梅々
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ミツバさんおめでとう!
ミツバさん誕生日おめでとう!
あ、れ?昨日ツイッターでは三回近く言ってたのにブログでは空知先生祝ってない。
空知先生誕生日おめでとうございました。銀魂がなければいまここに私はいない。断言できる。
本当におめでとう´`
ラブレス読みました!ネタバレしちゃいけないかなと思うから叫びます。立夏ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
キオにびっくり。真面目にびっくり。なつおとようじの良さを最近分かってきた可愛いあの二人。
おまけも良かった・・・!
ティエリアぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ←
そんなノリとは全く別なミツバさん誕生日記念ですー。あえていうなら沖ミツ。
絵もかきたかったなぁ。
あ、れ?昨日ツイッターでは三回近く言ってたのにブログでは空知先生祝ってない。
空知先生誕生日おめでとうございました。銀魂がなければいまここに私はいない。断言できる。
本当におめでとう´`
ラブレス読みました!ネタバレしちゃいけないかなと思うから叫びます。立夏ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!
キオにびっくり。真面目にびっくり。なつおとようじの良さを最近分かってきた可愛いあの二人。
おまけも良かった・・・!
ティエリアぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ←
そんなノリとは全く別なミツバさん誕生日記念ですー。あえていうなら沖ミツ。
絵もかきたかったなぁ。
いつだって眩しい貴方達がいるから
私は頑張れるの
クローバー
姉上、と可愛らしい声がした気がした。ぼんやりと瞼を上げる。薄暗い屋敷にはいくら見回しても耳をすませても人気がなく、再び瞼を閉じる。
朝から体調が悪かった。でもお医者様には看てもらったばかりで、お薬を飲んで横になっていれば治るだろうと横になっていた。閉じたままの障子の向こうは微かに青さは見えるが曇っていて、空気は程よく冷たい。
外から子どもの声が聞こえた。きっと、それを聞き間違えたのだろう。大事な、愛しい弟。私は、あの子のために生きているといっても過言ではないのかもしれない。あの子が笑ってくれるから、悲しませたくないから生きていたいと思える。勿論、全部が全部そうちゃんのためなわけじゃない。十四郎さんと近藤さんと、私を大事に思ってくれている人のためにだって。
喉が渇いて、起き上がる。一枚上に羽織ってからお勝手へと向かう。彼らが彼方へ行ってしまってから、とても静かな毎日で家も広く感じて。寂しいと、やっぱり思ってしまう。
縁側から視界に入る、質素な庭。皆で花火をしたり西瓜割りをしたり。十四郎さんとゆっくり、お話をしたこともあった。懐かしさに頬を緩ませながらも立ち止まりはしないで真っ直ぐに向かう。
小さくて愛しい弟は段々と大きくなって、ゆっくりと確実に私を追い抜いていった。それでも、愛しいことに代わりはない。
戸棚を開け湯飲みを手に取る。隣に置いたままの色違いの湯飲みに目が行ってしまう。両手でなんとか持っていたその湯飲みも片手で易々と持てるぐらいになって、戸棚にだって届かなかったのに苦もなく届くようになって。
とても誇らしく思う。「筋がいい、俺の道場じゃ誰も総悟にゃ勝てねぇよ」そう、言っていたのは近藤さんだったか、十四郎さんだったか。誰よりも真っ直ぐで、強がってばかりの子。
私が育てた弟。
「郵便ですー」
「はーい」
玄関からした声に、飲み干して空になった湯飲みを置いてから急ぎ足で向かう。具合は大分よくなっていることに安堵する。午後はお仕事ができそう。
下駄に足を食ませ戸を開ける。見知った郵便屋さんがにこにこ笑っていた。
「ご苦労様です」
「弟さんからお手紙ですよー。楽しみですねぇ」
「まぁ」
母のものに似た字で私の名前が書いてある包みを受け取る。二三言葉を交わしてから郵便屋さんは去って、私は包みを抱えてまた急ぎ足で居間へ戻る。座って一息ついてからゆっくりと、薄桃色に竹の描かれた可愛らしい包装を解く。いつもと同じ便箋と、箱が入っていた。
『姉上へ。
前略
お誕生日おめでとうございます。今年も直接お祝いできなくてすみません。今年は近藤さんからもプレゼントがあります。皆で真剣に考えたので気に入って貰えたら嬉しいと言っていました。・・・・・・』
そこからの近況報告も相変わらずで思わず笑ってしまった。近藤さんも、書いてはいないけれど十四郎さんも、そうちゃんも。皆元気にしているよう。良かった。
文を戻してから箱を開く。掌サイズの箱を開けると漆塗りの簪に小物入れが入っていた。簪は紫色の花弁がいくつもついた小さな鎖が何本も下がった藤の花をモチーフにしているもの。愛らしいそれをよく見ると、簪自体にも藤の模様が入っていて見惚れた。小物入れは、艶やかな黒に梅の木と鶯が描かれた、螺鈿工芸の小箱。雲間からの柔い日差しにきらきら輝いて綺麗。
「・・・ありがとう」
置いていかれてしまったことを正直悲しく感じている。でもその理由をちゃんと、理解している。だからせめて、体だけは丈夫にして遊びに行けるぐらいにはならないと。
私を思ってくれる人たちに、感謝を込めて。
私は頑張れるの
クローバー
姉上、と可愛らしい声がした気がした。ぼんやりと瞼を上げる。薄暗い屋敷にはいくら見回しても耳をすませても人気がなく、再び瞼を閉じる。
朝から体調が悪かった。でもお医者様には看てもらったばかりで、お薬を飲んで横になっていれば治るだろうと横になっていた。閉じたままの障子の向こうは微かに青さは見えるが曇っていて、空気は程よく冷たい。
外から子どもの声が聞こえた。きっと、それを聞き間違えたのだろう。大事な、愛しい弟。私は、あの子のために生きているといっても過言ではないのかもしれない。あの子が笑ってくれるから、悲しませたくないから生きていたいと思える。勿論、全部が全部そうちゃんのためなわけじゃない。十四郎さんと近藤さんと、私を大事に思ってくれている人のためにだって。
喉が渇いて、起き上がる。一枚上に羽織ってからお勝手へと向かう。彼らが彼方へ行ってしまってから、とても静かな毎日で家も広く感じて。寂しいと、やっぱり思ってしまう。
縁側から視界に入る、質素な庭。皆で花火をしたり西瓜割りをしたり。十四郎さんとゆっくり、お話をしたこともあった。懐かしさに頬を緩ませながらも立ち止まりはしないで真っ直ぐに向かう。
小さくて愛しい弟は段々と大きくなって、ゆっくりと確実に私を追い抜いていった。それでも、愛しいことに代わりはない。
戸棚を開け湯飲みを手に取る。隣に置いたままの色違いの湯飲みに目が行ってしまう。両手でなんとか持っていたその湯飲みも片手で易々と持てるぐらいになって、戸棚にだって届かなかったのに苦もなく届くようになって。
とても誇らしく思う。「筋がいい、俺の道場じゃ誰も総悟にゃ勝てねぇよ」そう、言っていたのは近藤さんだったか、十四郎さんだったか。誰よりも真っ直ぐで、強がってばかりの子。
私が育てた弟。
「郵便ですー」
「はーい」
玄関からした声に、飲み干して空になった湯飲みを置いてから急ぎ足で向かう。具合は大分よくなっていることに安堵する。午後はお仕事ができそう。
下駄に足を食ませ戸を開ける。見知った郵便屋さんがにこにこ笑っていた。
「ご苦労様です」
「弟さんからお手紙ですよー。楽しみですねぇ」
「まぁ」
母のものに似た字で私の名前が書いてある包みを受け取る。二三言葉を交わしてから郵便屋さんは去って、私は包みを抱えてまた急ぎ足で居間へ戻る。座って一息ついてからゆっくりと、薄桃色に竹の描かれた可愛らしい包装を解く。いつもと同じ便箋と、箱が入っていた。
『姉上へ。
前略
お誕生日おめでとうございます。今年も直接お祝いできなくてすみません。今年は近藤さんからもプレゼントがあります。皆で真剣に考えたので気に入って貰えたら嬉しいと言っていました。・・・・・・』
そこからの近況報告も相変わらずで思わず笑ってしまった。近藤さんも、書いてはいないけれど十四郎さんも、そうちゃんも。皆元気にしているよう。良かった。
文を戻してから箱を開く。掌サイズの箱を開けると漆塗りの簪に小物入れが入っていた。簪は紫色の花弁がいくつもついた小さな鎖が何本も下がった藤の花をモチーフにしているもの。愛らしいそれをよく見ると、簪自体にも藤の模様が入っていて見惚れた。小物入れは、艶やかな黒に梅の木と鶯が描かれた、螺鈿工芸の小箱。雲間からの柔い日差しにきらきら輝いて綺麗。
「・・・ありがとう」
置いていかれてしまったことを正直悲しく感じている。でもその理由をちゃんと、理解している。だからせめて、体だけは丈夫にして遊びに行けるぐらいにはならないと。
私を思ってくれる人たちに、感謝を込めて。
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