梅々
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帝国主義
5パック目にしてスペシャル米英がそろってしまったぞきゃー!!
どどどしよ・・・。フランシス欲しかったけどこれじゃ私買わないよもう。
いや、買うのかな・・・。銀魂のも土方が両手に沖田できるようにしたい。
朝っぱらから友人にワールドイズマイン(英)見せられました。殺す気か。
まぁ、きゅんきゅんきたから別にいいけど・・・。
では、過去でほのぼの!
どどどしよ・・・。フランシス欲しかったけどこれじゃ私買わないよもう。
いや、買うのかな・・・。銀魂のも土方が両手に沖田できるようにしたい。
朝っぱらから友人にワールドイズマイン(英)見せられました。殺す気か。
まぁ、きゅんきゅんきたから別にいいけど・・・。
では、過去でほのぼの!
冬は過ぎゆき 春にいたる
雪見菊
朝からずっと、したくてしたくて堪らなかった。
だけど、触れたいと、逸る心を抑えて視界に映るそれを頭から振り払って、いつもより熱心に稽古した。
そして、昼食の時間に今日は午後は休もう! と近藤さんが言ってくれて。
喜ばずにはいられないだろう。
だって、俺は初めてなんだから。
ガツガツといつもは食べるのが遅いから頑張って早く食べて、嫌いなほうれん草もちゃんと残さないでお茶で流し込んだ。ごちそうさま! とこれはおざなりにならないように感謝の気持ちをわすれずに手を合わせて、バタバタと行儀悪く縁側を駆けて草履を引っ掛ける。
朝から、それよりもずっと前から。
空から降っているこの白いものは雪と言うのだって今朝姉上に聞いた。
もっと遠くの寒い方ならよく降るけれど、ここらへんじゃ久々に降る。
だから、俺が記憶してない小さい頃に降ったっきりらしい。
サクサクと、まっさらな白い地べたに足跡をつけて回る。冷気が身に凍みて、鼻がツーンとしてくるし指先がジンジンするけど、そんなのは好奇心に負けてしまう。
気が済むまで足跡をつけ、次はしゃがみこんで純白のそれを手に掴んでみる。
ひんやりと、冷たくて。氷のようだ。綺麗な形をしているけど肌に触れると水になっていく。
「すごい・・・」
寒いけれど、綺麗だし不思議だし・・・と俺はまじまじ、綺麗な雪がただの水に、魔法がとけたように変わっていく様を見届ける。
耳が痛くてキンキンする。足の先も指先もまっかっか。
だけど、綺麗で。
滅多に降らないらしいから勿体なくて。
地面にお尻がついているのにも気付かずに没頭していた。
「オイ」
すると。
寒い空気を震わせ低く澄んだ声が響いた。
居候のあの男だ。腹立たしいことばかり言うけれど、間違ったことを決して言わないのを知っている。それが余計に腹立たしいのだ。
「なんでィ」
「・・・尻、濡れるぞ」
「え? ・・・あ、」
言われるとじんわり。先程までなんともなかったお尻が冷たいし、濡れていて気持ち悪い。
バッと立ち上がって見ると色が濃くなっていた。これは完璧に、濡れた。
触ってどれくらい酷いか確かめようと思うと、感覚が無いに等しくて。
「・・・どうしよ」
「ったく・・・」
面倒そうに呟き、男は近くに脱ぎ捨てられていた草履を乱雑に履いて、ペタペタと白雪を踏む。
自分も同じことしたけれど、こうして土方がやっているのを見ると苛々としてくる。
俺の前に来て許可もなく指を握ってくる。その手が思いの外暖かく、じわじわと芯に染み入るよう。
「羽織も来てねぇじゃねぇか・・・。なんで足袋も脱いでんだよ。いつも履いてるくせに」
「濡れたら困るだろィ」
「風邪引くよりマシだろ! あ~面倒くせ」
なら見て見ぬ振りすりゃよかったのに。思った言葉は唇から発せられず、曖昧な温もりに行く当てなく淡く消えていく。
今度は右手で指、空いた片手で頬を包まれて、心がドギマギしてくる。
いま、この状況、物凄くやばい。
顔が熱くなってきてそれを誤魔化すように土方の脛をガツンと蹴り飛ばした。
バッと離れる両の手、後ろに一つ飛んで、間合いから出る。おまけに足元の雪を握りえぃとぶつけた。
「てめぇっ!」
「いまのはれっきとしたセクハラでさぁ!」
「はぁ!? 親切だろ、親切!!」
パパッと土方は雪玉を作り、頭上1ミリを狙い投げてきた。
そうすればいいのか、と知恵を得て此方も同じように投げ飛ばす。
見事ペシャッと顔面に当たる。
「ンのヤロっ!!」
「うわっ!! やりやがったな!」
そこからはもう、合戦だ。後でそういう遊びもあるのだと教えてもらうけれどそのときは知らないで、とにかくひたすらがむしゃらに雪玉を作って投げていた。
感覚のない指じゃうまく握れないが、当たればどんなのでも相手はダメージをくらうし、楽しくて。
わーわーきゃーきゃー言いながらやっていると、近藤さんの声が聞こえてきた。
「総悟ートシー! あ、いたいた・・・って、お前らずぶ濡れだなぁ。風邪引くぞ?」
「こいつがおとなげねぇのが悪いんでさ。イタイケな俺に雪玉ぶつけやがって」
「幼気ってなぁ、意味分かってねぇだろ餓鬼」
「ンだとウドの大木!」
「ぶはっ」
思いきり投げた雪玉を、土方は紙一重でかわしやがって、そのせいで近藤さんに当たってしまった。
ハッと土方と顔を見合わせるも、近藤さんはこんなことで怒ったりはしない。冷てーと言いながら顔についた雪を払う。
「近藤さん、大丈夫ですかィ?」
トテテッと駆け寄り、縁側にいる所為で身長差がとんでもないことになっている近藤さんを見上げる。
すると笑いながら少し痛いくらいの強さで頭を撫でて、庭へと下り立った。
「俺よかお前らの方がすごいことになってんぞ?」
「ってか近藤さん、どうして庭に・・・?」
「俺も久々に雪合戦やりたくなってなぁ。総悟、一緒にやろう」
「一緒ですかィ!? やったぁ! 見てな土方! コテンパンにしてやらぁ!」
「えっ、それ不利だろっ」
「よーし、いくぞ!」
近藤さんの投げた玉は土方の右腕に当たる。
こうなったら仕方がないと諦め、土方もどんどん反撃してくる。
より騒がしく派手に遊んで、ご隠居に怒られるのは日暮れ前の話だ。
雪見菊
朝からずっと、したくてしたくて堪らなかった。
だけど、触れたいと、逸る心を抑えて視界に映るそれを頭から振り払って、いつもより熱心に稽古した。
そして、昼食の時間に今日は午後は休もう! と近藤さんが言ってくれて。
喜ばずにはいられないだろう。
だって、俺は初めてなんだから。
ガツガツといつもは食べるのが遅いから頑張って早く食べて、嫌いなほうれん草もちゃんと残さないでお茶で流し込んだ。ごちそうさま! とこれはおざなりにならないように感謝の気持ちをわすれずに手を合わせて、バタバタと行儀悪く縁側を駆けて草履を引っ掛ける。
朝から、それよりもずっと前から。
空から降っているこの白いものは雪と言うのだって今朝姉上に聞いた。
もっと遠くの寒い方ならよく降るけれど、ここらへんじゃ久々に降る。
だから、俺が記憶してない小さい頃に降ったっきりらしい。
サクサクと、まっさらな白い地べたに足跡をつけて回る。冷気が身に凍みて、鼻がツーンとしてくるし指先がジンジンするけど、そんなのは好奇心に負けてしまう。
気が済むまで足跡をつけ、次はしゃがみこんで純白のそれを手に掴んでみる。
ひんやりと、冷たくて。氷のようだ。綺麗な形をしているけど肌に触れると水になっていく。
「すごい・・・」
寒いけれど、綺麗だし不思議だし・・・と俺はまじまじ、綺麗な雪がただの水に、魔法がとけたように変わっていく様を見届ける。
耳が痛くてキンキンする。足の先も指先もまっかっか。
だけど、綺麗で。
滅多に降らないらしいから勿体なくて。
地面にお尻がついているのにも気付かずに没頭していた。
「オイ」
すると。
寒い空気を震わせ低く澄んだ声が響いた。
居候のあの男だ。腹立たしいことばかり言うけれど、間違ったことを決して言わないのを知っている。それが余計に腹立たしいのだ。
「なんでィ」
「・・・尻、濡れるぞ」
「え? ・・・あ、」
言われるとじんわり。先程までなんともなかったお尻が冷たいし、濡れていて気持ち悪い。
バッと立ち上がって見ると色が濃くなっていた。これは完璧に、濡れた。
触ってどれくらい酷いか確かめようと思うと、感覚が無いに等しくて。
「・・・どうしよ」
「ったく・・・」
面倒そうに呟き、男は近くに脱ぎ捨てられていた草履を乱雑に履いて、ペタペタと白雪を踏む。
自分も同じことしたけれど、こうして土方がやっているのを見ると苛々としてくる。
俺の前に来て許可もなく指を握ってくる。その手が思いの外暖かく、じわじわと芯に染み入るよう。
「羽織も来てねぇじゃねぇか・・・。なんで足袋も脱いでんだよ。いつも履いてるくせに」
「濡れたら困るだろィ」
「風邪引くよりマシだろ! あ~面倒くせ」
なら見て見ぬ振りすりゃよかったのに。思った言葉は唇から発せられず、曖昧な温もりに行く当てなく淡く消えていく。
今度は右手で指、空いた片手で頬を包まれて、心がドギマギしてくる。
いま、この状況、物凄くやばい。
顔が熱くなってきてそれを誤魔化すように土方の脛をガツンと蹴り飛ばした。
バッと離れる両の手、後ろに一つ飛んで、間合いから出る。おまけに足元の雪を握りえぃとぶつけた。
「てめぇっ!」
「いまのはれっきとしたセクハラでさぁ!」
「はぁ!? 親切だろ、親切!!」
パパッと土方は雪玉を作り、頭上1ミリを狙い投げてきた。
そうすればいいのか、と知恵を得て此方も同じように投げ飛ばす。
見事ペシャッと顔面に当たる。
「ンのヤロっ!!」
「うわっ!! やりやがったな!」
そこからはもう、合戦だ。後でそういう遊びもあるのだと教えてもらうけれどそのときは知らないで、とにかくひたすらがむしゃらに雪玉を作って投げていた。
感覚のない指じゃうまく握れないが、当たればどんなのでも相手はダメージをくらうし、楽しくて。
わーわーきゃーきゃー言いながらやっていると、近藤さんの声が聞こえてきた。
「総悟ートシー! あ、いたいた・・・って、お前らずぶ濡れだなぁ。風邪引くぞ?」
「こいつがおとなげねぇのが悪いんでさ。イタイケな俺に雪玉ぶつけやがって」
「幼気ってなぁ、意味分かってねぇだろ餓鬼」
「ンだとウドの大木!」
「ぶはっ」
思いきり投げた雪玉を、土方は紙一重でかわしやがって、そのせいで近藤さんに当たってしまった。
ハッと土方と顔を見合わせるも、近藤さんはこんなことで怒ったりはしない。冷てーと言いながら顔についた雪を払う。
「近藤さん、大丈夫ですかィ?」
トテテッと駆け寄り、縁側にいる所為で身長差がとんでもないことになっている近藤さんを見上げる。
すると笑いながら少し痛いくらいの強さで頭を撫でて、庭へと下り立った。
「俺よかお前らの方がすごいことになってんぞ?」
「ってか近藤さん、どうして庭に・・・?」
「俺も久々に雪合戦やりたくなってなぁ。総悟、一緒にやろう」
「一緒ですかィ!? やったぁ! 見てな土方! コテンパンにしてやらぁ!」
「えっ、それ不利だろっ」
「よーし、いくぞ!」
近藤さんの投げた玉は土方の右腕に当たる。
こうなったら仕方がないと諦め、土方もどんどん反撃してくる。
より騒がしく派手に遊んで、ご隠居に怒られるのは日暮れ前の話だ。
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