただの男だから。
なんて言って先生は笑う。笑って、紐をあっという間にほどいた。その腕をどうするか、悩んだ末俺は先生の首に絡ませた。きっと予想通りだったのだろう、柔く笑ってご褒美のように頭を撫でられる。
触れられるのが嬉しくて、求められるのが嬉しくて。
「先生・・・」
「そんな顔したらマジでひどいことしちゃうだろ、もう・・・」
全部可愛い、とキスを強請られて、ちゅっとくちづけた。
最初に拐われたのは、無知な心。
大丈夫
君は堕ちても
綺麗なまま
be kidnaped
まず最初に感じたのは頬に当たる少し固い感触。身動いだら決して柔らかくないそれに頬が擦れて、眉をしかめた。身動ぎしてもう一つ気付いた。両手が塞がっている。手首を縛られているんだと、気付いて漸く危機感が生まれた。
「っ・・・!」
「お、はよ」
「せん、せ・・・?」
瞼を開けたら垂直に先生が映って、いままでベッドに寝ていたのだと気付く。両手は前で縛られていて僅かに視界に入る。紅い紐で複雑に手首に巻かれていて容易には取れない。
自分の意思で此処へ来たわけではないのは確かだけどちょっと前の記憶がない。
なんで此処にいるのか、それを知っているのはただひとりだけ。
「先生、」
「あー待って。いまいいところ」
なんて言って先生は、携帯をかしかし弄っている。何がいいところなのか、とりあえず多分人を誘拐しといて他に優先することなんてないと思うのだけれど。
見回して見ると、思っていたよりはきれいだった、先生の家。部屋は狭い四畳半、だけど足元には何もない。想像だと足の踏み場がないほど洗濯物やらが散らばっていたのに。
「よし。んで、何か用」
「・・・それは俺の言葉でさァ。俺なんで此処にいるんでしたっけ」
「後ろから薬嗅がせて、俺が連れてきたから。あ、害はない薬だから安心して」
そう言われて思い出した記憶は学校の廊下で途切れていた。なるほど、と納得するけれど問題は寧ろここからな気がしてきた。
好きな人と二人っきり、というドキドキなんて無くて、本能が危機を察知して違う意味でドキドキしている。
教師とは思えない、破天荒な人だから。そこが良いのだけれど、今の場合は裏目に出ている。
テーブルの前に座っていた先生がのんびりと近寄ってきて、俺の顔を覗き込む。あまりにも近くて、背けようとしたら頬を包まれた。手付きは優しい。手付き、だけは。
「面は可愛いんだけどね」
「それ誉めてると思ったら大間違いですぜ、先生」
「でも、嬉しいんでしょ」
酔った勢いで言ってしまった言葉を言外にちらつかせ、先生は楽しそうに笑った。
この前屋上でサボっていたとき、ついうっかり告白してしまったのだ。それは先生の所為なのだけれど、言ってしまったことに変わりはない。
日向ぼっこしているときに先生もサボりに来て、飲む? と渡されたものを受け取ったら酒だった。ペットボトルに入れて持ってくるなんて、そこまでして飲みたいか。気付かずに飲み干して、そしてポロッと本音を言ってしまって、あの時の恥ずかしさは今思い出してもいたたまれない。
好きだとはっきり言ってしまったのに、それからも先生の態度は相変わらずで一緒にサボったりして。
だから、なかったことにしたのかと思っていたのに。
「・・・先生は何がしたいんですかィ?」
「当てられたら、解放してやるよ」
「国語が赤点な俺にそれを望むんで?」
「国語への愛がたんねーんだよ、沖田くんは」
「先生だってないくせに」
ただのゲームに過ぎないのだろう。理由とか何もなくて、俺相手なら冗談で済むから、ふざけてるだけなのだ。
なんでこんな人好きになっちまったんだろうな、思った途端、視界が一気に暗くなった。
え、と思った途端唇にふに、と何かが触れた。目に写るのは先生の顔だけ、つまり唇を塞いでいるのは、唇。
あまりのことに、縛られたままの腕で押し退けようとするけれど叶わなずに、結び目に指を引っ掻けて抑えられる。
ぬめり、唇を舐められて怯んだ隙を狙って、舌が口内に入ってきた。
「ん、んぅっ・・・!」
「鼻から息しないと死ぬよ、」
一旦唇を離して囁かれた、声が低くてびくりと身がすくんだ俺の唇はまた塞がれた。
言われた通りにすれば、苦しさだけを表していた声が甘くなった。事実、きもちいい。
意図がさっぱりだけれど、やっぱり好きな人にされるとどんな状況下でもきもちよくなるものらしい。どうせなら、両思いだとかならいいのに。
欲張りなのは分かってるけれど。
「ぁ、ん・・・っ」
「声も可愛いね」
「・・・先生っ、止めてくだせェ」
「なんで? 感じてんでしょ」
それは事実だけれど。
悲しくなるのは現実が厳しすぎるから。弄ばれてるってこういうことなのかな、よくよく考えると泣けてくる。
なんで好きなんだろう、本日二度目の自問は答えを出す前に邪魔された。
ぺろり、目尻を舐めてしょっぱいと言われた。潤んだ視界の中で先生が微笑を浮かべている。
「俺さ、沖田くん見てると苛めたくなるんだけど」
「・・・そんなに嫌ですか、俺が」
「嫌いなヤツ苛めても楽しくないっての」
なんて言いながら手首の結び目を強く引かれて紐が腕に食い込む、痛みに顔を歪めたらイイ顔だと囁かれた。
俺をドSだと宣う土方さんは本当のサディストを知らない、俺の前にいるこの人こそドSだ。
優しく頬を撫でるくせして舌が意地悪に口内を貪るし、目付きは優しいフリしてギラギラしてる。
「・・・沖田くんが誰にも言わなければ、俺は犯罪者になんなくて済むんだけど」
「じゃあ、被害届出しまさァ。誘拐されましたって」
「なら、誰にも言えないようにひどいことしてあげる」
「・・・それが教師の台詞ですかィ」
「今は、」
ただの男だから。
なんて言って先生は笑う。笑って、紐をあっという間にほどいた。その腕をどうするか、悩んだ末俺は先生の首に絡ませた。きっと予想通りだったのだろう、柔く笑ってご褒美のように頭を撫でられる。
触れられるのが嬉しくて、求められるのが嬉しくて。
「先生・・・」
「そんな顔したらマジでひどいことしちゃうだろ、もう・・・」
全部可愛い、とキスを強請られて、ちゅっとくちづけた。
最初に拐われたのは、無知な心。
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