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梅々

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あと15分で移動です

待ち時間にこんなに小説を打ったのは初めてですww



それでは、ユウ様リクエストの道場時代でミツバさんでほのぼのです。

ミツバさん大好きですっ!



さて姫始めをどうしよう(^ω^)
































そばにいるだけで あたたかい











ゆきうさぎ











今日は姉上の機嫌がいい。いつも優しい姉上がそれよりうんと優しくて、理由は分からないけれど嬉しい。

朝からお汁粉を食べて、今日は夕飯に招待されているから姉上と二人でこれから道場へ向かう。はしゃいで玄関を開けたら、ちらちらと空から降る、白いもの。そういえば、今日外を見るのは初めてだ。



「姉上、雪ですっ!」



「綺麗よね。今日は皆で遊びましょうか?」



「姉上もですか!? 僕、嬉しいですっ」



姉上は体が弱いから外で遊べることなんて殆んどなくて、寒いのに大丈夫かなと思ったけれど、とにかく遊べることに喜んだ。

そのままの気分でスキップしながら近藤さんとこの道場へ向かった。大きい雪だるまは作れないが雪合戦ならできるだろう、と庭を眺めて見ているとガラガラ、と玄関が開いて、近藤さんが現れた。



「っ近藤さん!」



「おぉ、総悟! おはよう」



姉上の手から離れて抱きつくと、いつものように抱っこしてくれる。

いつでも近藤さんの腕は暖かくて、ホッと心が癒される。



「おはようございますっ!」



「おはようございます、近藤さん」



「ミツバ殿も今日は顔色いいみたいだな。良かった良かった」



「ふふ。近藤さんのくれたお薬のお陰よ」



姉上も近藤さんもニコニコ笑っていて俺までつられて笑うと近藤さんは脇の下を持って俺を持ち上げる。こそばゆくてキャッキャとはしゃぎながら、居間へ向かう。姉上と三人でお茶を飲んで暖まっていても、甘納豆を食べていても。いつも幸せな時間を奪うやつは一向に現れなくて、気になってつい、訊いてしまった。



「・・・近藤さん、あいつは?」



「ん? ああ、トシか。昨日は帰りが遅かったからな、まだ寝てる。なんだかんだ言っておまえらは仲いいなぁ」



「仲なんかよくないですっ」



「そうかしら。そうちゃん、そろそろ起こしてあげたら?」



姉上からのお願いとあってはしかたないと、立ち上がってぬくぬくの部屋を出る。

縁側はとっても寒くて、上着を着ればよかったなぁと腕をさすりつつ土方の部屋まで向かう。今日はどうやって起こしてやろうか。この間は濡れた雑巾を顔面に落としてやって、その前はドロップキックを見舞わした。でも今日は姉上がいるし、と悩んでいるうちにもう部屋の前までついてしまった。

静かに障子を開けて寝顔を盗み見る。確かに、姉上が惚れちゃったのも仕方ないなと思えるようなかっこいい顔をしているけれど。嫌いなものはきらいだ。

だからどんっと腹の上に思いっきり飛び乗った。例えるならこないだ見たとなりの○トロでお父さんを起こすときのような、感じ。



「ぐぁっ!!」



「起きろばーかっ」



「だぁから、起こすときは普通に起こせっつってんだろっ!」



「だから嫌だつってんだろバカ土方」



目をカッと開くなり怒鳴って来たから少しびっくりして、それが恥ずかしくて苛立たしくてピョンピョン腹の上で跳ねてやった。

そのたび蛙のような醜い声を発するものだから楽しくて楽しくて。調子にのっているとぐゎしっと横腹を捕まれた。そのまま、こちょこちょ擽られて。



「やっだ! ははっ! くすぐった、ひひっ!」



「ほら止めてほしけりゃ謝れセンパイっ!」



堪えようとしても笑い声は押さえられず、体を捩ってみても離してくれる気配はない。だからって謝るのも癪で、擽られたままころころ土方の上を転げ回る。

すると、開けたままの障子からひょこっと姉上の顔が覗いた。続いて近藤さんも。



「本当仲良いのね」



「だなぁ。ほら起きてこーい」



「そうでさっ! 姉上をかけて雪合戦すんだから早くしろィ!」



「ハァ?」



俺の計画をきいて上体を起こした土方が怪訝な顔をした。姉上も首を傾げてる。

「勝ったほうが今晩姉上と一緒に寝れるんでィ!」



「そんなのミツバが承諾するわけが・・・」



「まぁ、私が争奪されちゃうわけね?」



「俺は総悟につくぞ!」



近藤さんも姉上もノリノリで、それを見た土方は思いっきり溜め息をついた。

そんなこんなで始まった、姉上争奪戦~雪合戦編~。俺+近藤さん対土方に、障子を開けた部屋の中から俺らを見守る姉上。さっきの溜め息はなんだったのか、土方はヤル気満々で、近藤さんも鼻息が荒い。なんだって姉上の隣がかかっているのだから当然だ。



「行くぞっ!」



「おう来いや!!」



「ズタボロにしてやらぁ土方!」



「てめぇこそ負けて姉上に泣きつくなよ?」



雪に触れると冷たくて、けれどそれを堪えて土方に投げつける。近藤さんが雪玉を作り俺が投げる。俺が子どもだから土方は文句を言わず目を吊り上げて雪玉を投げつけてくる。

顔面にあてた! と思ったら顎にヒットして、仕返しに寒そうな胸元に投げればヒッと土方が悲鳴を上げた。

あたってあてられて、気付けば近藤さんも参加していて。

ずぶ濡れになって雪の上に寝転んでいると姉上が庭に降りてきた。



「さぁ皆、お昼ご飯よ」



「お腹ペコペコです・・・」



土方と俺の間にしゃがんでにっこり笑う。

濡れた着物が肌にはりつく感じが気持ち悪いけれど、その笑顔に胸があったまった。

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