梅々
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ケーキは少しが適当だ。
彼の有名なマリア・テレジアさんの言葉に、
私が何より愛すのは皇とチョコだけ
的なのがあった気がする。チョコパイ情報ですが。
今日作戦会議の後病院行ってきましたー。一週間分も薬出てびっくり。よくねて、29日に備えたいと思います!
そういや昨日の銀魂の次回予告はヤバかった。吉原だーvv
そして今日のドリフ面白かった。
・・・ローションとオイルの違いはなんだろう。
それでは一日遅れですがクリスマスネタです!
スランプ気味・・・。
私が何より愛すのは皇とチョコだけ
的なのがあった気がする。チョコパイ情報ですが。
今日作戦会議の後病院行ってきましたー。一週間分も薬出てびっくり。よくねて、29日に備えたいと思います!
そういや昨日の銀魂の次回予告はヤバかった。吉原だーvv
そして今日のドリフ面白かった。
・・・ローションとオイルの違いはなんだろう。
それでは一日遅れですがクリスマスネタです!
スランプ気味・・・。
良い子の元へ、必ず来るんだ。
赤い衣を纏った、優しい人が。
清らかなる・・・
サンタクロース、というものの存在を知ったのは物心がついた後だった。
よいこのところへ来るのなら、何故姉上のところへは来なかったのか。その人物の存在を知って何より一番にそう思った。
だから、俺は姉上の前では一切その話をしなかった。他の人の前でも。
ただ、一人だけ、その話をしようと思った人がいる。
何でしようと思ったのか。なんて明確な理由があるはずもなく。
縁側に座っていたそいつに足音を殺して近寄って、後ろからおもいっきり押す。
「っわぁ!!」
倒れはしないものの盛大に驚いたらしく、荒い息をしながら男は振り向く。
後ろ頭で束ねた長い黒髪が、揺れる。
「っにしやがるクソガキ!!」
「ちょいと話があって」
「・・・話?」
意外そうな顔をして土方は首を傾げ、座り直す。
短気な上に冷めるのも早いらしい。猿のようだ。などとわざわざ口に出したりはしない。話がややこしくなる。
その隣に腰掛け、先刻近藤さんの部屋からくすねた最中を懐から出す。
カプッとかぶりつくとサクッとした食感と共に甘い餡が口の中、香る。
流石近藤さんが隠していただけはある。とても美味しい。
「で? 話ってなんだよ」
「へふが、ひがひゃはふ・・・」
「・・・茶、飲むか?」
渡されたそれにマヨネーズが浮いていないことを確認してからズズッと飲み込む。出がらしじゃないのは色から分かったけれど、この味は一番茶だ。
居候のくせに、生意気な。
「お前・・・サンタクロース知ってるかィ?」
「お前って言うな。サンタクロース? 当然知ってんだろ」
「ふーん」
コイツが知っているのだから、当然姉上も知っている。なのに、姉上はクリスマスに何か貰ったことがない。俺もないけれど、そんなのどうでもいいから、姉上に何かしてあげたい。
ぶらぶら足を揺らして、何を渡そうか考えているとなぁ、と隣から声がかけられた。
「サンタがどうしたんだよ」
「俺も姉上も一回もプレゼント貰ったことねぇなって」
「―――・・・」
暫しの無言の後、土方はポンポンと俺の頭を撫でた。子ども扱いするなと噛みつこうとしたけれど、俺を見ている目がいつになく優しげで、結局俺はなす術もなくされるがまま、借りてきた猫のように撫でられていた。
それが今日・・・つまりはクリスマスイヴの午前のことだった。
いろいろ考えて、今年は姉上に何か買うことにした。今までとても世話になってるし、喜ぶ顔が見たくて。大したものは買えないけれど、それでも何もしないよりはマシだろう。
―――――そう思い買い物に来たのだけれど。
「じゃあ先輩。買い物終わったら此処来てください」
なんでこいつも一緒なんだ。
買い物してくるとだけ近藤さんに言ったら、「そういやトシも買い物してぇつってたよな?」とかなんとかで、断る暇もなく商店街の入り口へ。此処からは別行動で良い、というのは嬉しいけれど・・・。
「ほら、分かったのかよ」
「分かったってんでィ! しつこいやろーは嫌われんぜ!」
べーっと盛大に舌を出してから駆けた先は駄菓子屋だ。
そんな高くなくて、姉上が喜ぶもの。
激辛煎餅しかない。
そう思った俺は二枚増量と書かれた袋を握り、ハイ! とおじさんに渡す。
「おや、今日は一人かぃ? 珍しいねぇ」
「買いにきたことは内緒ですぜ」
「・・・ああ。分かったよ。ほら」
柔く笑んで、何も言ってなかったにも関わらず、おじさんは包装までしてくれた。
ありがとう、と礼を述べてタタタッと先程土方と別れた商店街の入り口へ戻る。
「よし。来たか。戻るぞ」
「・・・仕切るなバーカ」
懐に手を突っ込みどこか気だるげに土方は立っていて。何を買ったのか、袋を持っていないから分からない。
気になるけど、そんな素振りを見せるのが嫌で。
あれこれ考えているとあっという間に試衛館へ着いていた。
「トシ、総悟、おかえり。ミツバ殿がもう来てるぞ」
「本当ですかィ!」
「あぁ。広間の方に・・・ってもう行っちまったか」
何より早く会いたかったけれど、作戦がばれてはならない。出掛ける前に二人で泊まるといい。と当てがわれた部屋の箪笥に一先ずしまってから駆けていく。
「姉上!」
「あら、そうちゃん」
部屋の飾り付けをしていたらしい姉上が振り返り、ニコリと笑う。
去年までは二人っきりで少し豪勢な料理を食べていただけなのに。
今年はこんな立派にやるらしい。少し豪華過ぎる気がしつつ、飾り付けを手伝う。
*
「ほら、総悟も飲むか~?」
「バリバリ未成年だろ。絡むなよ近藤さん・・・」
「フフ・・・」
見たこともない鳥の丸焼きや色鮮やかな料理。酒が回ってご機嫌な皆に楽しそうな姉上。
クリスマスとは本来こういうものなのか。
軽い感動を覚えつつ肉を食べていると近藤さんが小さな包みをくれた。
なんだ? と首を傾げ交互に近藤さんと包みを見る。
大きな掌で俺の髪を撫でながら、近藤さんはとびっきりの笑顔を浮かべる。
「クリスマスプレゼントだ。こんなのしか用意できなかったけどな」
包みを開けるといろんな色をした金平糖がたくさん包まれていて、甘いものが大好きな俺は顔を綻ばせる。
「私からもあるのよ」
はい、と手渡されたのは新しい稽古着だった。今着ているのは継ぎ接ぎだれけで、気に入ってはいたが少しみずぼらしく感じていたから、とても嬉しくて。
「ありがとうごぜぇやす。近藤さん、姉上!」
「こんなことしかできなくてごめんなさいね、そうちゃん」
「いいんです。僕、とっても嬉しいですから!」
本心だった。
クリスマスがとても素晴らしいものだと知って、こんな楽しく美味しいものを食べれて。
おまけに小さいのを皆で分けたから本当に小さかったけれど、ケーキも食べれて。
満足感で満たされたまま眠りについて、夜中にふと目が覚めた。
そうだ。俺、未だ姉上へのプレゼントしまったままだ。
思い出して静かに布団を出て隣で眠る姉上の枕元に綺麗に包装された激辛煎餅を置く。
喜んでくれるといいな。
そう思いながら再び温い布団へもぐると直ぐに眠りについてしまったらしい。
翌朝、目覚めると姉上がとても嬉しそうにしていた。
そして、見知らぬ袋が俺の枕元に置いてあった。
赤い衣を纏った、優しい人が。
清らかなる・・・
サンタクロース、というものの存在を知ったのは物心がついた後だった。
よいこのところへ来るのなら、何故姉上のところへは来なかったのか。その人物の存在を知って何より一番にそう思った。
だから、俺は姉上の前では一切その話をしなかった。他の人の前でも。
ただ、一人だけ、その話をしようと思った人がいる。
何でしようと思ったのか。なんて明確な理由があるはずもなく。
縁側に座っていたそいつに足音を殺して近寄って、後ろからおもいっきり押す。
「っわぁ!!」
倒れはしないものの盛大に驚いたらしく、荒い息をしながら男は振り向く。
後ろ頭で束ねた長い黒髪が、揺れる。
「っにしやがるクソガキ!!」
「ちょいと話があって」
「・・・話?」
意外そうな顔をして土方は首を傾げ、座り直す。
短気な上に冷めるのも早いらしい。猿のようだ。などとわざわざ口に出したりはしない。話がややこしくなる。
その隣に腰掛け、先刻近藤さんの部屋からくすねた最中を懐から出す。
カプッとかぶりつくとサクッとした食感と共に甘い餡が口の中、香る。
流石近藤さんが隠していただけはある。とても美味しい。
「で? 話ってなんだよ」
「へふが、ひがひゃはふ・・・」
「・・・茶、飲むか?」
渡されたそれにマヨネーズが浮いていないことを確認してからズズッと飲み込む。出がらしじゃないのは色から分かったけれど、この味は一番茶だ。
居候のくせに、生意気な。
「お前・・・サンタクロース知ってるかィ?」
「お前って言うな。サンタクロース? 当然知ってんだろ」
「ふーん」
コイツが知っているのだから、当然姉上も知っている。なのに、姉上はクリスマスに何か貰ったことがない。俺もないけれど、そんなのどうでもいいから、姉上に何かしてあげたい。
ぶらぶら足を揺らして、何を渡そうか考えているとなぁ、と隣から声がかけられた。
「サンタがどうしたんだよ」
「俺も姉上も一回もプレゼント貰ったことねぇなって」
「―――・・・」
暫しの無言の後、土方はポンポンと俺の頭を撫でた。子ども扱いするなと噛みつこうとしたけれど、俺を見ている目がいつになく優しげで、結局俺はなす術もなくされるがまま、借りてきた猫のように撫でられていた。
それが今日・・・つまりはクリスマスイヴの午前のことだった。
いろいろ考えて、今年は姉上に何か買うことにした。今までとても世話になってるし、喜ぶ顔が見たくて。大したものは買えないけれど、それでも何もしないよりはマシだろう。
―――――そう思い買い物に来たのだけれど。
「じゃあ先輩。買い物終わったら此処来てください」
なんでこいつも一緒なんだ。
買い物してくるとだけ近藤さんに言ったら、「そういやトシも買い物してぇつってたよな?」とかなんとかで、断る暇もなく商店街の入り口へ。此処からは別行動で良い、というのは嬉しいけれど・・・。
「ほら、分かったのかよ」
「分かったってんでィ! しつこいやろーは嫌われんぜ!」
べーっと盛大に舌を出してから駆けた先は駄菓子屋だ。
そんな高くなくて、姉上が喜ぶもの。
激辛煎餅しかない。
そう思った俺は二枚増量と書かれた袋を握り、ハイ! とおじさんに渡す。
「おや、今日は一人かぃ? 珍しいねぇ」
「買いにきたことは内緒ですぜ」
「・・・ああ。分かったよ。ほら」
柔く笑んで、何も言ってなかったにも関わらず、おじさんは包装までしてくれた。
ありがとう、と礼を述べてタタタッと先程土方と別れた商店街の入り口へ戻る。
「よし。来たか。戻るぞ」
「・・・仕切るなバーカ」
懐に手を突っ込みどこか気だるげに土方は立っていて。何を買ったのか、袋を持っていないから分からない。
気になるけど、そんな素振りを見せるのが嫌で。
あれこれ考えているとあっという間に試衛館へ着いていた。
「トシ、総悟、おかえり。ミツバ殿がもう来てるぞ」
「本当ですかィ!」
「あぁ。広間の方に・・・ってもう行っちまったか」
何より早く会いたかったけれど、作戦がばれてはならない。出掛ける前に二人で泊まるといい。と当てがわれた部屋の箪笥に一先ずしまってから駆けていく。
「姉上!」
「あら、そうちゃん」
部屋の飾り付けをしていたらしい姉上が振り返り、ニコリと笑う。
去年までは二人っきりで少し豪勢な料理を食べていただけなのに。
今年はこんな立派にやるらしい。少し豪華過ぎる気がしつつ、飾り付けを手伝う。
*
「ほら、総悟も飲むか~?」
「バリバリ未成年だろ。絡むなよ近藤さん・・・」
「フフ・・・」
見たこともない鳥の丸焼きや色鮮やかな料理。酒が回ってご機嫌な皆に楽しそうな姉上。
クリスマスとは本来こういうものなのか。
軽い感動を覚えつつ肉を食べていると近藤さんが小さな包みをくれた。
なんだ? と首を傾げ交互に近藤さんと包みを見る。
大きな掌で俺の髪を撫でながら、近藤さんはとびっきりの笑顔を浮かべる。
「クリスマスプレゼントだ。こんなのしか用意できなかったけどな」
包みを開けるといろんな色をした金平糖がたくさん包まれていて、甘いものが大好きな俺は顔を綻ばせる。
「私からもあるのよ」
はい、と手渡されたのは新しい稽古着だった。今着ているのは継ぎ接ぎだれけで、気に入ってはいたが少しみずぼらしく感じていたから、とても嬉しくて。
「ありがとうごぜぇやす。近藤さん、姉上!」
「こんなことしかできなくてごめんなさいね、そうちゃん」
「いいんです。僕、とっても嬉しいですから!」
本心だった。
クリスマスがとても素晴らしいものだと知って、こんな楽しく美味しいものを食べれて。
おまけに小さいのを皆で分けたから本当に小さかったけれど、ケーキも食べれて。
満足感で満たされたまま眠りについて、夜中にふと目が覚めた。
そうだ。俺、未だ姉上へのプレゼントしまったままだ。
思い出して静かに布団を出て隣で眠る姉上の枕元に綺麗に包装された激辛煎餅を置く。
喜んでくれるといいな。
そう思いながら再び温い布団へもぐると直ぐに眠りについてしまったらしい。
翌朝、目覚めると姉上がとても嬉しそうにしていた。
そして、見知らぬ袋が俺の枕元に置いてあった。
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