梅々
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ほら、出たよ
一周年の日に記事さえ書かない人っていますよね。
私だよ。
ヘタこいた~って感じです。
本当ごめん!! 誕生日は祝う為にあるのにっ!! 銀魂くえすとに夢中になっててっ……!!
12月に買ったゲームを金曜日に開封してこの三日間で計十一時間半やってました。で、今二周目の宇宙旅行辺り。かぶき町モードの方の二話が『???』なんですよね。どこであれを手に入れるの?
土方も、職業二つしかないし、攻略本が欲しい…………。
それよりも、Rな沖土仕上げなきゃ。
それじゃ、表にも飾った節分ネタ。
私だよ。
ヘタこいた~って感じです。
本当ごめん!! 誕生日は祝う為にあるのにっ!! 銀魂くえすとに夢中になっててっ……!!
12月に買ったゲームを金曜日に開封してこの三日間で計十一時間半やってました。で、今二周目の宇宙旅行辺り。かぶき町モードの方の二話が『???』なんですよね。どこであれを手に入れるの?
土方も、職業二つしかないし、攻略本が欲しい…………。
それよりも、Rな沖土仕上げなきゃ。
それじゃ、表にも飾った節分ネタ。
これやこの 行くも帰るも 別れては
知るも知らぬも 逢坂の関
鬼の微笑
「ひっじかったさーん」
呼ばれて振り返れば、満面の笑みを顔に浮かべた沖田が縁側を走って来ていた。
嫌な予感がする。
慌てて去ろうとするが、時既に遅し。背中を向けた途端、後頭部や背中に無数の痛みを感じた。
地味に、痛い。堪ったストレスが爆発する痛さだ。
「っにしやがんだてめぇっ!!」
「背を向けて逃げるあんたが悪いんでさァ」
「逃げてなんざねぇだろ!!」
ただ、普通に歩いただけだと言っても沖田は聞かないだろう。常日頃の経験からそれはよく分かっている。
子どもの頃から変わっていない、そんな我が儘で自分の思い通りに事を進めようとする純粋な気持ちが、土方には懐かしくて羨ましい。
世間一般の“大人”じゃそんなことは出来ない。
“正義”を掲げ堂々と悪事を行う奴らが沢山いすぎて、綺麗なままじゃこの世の中を生きていけない。だからこそ、一年、十年後も今のままの無邪気さを失わないでいて欲しい。
そう土方や近藤が思っているからこそ、沖田は甘やかされていると皆から言われるのだが本人たちは聞きもしなければ気付きもしない。
「まァ、いいから相手しなせぇよ。どうせ、あんた今日非番だろィ? 豆撒きくれぇ」
「豆撒き…? 今日は節分か?」
「あんた毎日カレンダー見てるくせに気付かなかったんで? あんたのかあちゃん何人だ?」
どこかのアイドルの曲のタイトルを、からかう口調で沖田は口にした。
その途端どこからともなく豆が山盛りにされた升を持ち山崎が現れた。そういや、あのアイドルのファンだったなと思い至る。
「副長が人間なはずないですよっ!! 人間なら、あんな気持悪い程マヨネーズ……」
「オイ山崎、何か言ったか」
「いえ……」
「ってか何でお前も豆持ってんだ…」
豆撒きの準備万端な二人を前にし、何でこうもノリノリなんだこいつらと疲れを感じる。
文化を大切にするのはいい。正月、節分だとかいった風習を行うのは悪いことではない。
だがしかし、と土方は思うのである。
沖田が尊んだり楽しんだり率先して取り組む行事は、必ずといっても過言ではない程土方は被害を被る。
例えば、バレンタインである。何年前かは忘れたが兎角、土方は沖田から『日頃の感謝』と言われチョコを受け取った。土方は感動した。『こいつにも、感謝の気持ちが芽生えたのだ』とそう思った。
だが、食べてみたら酷かった。強力な下剤入りだったのだ。油断をしていたわけではない。が、“沖田から貰った”物を食べてしまったのは自分だ。沖田を責めても、『油断した方がいけねぇや』とかケロッと言いそうだと、文句も言わず便所に閉じ籠った。
あれから何年か経ったがそれでも俺も総悟も成長していない。
「近藤さんに提案したら快く了承してくれやした。だからいいだろィ? 鬼が豆投げつけられんのは当たり前ですぜ」
「鬼じゃねぇっつーの!! だからいい加減止めてくんない!? てめー、ただ単に俺に豆投げつけて楽しみてぇだけだろっ!!」
「勿論、そうでさァ」
賞賛したいまでに颯爽と言い切られ、予想通りではあるが、溜め息を吐かずにはいられない。
ここまで自己中な人間になれれば、何も苦労は無いのだけれど。
「ほら、泣いて逃げなせぇよ」
「誰が泣くか」
投げられる豆を避けながら、後始末の事を考える。山崎が全部片付けるにしても、あいつは効率が悪い。沖田に手伝わせたくとも、やらないのは目に見えている。結果的に自分が片付ける羽目になりそうだ。
「山崎も、日頃の恨みを豆にこめなせぇよ」
「…倍返しにされそうなんで嫌ですよ」
豆を掴んだまま話だした二人に向かい、土方は突進した。
投げつけられた豆を拾い握り締めて。
「……沖田さん、鬼が此方来てますよ」
「え? あら本当でさァ。鬼が追い掛けてきちゃ駄目じゃないですか」
「ダメじゃねぇよ!! やられっぱなしでいられっかっての!!」
「山崎、逃げながら豆投げやすぜ!!」
「え…えぇ」
「待てコラッ……!!!!」
近藤が飲み物欲しさに温い自室から出て山崎を探していると豆だらけの縁側で三人が死体のように転がっていた。
「おっ、豆撒き終わっちまったか。………にしてもお前ら本当仲良いな」
疲労をたっぷり顔に浮かべ、力なく横たわる三人組が近藤の目にはそう映るらしい。
「仲…良く………なんか……してねぇよ………」
「ほんと…でさ……。…マジ疲れた…」
肩で息をしつつ答える二人をガハハと豪快に笑いとばし、近藤は床に転がる豆を一粒口に含んだ。
それ、汚いんでは?と山崎は言おうと思ったが呼吸もやっとなほど疲れていて声も絞り出す事が出来ない。
「よし、豆食うぞ豆!! 皆ちゃんと拾えよ~。あっ、歳の数しか食っちゃ駄目だからな」
「拾えねぇ………ってか立つのも無理………」
「立て……立つんだ土方…。俺の分も豆を拾いやがれ」
「てめぇの方が若いだろ……」
「ほら、ちゃんと拾えよ!! 食べちまうぞ?」
一人で喜々として豆を拾う近藤に土方は溜め息を溢した。
#10
知るも知らぬも 逢坂の関
鬼の微笑
「ひっじかったさーん」
呼ばれて振り返れば、満面の笑みを顔に浮かべた沖田が縁側を走って来ていた。
嫌な予感がする。
慌てて去ろうとするが、時既に遅し。背中を向けた途端、後頭部や背中に無数の痛みを感じた。
地味に、痛い。堪ったストレスが爆発する痛さだ。
「っにしやがんだてめぇっ!!」
「背を向けて逃げるあんたが悪いんでさァ」
「逃げてなんざねぇだろ!!」
ただ、普通に歩いただけだと言っても沖田は聞かないだろう。常日頃の経験からそれはよく分かっている。
子どもの頃から変わっていない、そんな我が儘で自分の思い通りに事を進めようとする純粋な気持ちが、土方には懐かしくて羨ましい。
世間一般の“大人”じゃそんなことは出来ない。
“正義”を掲げ堂々と悪事を行う奴らが沢山いすぎて、綺麗なままじゃこの世の中を生きていけない。だからこそ、一年、十年後も今のままの無邪気さを失わないでいて欲しい。
そう土方や近藤が思っているからこそ、沖田は甘やかされていると皆から言われるのだが本人たちは聞きもしなければ気付きもしない。
「まァ、いいから相手しなせぇよ。どうせ、あんた今日非番だろィ? 豆撒きくれぇ」
「豆撒き…? 今日は節分か?」
「あんた毎日カレンダー見てるくせに気付かなかったんで? あんたのかあちゃん何人だ?」
どこかのアイドルの曲のタイトルを、からかう口調で沖田は口にした。
その途端どこからともなく豆が山盛りにされた升を持ち山崎が現れた。そういや、あのアイドルのファンだったなと思い至る。
「副長が人間なはずないですよっ!! 人間なら、あんな気持悪い程マヨネーズ……」
「オイ山崎、何か言ったか」
「いえ……」
「ってか何でお前も豆持ってんだ…」
豆撒きの準備万端な二人を前にし、何でこうもノリノリなんだこいつらと疲れを感じる。
文化を大切にするのはいい。正月、節分だとかいった風習を行うのは悪いことではない。
だがしかし、と土方は思うのである。
沖田が尊んだり楽しんだり率先して取り組む行事は、必ずといっても過言ではない程土方は被害を被る。
例えば、バレンタインである。何年前かは忘れたが兎角、土方は沖田から『日頃の感謝』と言われチョコを受け取った。土方は感動した。『こいつにも、感謝の気持ちが芽生えたのだ』とそう思った。
だが、食べてみたら酷かった。強力な下剤入りだったのだ。油断をしていたわけではない。が、“沖田から貰った”物を食べてしまったのは自分だ。沖田を責めても、『油断した方がいけねぇや』とかケロッと言いそうだと、文句も言わず便所に閉じ籠った。
あれから何年か経ったがそれでも俺も総悟も成長していない。
「近藤さんに提案したら快く了承してくれやした。だからいいだろィ? 鬼が豆投げつけられんのは当たり前ですぜ」
「鬼じゃねぇっつーの!! だからいい加減止めてくんない!? てめー、ただ単に俺に豆投げつけて楽しみてぇだけだろっ!!」
「勿論、そうでさァ」
賞賛したいまでに颯爽と言い切られ、予想通りではあるが、溜め息を吐かずにはいられない。
ここまで自己中な人間になれれば、何も苦労は無いのだけれど。
「ほら、泣いて逃げなせぇよ」
「誰が泣くか」
投げられる豆を避けながら、後始末の事を考える。山崎が全部片付けるにしても、あいつは効率が悪い。沖田に手伝わせたくとも、やらないのは目に見えている。結果的に自分が片付ける羽目になりそうだ。
「山崎も、日頃の恨みを豆にこめなせぇよ」
「…倍返しにされそうなんで嫌ですよ」
豆を掴んだまま話だした二人に向かい、土方は突進した。
投げつけられた豆を拾い握り締めて。
「……沖田さん、鬼が此方来てますよ」
「え? あら本当でさァ。鬼が追い掛けてきちゃ駄目じゃないですか」
「ダメじゃねぇよ!! やられっぱなしでいられっかっての!!」
「山崎、逃げながら豆投げやすぜ!!」
「え…えぇ」
「待てコラッ……!!!!」
近藤が飲み物欲しさに温い自室から出て山崎を探していると豆だらけの縁側で三人が死体のように転がっていた。
「おっ、豆撒き終わっちまったか。………にしてもお前ら本当仲良いな」
疲労をたっぷり顔に浮かべ、力なく横たわる三人組が近藤の目にはそう映るらしい。
「仲…良く………なんか……してねぇよ………」
「ほんと…でさ……。…マジ疲れた…」
肩で息をしつつ答える二人をガハハと豪快に笑いとばし、近藤は床に転がる豆を一粒口に含んだ。
それ、汚いんでは?と山崎は言おうと思ったが呼吸もやっとなほど疲れていて声も絞り出す事が出来ない。
「よし、豆食うぞ豆!! 皆ちゃんと拾えよ~。あっ、歳の数しか食っちゃ駄目だからな」
「拾えねぇ………ってか立つのも無理………」
「立て……立つんだ土方…。俺の分も豆を拾いやがれ」
「てめぇの方が若いだろ……」
「ほら、ちゃんと拾えよ!! 食べちまうぞ?」
一人で喜々として豆を拾う近藤に土方は溜め息を溢した。
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