梅々
苑咲早良が運営する銀魂BL小説サイトです。 心意気は18禁。 著作権的な何かは放棄していません。マナーは守ってください。 メールフォームやコメント欄は下にありますので、何かございましたらお気軽にご使用ください。感想とか頂ければ舞い上がります! 不定期更新な別館を作成しました。ミツバさん愛してる! 気が向いたらお越しください→http://tokosienoai.dou-jin.com/
祝・四周年!
ハッピーバースデーブログ!
アニメ終わったり映画やったり、アニメ再開決まったり、ブログの名前を変えたりバナー作っていただいたり色々ありましたが、無事五年目が始まります!
これも、皆様のお陰です。本当に、本当にありがとうございます。
受験生だから更新停滞してしまったり、ひめはじめに一月費やしてしまったりしましたが、頑張っていきたいと思います。春からは生活環境が変わるのでまた停滞してしまうかもしれませんが(--;)
改めてよろしくお願いします!
それでは一応記念の沖土。いまはまだ土沖でも読めます。 ここから18禁になる予定です。
直接ではありませんが、沖田受け要素含みます!ご注意ください。
アニメ終わったり映画やったり、アニメ再開決まったり、ブログの名前を変えたりバナー作っていただいたり色々ありましたが、無事五年目が始まります!
これも、皆様のお陰です。本当に、本当にありがとうございます。
受験生だから更新停滞してしまったり、ひめはじめに一月費やしてしまったりしましたが、頑張っていきたいと思います。春からは生活環境が変わるのでまた停滞してしまうかもしれませんが(--;)
改めてよろしくお願いします!
それでは一応記念の沖土。いまはまだ土沖でも読めます。 ここから18禁になる予定です。
直接ではありませんが、沖田受け要素含みます!ご注意ください。
霜焼けで滲むようにじわじわと
じわじわと浸食されていく
逆らう術を誰か教えてくれ
氷の女王
ガラガラと、玄関の戸が開いた。夜の底に同化した隊服がぬらり、灯りの下に浮き出る。しかし髪の色は夜の闇に映える蜂蜜色で、安っぽい灯りの下でも艶やかなままだ。
待っていた、のは初めてだ。こうも白地に。気だるげな表情に艶美さを垣間見て、奥歯を噛み締める。俺の姿を見て微かに眉を寄せるのは、いつも通りだが。どことなく昼間とは違う雰囲気に思えるのは気の所為であろうか。
「・・・待ち人ですかィ」
「ああ。もう違うけどな」
ブーツを脱ごうと屈む、総悟の髪がさらりと揺れて白い項が覗く。本当に白い。その白い肌に、必死に赤い痕を探している自分がいて嫌気が差した。見つけたら見つけたで傷つくだけだ。総悟は何とも思わないだろうけれど。
今日こそは、と思っていた。だからこうして寒い玄関で彼が帰ってくるのを待っていた。しかし、いざとなるとどう事を進めれば良いか分からない。全てがうまくいく、筈がない。何度も考えた、考えたがその通りになるなんて、万に一つの可能性に過ぎない。
「なんか用ですか」
「部屋に来い」
たった一言それだけを告げ背中を向けた。直視できない。きっと、これ以上総悟の顔を見続けたら揺らぐ。折角の決心が。
総悟が夜遊びを始めたのだ。それは、この年頃ならば当然のことで、俺と比べれば遥かに大人しい。週に二三、夜屯所を抜け日付を越した辺りで帰ってくる。たまに朝方まで帰ってこないこともあるが。咎める、理由は一つも見つからなかった。仕事に差し支えはなく、その上惰眠は僅かに減り、文句の付け所さえない。しかし。分かったことがある。相手は女ではない。
先に自室に戻り煙草に火をつける。精神安定剤のそれを思い切り吸い、ついでに自己暗示までかける。今日、失敗したなら、明日からの関係はとても冷ややかなものになる。それだけはどうしても避けたい。
「・・・入りやすぜ」
少し待つと総悟が声を掛けながら入ってきた。無表情のそれからは何を考えているか読み取ることは叶わない。
向かいに総悟が座るのを待ってから口を開く。
「おまえの相手は、誰なんだ」
「そんなことですかィ」
本題はそれではないけれど。これも知りたいことの一つではある。俺だけではなく、近藤さんも。
相手が野郎だというのは俺と山崎しか知らない。山崎が、偶然総悟が男に肩を抱かれ宿へ入るところを目撃したからだ。だから、近藤さんはわくわくしながらどんな娘か聞いてくれと頼んできた。それに、答えられる返事ならいいと思っている反面、そうでなければいいとも思っている。
相手の野郎が恋人ならば。付け入る隙はない。なくなって、しまう。
「野郎なのは知ってる」
「・・・」
言い辛いだろうと先に述べれば不快そうな顔を向けてきた。不快なのは此方だ。男でいいのなら、何故。
何故俺ではない。
「恋人か?」
「恋人じゃねぇです。友達、でさ」
「セフレか?」
「それは違いまさァ。体だけが目当てなわけじゃねぇし」
煮え切らない答えに溜め息を漏らす。少しの安堵と、意味が伝わらない焦り。俺じゃあ駄目なのか、身も蓋もなく問い質したくなる。
その綺麗な顔を真っ赤に染め、普段は抑揚のないその声でどのように喘ぐのか。
知りたい。総悟のことを、余すところなく。
「・・・そいつじゃなきゃ駄目なのか」
「・・・そうじゃないでさ。でも、そこら辺の奴じゃあ嫌でさァ」
益々分からない返事に醜い思いは増殖したが理性が、俺を落ち着かせた。
もう十分だと。今日は聞きたいことを、それなりには聞けた。今は分からないが、よくよく考えれば分かるかもしれない。総悟が、どういう意図でその男と関係を持っているのか。それが分かってからでも、本題に入ることは可能だ。寧ろその方が俺には都合が良い。
俺じゃあ駄目なのか、なんて。見込みもないのに言うほど溺れちゃいない。
「・・・今日はもういい。部屋戻って寝ろ」
石鹸の匂いが先程からしている。手を伸ばしそうになっては煙草を強く掴み、ゆっくりと息を吐いていた。
いつから、この生意気な餓鬼に劣情を抱くようになったのか。総悟が夜遊びを始める前からだったのは覚えているが、切っ掛けはさっぱりだ。白い肌に触れたい。赤い唇を塞ぎたい。求めて、ほしい。
男相手にこんなことを思うとは、自分でも信じられなかった。
総悟に背中を向け、明日の分の書類に手をつけ始める。今から気を紛らせに行くには遅い時間だ、大人しく仕事に精を出したほうが効率が良い。
すくっ、と立ち上がる気配がした。戻るのか、思ったけれど足音は、近づく。
「アンタが相手でも、別に平気ですぜ」
「・・・っ!?」
耳元に唇を寄せ囁かれ、大袈裟なまでに肩が跳ねた。背が粟立ったのは、性感故に。
振り返って総悟を見遣る。にこり、妖しく笑うその表情に釘付けになった。
じわじわと浸食されていく
逆らう術を誰か教えてくれ
氷の女王
ガラガラと、玄関の戸が開いた。夜の底に同化した隊服がぬらり、灯りの下に浮き出る。しかし髪の色は夜の闇に映える蜂蜜色で、安っぽい灯りの下でも艶やかなままだ。
待っていた、のは初めてだ。こうも白地に。気だるげな表情に艶美さを垣間見て、奥歯を噛み締める。俺の姿を見て微かに眉を寄せるのは、いつも通りだが。どことなく昼間とは違う雰囲気に思えるのは気の所為であろうか。
「・・・待ち人ですかィ」
「ああ。もう違うけどな」
ブーツを脱ごうと屈む、総悟の髪がさらりと揺れて白い項が覗く。本当に白い。その白い肌に、必死に赤い痕を探している自分がいて嫌気が差した。見つけたら見つけたで傷つくだけだ。総悟は何とも思わないだろうけれど。
今日こそは、と思っていた。だからこうして寒い玄関で彼が帰ってくるのを待っていた。しかし、いざとなるとどう事を進めれば良いか分からない。全てがうまくいく、筈がない。何度も考えた、考えたがその通りになるなんて、万に一つの可能性に過ぎない。
「なんか用ですか」
「部屋に来い」
たった一言それだけを告げ背中を向けた。直視できない。きっと、これ以上総悟の顔を見続けたら揺らぐ。折角の決心が。
総悟が夜遊びを始めたのだ。それは、この年頃ならば当然のことで、俺と比べれば遥かに大人しい。週に二三、夜屯所を抜け日付を越した辺りで帰ってくる。たまに朝方まで帰ってこないこともあるが。咎める、理由は一つも見つからなかった。仕事に差し支えはなく、その上惰眠は僅かに減り、文句の付け所さえない。しかし。分かったことがある。相手は女ではない。
先に自室に戻り煙草に火をつける。精神安定剤のそれを思い切り吸い、ついでに自己暗示までかける。今日、失敗したなら、明日からの関係はとても冷ややかなものになる。それだけはどうしても避けたい。
「・・・入りやすぜ」
少し待つと総悟が声を掛けながら入ってきた。無表情のそれからは何を考えているか読み取ることは叶わない。
向かいに総悟が座るのを待ってから口を開く。
「おまえの相手は、誰なんだ」
「そんなことですかィ」
本題はそれではないけれど。これも知りたいことの一つではある。俺だけではなく、近藤さんも。
相手が野郎だというのは俺と山崎しか知らない。山崎が、偶然総悟が男に肩を抱かれ宿へ入るところを目撃したからだ。だから、近藤さんはわくわくしながらどんな娘か聞いてくれと頼んできた。それに、答えられる返事ならいいと思っている反面、そうでなければいいとも思っている。
相手の野郎が恋人ならば。付け入る隙はない。なくなって、しまう。
「野郎なのは知ってる」
「・・・」
言い辛いだろうと先に述べれば不快そうな顔を向けてきた。不快なのは此方だ。男でいいのなら、何故。
何故俺ではない。
「恋人か?」
「恋人じゃねぇです。友達、でさ」
「セフレか?」
「それは違いまさァ。体だけが目当てなわけじゃねぇし」
煮え切らない答えに溜め息を漏らす。少しの安堵と、意味が伝わらない焦り。俺じゃあ駄目なのか、身も蓋もなく問い質したくなる。
その綺麗な顔を真っ赤に染め、普段は抑揚のないその声でどのように喘ぐのか。
知りたい。総悟のことを、余すところなく。
「・・・そいつじゃなきゃ駄目なのか」
「・・・そうじゃないでさ。でも、そこら辺の奴じゃあ嫌でさァ」
益々分からない返事に醜い思いは増殖したが理性が、俺を落ち着かせた。
もう十分だと。今日は聞きたいことを、それなりには聞けた。今は分からないが、よくよく考えれば分かるかもしれない。総悟が、どういう意図でその男と関係を持っているのか。それが分かってからでも、本題に入ることは可能だ。寧ろその方が俺には都合が良い。
俺じゃあ駄目なのか、なんて。見込みもないのに言うほど溺れちゃいない。
「・・・今日はもういい。部屋戻って寝ろ」
石鹸の匂いが先程からしている。手を伸ばしそうになっては煙草を強く掴み、ゆっくりと息を吐いていた。
いつから、この生意気な餓鬼に劣情を抱くようになったのか。総悟が夜遊びを始める前からだったのは覚えているが、切っ掛けはさっぱりだ。白い肌に触れたい。赤い唇を塞ぎたい。求めて、ほしい。
男相手にこんなことを思うとは、自分でも信じられなかった。
総悟に背中を向け、明日の分の書類に手をつけ始める。今から気を紛らせに行くには遅い時間だ、大人しく仕事に精を出したほうが効率が良い。
すくっ、と立ち上がる気配がした。戻るのか、思ったけれど足音は、近づく。
「アンタが相手でも、別に平気ですぜ」
「・・・っ!?」
耳元に唇を寄せ囁かれ、大袈裟なまでに肩が跳ねた。背が粟立ったのは、性感故に。
振り返って総悟を見遣る。にこり、妖しく笑うその表情に釘付けになった。
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