梅々
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真面目に緊張気味
お前が緊張してどうすんだという話。
明日、私が健康でありますように。
明日、寝坊しませんように。
明日、たぬきちスーパーであみが売ってますように。
明日、晴れますように。
ただそれだけを思いましょう。
では、百人一首ラスト。
なのに山崎片想いという(笑)
では、明日は戦ってきます(^o^)/~~
明日、私が健康でありますように。
明日、寝坊しませんように。
明日、たぬきちスーパーであみが売ってますように。
明日、晴れますように。
ただそれだけを思いましょう。
では、百人一首ラスト。
なのに山崎片想いという(笑)
では、明日は戦ってきます(^o^)/~~
奪われた心は、今もあの時のまま変わらず
水芭蕉
いそいそと何かをする後ろ姿。
何をしているのだろう、と微笑ましい光景を眺めながら色々と考えていたらサァ、と風が吹いた。
いやいや、教室の真ん中。冬場でストーブもつけているのに窓など開ける筈もない。
「・・・なにやってんだ、お前」
「ナニって見りゃ分かるだろィ。飛行機作ってんの」
風は人が通りすぎた時に出来たものだったらしい。
人、というか密かな好敵手の土方さんは呆れ顔で熱心に愛らしいことをしている沖田さんに話しかける。
邪魔しないでくれ、今は俺の視界を沖田さんだけで満たしたいんだ。
なんて本音を言えるわけもなく、羨望と嫉妬のこもったきつい視線を土方さんに送ってしまう。
「・・・それ、さっき却ってきたばっかの小テストだろ。いいのかよ」
「小テストなんざこうして却ってくりゃただの紙切れにすぎねぇんですぜ。有効活用中だィ」
どこかすねたような口調が可愛くて可愛くて、ニヤけた口元を頬杖で誤魔化す。
犯罪だ、なんでこうストライクゾーンのど真ん中に豪速球を投げ込んで来るのか。
なんて思っているやつは少なくないらしく、沖田さんに告白した男子生徒は片手で数えきれない程いるらしい。気持ちは分かる。俺も同類だ。でも、同性から告白されてなんかヤだと俺に零した沖田さんの言葉を聞いて、俺は絶対に告白はしないと誓った。
それに、そういうことを相談できるというのは信頼されている証なのだと受け止めて。
「だからってな・・・」
「よぉし、できた。飛んでけ飛んでけー」
「っておいこら! どこ飛ばしてんだ!」
土方さんと沖田さん、そして今はストーキングでいないが近藤さんの三人は幼馴染みらしい。恋愛は時間じゃないというけれど、それでも、加わる勇気が俺にはなくて。
コツン、と頭に何かが当たった。痛くはないが突然の刺激にビクッと肩が跳ねる。
カサ、と机の上に落ちたのは紙飛行機。
薄く、赤い丸やチェックが見える。
例の小テストだ。因みに俺は20点中12点。平均より少し上、といったところか。
「あ~あ。土方さん、山崎にちゃんと謝んなせぇよ」
「てめぇが悪いんだろ!!」
「・・・2点」
「あ、山崎勝手に見やがって! 土方さんから金貰ってココア買ってきなせぇ」
「なんで俺の金なんだよ!」
などと文句を言いながらも財布を開いている辺り憎い。文句を言うなら抵抗すれば良いのに。あっさりと渡すなら文句を言わなければいいのに。
素直じゃない、なんて思っても口には出せないが。
「ほら、買ってこい」
「・・・・・・はい」
渋々金を受け取り、席をたつ。
・・・被害者は俺だったはずなのにいつの間にかぱしられている。
まぁ、好きだから仕方がないんだ、好きだから。
「あ、山崎さん」
「新八君。・・・君は先生に?」
ガゴン。缶が落ちた音に被さり掛けられた声は似たような立ち位置の志村新八君だった。手に持っているのは紙パックのいちご牛乳。我らが担任、坂田銀八が大好物の。
誰しも大変な師走。まぁ定期試験が終わっただけましか。
「そうです。お互い大変ですね。沖田さんに頼まれたんですか、また」
「また、ね。たまには見返りを求めてもいいんじゃないかとか思うよ」
「でもそういうの鈍そうですよね、沖田さん」
「・・・」
誰にもこの想いを言ったことがないのに、何故知っているのだろうか。
先生にもお前は無理だろうなと言われたし、昨日。
おかしいだろ。
改めて恋に落ちたのは先週のことなのに。
「そろそろ行かなきゃあの人すねるんで、また後で」
「あぁ・・・じゃあ」
すねる、なんて。あの先生が?
やっぱそういう関係なんだ。羨ましい。
あの細くしなやかな指先に、微風に靡ぐミルクティー色の髪に、柔らかそうな唇に、俺は永久に触れられないのだから。
#41
恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり
人知れずこそ 思ひそめしか
水芭蕉
いそいそと何かをする後ろ姿。
何をしているのだろう、と微笑ましい光景を眺めながら色々と考えていたらサァ、と風が吹いた。
いやいや、教室の真ん中。冬場でストーブもつけているのに窓など開ける筈もない。
「・・・なにやってんだ、お前」
「ナニって見りゃ分かるだろィ。飛行機作ってんの」
風は人が通りすぎた時に出来たものだったらしい。
人、というか密かな好敵手の土方さんは呆れ顔で熱心に愛らしいことをしている沖田さんに話しかける。
邪魔しないでくれ、今は俺の視界を沖田さんだけで満たしたいんだ。
なんて本音を言えるわけもなく、羨望と嫉妬のこもったきつい視線を土方さんに送ってしまう。
「・・・それ、さっき却ってきたばっかの小テストだろ。いいのかよ」
「小テストなんざこうして却ってくりゃただの紙切れにすぎねぇんですぜ。有効活用中だィ」
どこかすねたような口調が可愛くて可愛くて、ニヤけた口元を頬杖で誤魔化す。
犯罪だ、なんでこうストライクゾーンのど真ん中に豪速球を投げ込んで来るのか。
なんて思っているやつは少なくないらしく、沖田さんに告白した男子生徒は片手で数えきれない程いるらしい。気持ちは分かる。俺も同類だ。でも、同性から告白されてなんかヤだと俺に零した沖田さんの言葉を聞いて、俺は絶対に告白はしないと誓った。
それに、そういうことを相談できるというのは信頼されている証なのだと受け止めて。
「だからってな・・・」
「よぉし、できた。飛んでけ飛んでけー」
「っておいこら! どこ飛ばしてんだ!」
土方さんと沖田さん、そして今はストーキングでいないが近藤さんの三人は幼馴染みらしい。恋愛は時間じゃないというけれど、それでも、加わる勇気が俺にはなくて。
コツン、と頭に何かが当たった。痛くはないが突然の刺激にビクッと肩が跳ねる。
カサ、と机の上に落ちたのは紙飛行機。
薄く、赤い丸やチェックが見える。
例の小テストだ。因みに俺は20点中12点。平均より少し上、といったところか。
「あ~あ。土方さん、山崎にちゃんと謝んなせぇよ」
「てめぇが悪いんだろ!!」
「・・・2点」
「あ、山崎勝手に見やがって! 土方さんから金貰ってココア買ってきなせぇ」
「なんで俺の金なんだよ!」
などと文句を言いながらも財布を開いている辺り憎い。文句を言うなら抵抗すれば良いのに。あっさりと渡すなら文句を言わなければいいのに。
素直じゃない、なんて思っても口には出せないが。
「ほら、買ってこい」
「・・・・・・はい」
渋々金を受け取り、席をたつ。
・・・被害者は俺だったはずなのにいつの間にかぱしられている。
まぁ、好きだから仕方がないんだ、好きだから。
「あ、山崎さん」
「新八君。・・・君は先生に?」
ガゴン。缶が落ちた音に被さり掛けられた声は似たような立ち位置の志村新八君だった。手に持っているのは紙パックのいちご牛乳。我らが担任、坂田銀八が大好物の。
誰しも大変な師走。まぁ定期試験が終わっただけましか。
「そうです。お互い大変ですね。沖田さんに頼まれたんですか、また」
「また、ね。たまには見返りを求めてもいいんじゃないかとか思うよ」
「でもそういうの鈍そうですよね、沖田さん」
「・・・」
誰にもこの想いを言ったことがないのに、何故知っているのだろうか。
先生にもお前は無理だろうなと言われたし、昨日。
おかしいだろ。
改めて恋に落ちたのは先週のことなのに。
「そろそろ行かなきゃあの人すねるんで、また後で」
「あぁ・・・じゃあ」
すねる、なんて。あの先生が?
やっぱそういう関係なんだ。羨ましい。
あの細くしなやかな指先に、微風に靡ぐミルクティー色の髪に、柔らかそうな唇に、俺は永久に触れられないのだから。
#41
恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり
人知れずこそ 思ひそめしか
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