梅々
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感謝の極み
伍萬打ありがとうございますΣ(゜ロ゜)
これはどっきりだったりしませんよね?
まさかの伍萬。
こんなにカウンターが数えるとは思っていませんでしたww
来てくださった方々のお陰ですね、本当に。なのでこれからもっと精進していこうと思います`・ω・´
本当にありがとうございます(*^o^)/\(^-^*)
ちょっとで試験が終わるので、そしたらいっぱい書きたいです。
今日の試験は撃沈でした\(^o^)/
それでは、突発ネタの近藤さんと沖田。のほほんとしてます。
これはどっきりだったりしませんよね?
まさかの伍萬。
こんなにカウンターが数えるとは思っていませんでしたww
来てくださった方々のお陰ですね、本当に。なのでこれからもっと精進していこうと思います`・ω・´
本当にありがとうございます(*^o^)/\(^-^*)
ちょっとで試験が終わるので、そしたらいっぱい書きたいです。
今日の試験は撃沈でした\(^o^)/
それでは、突発ネタの近藤さんと沖田。のほほんとしてます。
あなたはわたしの太陽
月光の微笑
そろそろ寝るか、と風呂で暖まった体を夜風に晒していると、縁側に座っている人影を見つけた。
闇に沈まない髪の色。雪のような肌を持つ我らが一番隊隊長だ。
そして、愛しい弟分でもある。
「総悟」
「あっ、近藤さん」
声をかければ大抵の場合笑顔が向けられる。今もまたそうで、幼い頃からずっと変わらないその綻んだ花のような笑顔にまた癒される。
こんな表情を、俺にしか向けない。
それを、嬉しく思うこともあるけれど。
なんて悲しいのだろう。
「風邪引くぞー? こんなとこにいちゃ」
「今日はちゃんと頭も乾かしたし、大丈夫でさァ」
隣に腰掛けたら猫のように目をくりくりさせた。
この子どもが、微笑みかける人間は僅かしかいない。それこそ、下手したら俺だけだ。総悟の世界を広めようと思って、傍にいた。けれど、それは世界を阻めたのと同じなのかもしれない。そんな罪悪感を持っているのは俺だけではなく、トシもそうだろう。
だから、甘やかしてしまうのは仕方ない。
「いい匂い、するでしょう」
「ん~。あ、沈丁花か?」
「そうでさ。隣ん家の庭から、匂って来るんです」
目を閉じてクンクンと鼻を鳴らせば夜風に乗って甘い匂いが漂ってきた。
白い小さな花を脳裏に思い浮かべる。
「懐かしいですよね。道場の、便所の裏に」
「あぁ、あったあった!」
沈丁花はよく便所の匂いを隠す為に植えられると、聞いて驚いたのは昔のことだ。それこそ、俺が最初に会ったときの総悟の年齢ぐらい。
こんなにいい匂いなのにそんなことに使うのかと。憤慨したのもいまでは少し恥ずかしい。
そんな風に、全ては思い出になってしまうのだ。鮮やかな今も、懐かしい過去になってしまう。だがそれは悪いことばかりではなくて。
「・・・総悟は、大きくなったよな」
「そんなことねぇでさァ。近藤さんみたいに心広くねぇし、」
片足だけ下駄を突っ掛け所在なさげにぶらぶらさせる。そんな仕草は変わっていないけれど。
―――――かわいかった弟分は、強く、逞しくなった。
子どもっぽいのは変わらない、けれどその中にも図太い芯が育ち、それに比例して剣の腕だって成長した。俺じゃあもう勝てないぐらいに。見た目も殆ど変わっていないながらも、繊細且つ力強くなった。逞しくは、見えないけれど。
昔から傍にいて、気心の知れた間柄。過ぎ去る時間を一緒に過ごせるのは幸せなことだ。
失うことの多い、時の中で。
「あんな小さかったのがこんなに背ェ伸びちまったりとか」
「それでも俺は、近藤さんよか小さい」
「剣の腕だって俺を抜いたりとか」
「そんでも俺よか強い人はいっぱいいるし」
「隊長だって任せられるようになった」
「頼りないですぜ、俺」
言葉を重ねる程に、声が弱々しくなる。
普段はドSなんて言われちゃって傍若無人で困らせられてばかりで教育方針間違えたか、なんて思うこともしょっちゅうだ。だが、こんな弱々しい総悟もやんちゃな総悟も両方合わせて彼なのだ。
思春期かな、思ったら寂しくなった。
「お前はさ、純粋すぎんだよ」
「そんなことねぇ。―――昔から、他人を羨んで・・・妬んでばかりでさァ」
前を見つめていた眼差しが、揺らいだ。そしてそのまま、体育座りした膝の上に顔を伏せてしまう。
総悟はそんな風に、悪いことのように言うけれど。
とても素晴らしいことだと思うのは俺だけか?
「なぁ、総悟。それってつまりさ、他人のいいとこばっか見てるってことだろ?」
「・・・?」
「羨ましいなんて思うのは大体が良いところだろ。だから、お前は人の良いところを見つけんのが得意なんだよ。それに、自分を過信してるわけでもねぇってことだろ? それこそお前の良いところだ。そんな風に言うもんじゃねぇぞ」
な、と笑いかけると栗色の向こうから見つめてくる鳶色の、瞳に揺らぎが無くなった。
そして、顔が上がる。
やっぱ近藤さんには叶わねぇな、総悟は苦笑混じりに言った。
「近藤さん自身がそうじゃねぇかィ。俺はそんな出来た人間じゃねぇですぜ? ・・・でもまぁ、一つ。分かったことがありまさァ」
「おっ、なになに?」
俺自身は決してそんなことはないと思うけれど総悟ははっきりと断定した。それにつっこみたいのも山々だけど、分かったこととやらも知りたい。
手招きして内緒話をするふうに総悟が口許に手をあてる。
だから俺も、耳を寄せたら。
「俺は死ぬまで、近藤さんのことが大好きだろうなって」
「っ」
嫌がっても、ずっと傍にいまさァ。
いつも強がってばかりの子どもが素直にそんな台詞を口にしたものだから。
明日はお妙さんところじゃなく総悟とお昼を食べに行こう、そう思った。
月光の微笑
そろそろ寝るか、と風呂で暖まった体を夜風に晒していると、縁側に座っている人影を見つけた。
闇に沈まない髪の色。雪のような肌を持つ我らが一番隊隊長だ。
そして、愛しい弟分でもある。
「総悟」
「あっ、近藤さん」
声をかければ大抵の場合笑顔が向けられる。今もまたそうで、幼い頃からずっと変わらないその綻んだ花のような笑顔にまた癒される。
こんな表情を、俺にしか向けない。
それを、嬉しく思うこともあるけれど。
なんて悲しいのだろう。
「風邪引くぞー? こんなとこにいちゃ」
「今日はちゃんと頭も乾かしたし、大丈夫でさァ」
隣に腰掛けたら猫のように目をくりくりさせた。
この子どもが、微笑みかける人間は僅かしかいない。それこそ、下手したら俺だけだ。総悟の世界を広めようと思って、傍にいた。けれど、それは世界を阻めたのと同じなのかもしれない。そんな罪悪感を持っているのは俺だけではなく、トシもそうだろう。
だから、甘やかしてしまうのは仕方ない。
「いい匂い、するでしょう」
「ん~。あ、沈丁花か?」
「そうでさ。隣ん家の庭から、匂って来るんです」
目を閉じてクンクンと鼻を鳴らせば夜風に乗って甘い匂いが漂ってきた。
白い小さな花を脳裏に思い浮かべる。
「懐かしいですよね。道場の、便所の裏に」
「あぁ、あったあった!」
沈丁花はよく便所の匂いを隠す為に植えられると、聞いて驚いたのは昔のことだ。それこそ、俺が最初に会ったときの総悟の年齢ぐらい。
こんなにいい匂いなのにそんなことに使うのかと。憤慨したのもいまでは少し恥ずかしい。
そんな風に、全ては思い出になってしまうのだ。鮮やかな今も、懐かしい過去になってしまう。だがそれは悪いことばかりではなくて。
「・・・総悟は、大きくなったよな」
「そんなことねぇでさァ。近藤さんみたいに心広くねぇし、」
片足だけ下駄を突っ掛け所在なさげにぶらぶらさせる。そんな仕草は変わっていないけれど。
―――――かわいかった弟分は、強く、逞しくなった。
子どもっぽいのは変わらない、けれどその中にも図太い芯が育ち、それに比例して剣の腕だって成長した。俺じゃあもう勝てないぐらいに。見た目も殆ど変わっていないながらも、繊細且つ力強くなった。逞しくは、見えないけれど。
昔から傍にいて、気心の知れた間柄。過ぎ去る時間を一緒に過ごせるのは幸せなことだ。
失うことの多い、時の中で。
「あんな小さかったのがこんなに背ェ伸びちまったりとか」
「それでも俺は、近藤さんよか小さい」
「剣の腕だって俺を抜いたりとか」
「そんでも俺よか強い人はいっぱいいるし」
「隊長だって任せられるようになった」
「頼りないですぜ、俺」
言葉を重ねる程に、声が弱々しくなる。
普段はドSなんて言われちゃって傍若無人で困らせられてばかりで教育方針間違えたか、なんて思うこともしょっちゅうだ。だが、こんな弱々しい総悟もやんちゃな総悟も両方合わせて彼なのだ。
思春期かな、思ったら寂しくなった。
「お前はさ、純粋すぎんだよ」
「そんなことねぇ。―――昔から、他人を羨んで・・・妬んでばかりでさァ」
前を見つめていた眼差しが、揺らいだ。そしてそのまま、体育座りした膝の上に顔を伏せてしまう。
総悟はそんな風に、悪いことのように言うけれど。
とても素晴らしいことだと思うのは俺だけか?
「なぁ、総悟。それってつまりさ、他人のいいとこばっか見てるってことだろ?」
「・・・?」
「羨ましいなんて思うのは大体が良いところだろ。だから、お前は人の良いところを見つけんのが得意なんだよ。それに、自分を過信してるわけでもねぇってことだろ? それこそお前の良いところだ。そんな風に言うもんじゃねぇぞ」
な、と笑いかけると栗色の向こうから見つめてくる鳶色の、瞳に揺らぎが無くなった。
そして、顔が上がる。
やっぱ近藤さんには叶わねぇな、総悟は苦笑混じりに言った。
「近藤さん自身がそうじゃねぇかィ。俺はそんな出来た人間じゃねぇですぜ? ・・・でもまぁ、一つ。分かったことがありまさァ」
「おっ、なになに?」
俺自身は決してそんなことはないと思うけれど総悟ははっきりと断定した。それにつっこみたいのも山々だけど、分かったこととやらも知りたい。
手招きして内緒話をするふうに総悟が口許に手をあてる。
だから俺も、耳を寄せたら。
「俺は死ぬまで、近藤さんのことが大好きだろうなって」
「っ」
嫌がっても、ずっと傍にいまさァ。
いつも強がってばかりの子どもが素直にそんな台詞を口にしたものだから。
明日はお妙さんところじゃなく総悟とお昼を食べに行こう、そう思った。
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