梅々
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明日は七時には家をでなければ!
明日は早起きして銀魂見ようと思ったら一コマ分朝早いので無理だと気付きましたw
もうへとへとです。
でも二十九日はなんじゃ行くので頑張らねば!
それでは沖土でスーツネタです。
多分続きます!次はエロを書きたい!
もうへとへとです。
でも二十九日はなんじゃ行くので頑張らねば!
それでは沖土でスーツネタです。
多分続きます!次はエロを書きたい!
綺麗なものだから。
何も知らないふりをしているから。
あんた、だから。
汚したくなる。
カフスに口づけを
家に帰るのが億劫で、少しぶらぶらしよう、なんて軽い気持ちだった。今日は姉上の旦那さんが来ているから。二人の邪魔をしたくはなかった。
だからって夜十時から遊んでくれるような友人がいるわけではなくて。そもそも友人も少ない。とりあえず地元の駅まで戻って暇を潰そうと、電車に乗った。
そうしたら、いた。
土方さんが。
ガラガラの座席の真ん中で首を少し左に傾け船を漕いでいる。金曜の夜だし、サラリーマンは大変だと思いながら向かいの座席に座る。ズボンにつけたチェーンが音をたてたが、変わらず土方さんの意識はふよふよどこかを漂っているようだ。端っこの車両だから俺ら以外には誰もいなくて、気兼ねすることなく土方さんの寝顔を見れる。
カタン、緩やかに発車した動きに合わせ土方さんの首も落ちる。切れ長の瞳は閉じられ、起きているときに比べては幼く見える。それでも俺とは比べられないぐらいに、男らしくてそして可愛い。今は閉じられている、あの目が、潤んで熱を帯びるととてもえろいのだ。若いから、我慢が利かなくなって、余計土方さんは泣く。とても可愛くて、えろい。
土方さんは、俺のなんなのだろうか。ふと思った。切っ掛けは、なんだったろう。
街を、同じクラスの山崎とぶらぶらしていた。期末テスト明け、夏休み直前だった。カラオケの帰り道だった気がする。くだらない話をしながら歩いていたら、サラリーマンとすれ違ってその時体がぶつかり、コーヒーをかけられた。その相手が土方さんだった。
かけられた瞬間、あーあ、と言ったら同時に山崎がうわっと叫んで、耳にキーンときたからとりあえず一発殴った。それから土方さんを見たら白地に固まっていて。面白かったから反応を窺ったら、あーと声を発した後「すぐ傍だから時間があるなら家に寄ってくれ。持ち合わせがない。」とナンパされた。暇潰しに山崎は放ってついていって、そこから関係が始まった。
好きなグループの欲しかったCDを、土方さんが持ってて。趣味に自分の金を使わないようにしているからCDもウォークマンも持っていなくて、羨ましいと思いながら見ていたらそれが顔に出ていたのだろう。貸してやろうか、と言われた。でもプレイヤーの類いも一切ないからと、断ったら暇なとき、聞きに来いと。土方さんの周りでそのグループを好きな人がいなかったらしい。話ができると思ったからちょっと興奮したんだそうだ。
それで、遊びに行くようになり、気付いたら押し倒してた。抵抗は勿論されたけれど、殴られたわけでも蹴られたわけでもなければ、そんな素振りすらなかった。本当に、ただ俺をどかそうと。散々罵られたし嫌だ嫌だと言われたが、結局最後まで、して。
それからも変わりなく遊びに行って、それなりの頻度で他人には言えないようなことをした。表面上は変わりなく、友達のようなもの。
セフレ、という単語が浮かんだが、そんな白地なほどに体だけしか関係がないわけではない。メインはやることじゃなくて、話すこと、の、はず。少なくても俺はそう。
ぼんやりと眺めていると小さく呻きながら、土方さんの首は反対側へ傾いだ。可愛い形の耳朶に目がいく。土方さんは耳が弱い。耳の裏側をぺろりと舐めて、しわに沿って舌を這わせて耳朶に歯を立てると、それだけで涙に濡れて、きつい目付きが和らぐ。そんな目で見られると、誘われているんじゃないかと思えてくる。
「ん・・・」
意識はあるのか、瞼を閉じたまま眉間のしわを深めた。眠たいのに寝られない、そんな感じだろう。微妙に変わる表情を、見るのはとても楽しい。俺は土方さんの、名前と住んでいるところ、あとメアドしか知らない。あとは、寝顔だとか泣き声だとか、そういったことしか。もっと知りたいと思うのが恋の始まりなら、これはそんな想いなのかもしれない。
「あ、」
寝るのを諦めたのか瞼を開いた土方さんが、こっちを見た。ぼんやりとした眼差しが一つの瞬きのあと、驚いたようにはっきりと俺を見た。少し疲れた表情が、なんだか似合う。
「こんばんは」
「・・・え、なんでおまえ此処に?」
「バイト帰りでさァ」
「・・・ああ」
合点したのか、寝惚け気味の声が通常仕様に戻った。肩を鳴らして首を軽く回して、土方さんはこっち来いよ、と言う。
薄ら寒いとは思わないのだろうか。空きに空いた電車の中、男二人がくっついて座る、なんて。もしも他人が乗ってきて目にしたらたら青い顔して出ていくだろう。週末の疲れたリーマンはそれすらも分からないのか。
「来いって」
「冷静になってくだせぇ。押し倒しやすよ」
「おまえが冷静になれ」
やれやれ、といった体で、土方さんは立ち上がり、足の間に置いていた鞄を手に隣に座った。今日の土方さんはアグレッシブだ。思わず英語を使ってしまうぐらいに、予想外の行動。良識を忘れるぐらい疲れているのだろうか。
「俺ん家来いよ」
「いいんですかィ」
「その代わり、何でもいいから飯作ってくれ」
「じゃあ鬼嫁を」
「・・・梅酒ならある」
想像以上に疲れているようだ。土方さんらしくない。
でも。疲れているのは顔や声、所作から滲み出ているが、スーツだけはぴしっとしていて正直、キスしたい。ネクタイも釦もきちんと閉められていて。ストイックとはこういうのを指すのだろう。だから、こそ。
理性の象徴のような完璧なスーツを脱がして、乱したい。
そんな俺を、家に上げていいと思ってるのか、土方さん。
何も知らないふりをしているから。
あんた、だから。
汚したくなる。
カフスに口づけを
家に帰るのが億劫で、少しぶらぶらしよう、なんて軽い気持ちだった。今日は姉上の旦那さんが来ているから。二人の邪魔をしたくはなかった。
だからって夜十時から遊んでくれるような友人がいるわけではなくて。そもそも友人も少ない。とりあえず地元の駅まで戻って暇を潰そうと、電車に乗った。
そうしたら、いた。
土方さんが。
ガラガラの座席の真ん中で首を少し左に傾け船を漕いでいる。金曜の夜だし、サラリーマンは大変だと思いながら向かいの座席に座る。ズボンにつけたチェーンが音をたてたが、変わらず土方さんの意識はふよふよどこかを漂っているようだ。端っこの車両だから俺ら以外には誰もいなくて、気兼ねすることなく土方さんの寝顔を見れる。
カタン、緩やかに発車した動きに合わせ土方さんの首も落ちる。切れ長の瞳は閉じられ、起きているときに比べては幼く見える。それでも俺とは比べられないぐらいに、男らしくてそして可愛い。今は閉じられている、あの目が、潤んで熱を帯びるととてもえろいのだ。若いから、我慢が利かなくなって、余計土方さんは泣く。とても可愛くて、えろい。
土方さんは、俺のなんなのだろうか。ふと思った。切っ掛けは、なんだったろう。
街を、同じクラスの山崎とぶらぶらしていた。期末テスト明け、夏休み直前だった。カラオケの帰り道だった気がする。くだらない話をしながら歩いていたら、サラリーマンとすれ違ってその時体がぶつかり、コーヒーをかけられた。その相手が土方さんだった。
かけられた瞬間、あーあ、と言ったら同時に山崎がうわっと叫んで、耳にキーンときたからとりあえず一発殴った。それから土方さんを見たら白地に固まっていて。面白かったから反応を窺ったら、あーと声を発した後「すぐ傍だから時間があるなら家に寄ってくれ。持ち合わせがない。」とナンパされた。暇潰しに山崎は放ってついていって、そこから関係が始まった。
好きなグループの欲しかったCDを、土方さんが持ってて。趣味に自分の金を使わないようにしているからCDもウォークマンも持っていなくて、羨ましいと思いながら見ていたらそれが顔に出ていたのだろう。貸してやろうか、と言われた。でもプレイヤーの類いも一切ないからと、断ったら暇なとき、聞きに来いと。土方さんの周りでそのグループを好きな人がいなかったらしい。話ができると思ったからちょっと興奮したんだそうだ。
それで、遊びに行くようになり、気付いたら押し倒してた。抵抗は勿論されたけれど、殴られたわけでも蹴られたわけでもなければ、そんな素振りすらなかった。本当に、ただ俺をどかそうと。散々罵られたし嫌だ嫌だと言われたが、結局最後まで、して。
それからも変わりなく遊びに行って、それなりの頻度で他人には言えないようなことをした。表面上は変わりなく、友達のようなもの。
セフレ、という単語が浮かんだが、そんな白地なほどに体だけしか関係がないわけではない。メインはやることじゃなくて、話すこと、の、はず。少なくても俺はそう。
ぼんやりと眺めていると小さく呻きながら、土方さんの首は反対側へ傾いだ。可愛い形の耳朶に目がいく。土方さんは耳が弱い。耳の裏側をぺろりと舐めて、しわに沿って舌を這わせて耳朶に歯を立てると、それだけで涙に濡れて、きつい目付きが和らぐ。そんな目で見られると、誘われているんじゃないかと思えてくる。
「ん・・・」
意識はあるのか、瞼を閉じたまま眉間のしわを深めた。眠たいのに寝られない、そんな感じだろう。微妙に変わる表情を、見るのはとても楽しい。俺は土方さんの、名前と住んでいるところ、あとメアドしか知らない。あとは、寝顔だとか泣き声だとか、そういったことしか。もっと知りたいと思うのが恋の始まりなら、これはそんな想いなのかもしれない。
「あ、」
寝るのを諦めたのか瞼を開いた土方さんが、こっちを見た。ぼんやりとした眼差しが一つの瞬きのあと、驚いたようにはっきりと俺を見た。少し疲れた表情が、なんだか似合う。
「こんばんは」
「・・・え、なんでおまえ此処に?」
「バイト帰りでさァ」
「・・・ああ」
合点したのか、寝惚け気味の声が通常仕様に戻った。肩を鳴らして首を軽く回して、土方さんはこっち来いよ、と言う。
薄ら寒いとは思わないのだろうか。空きに空いた電車の中、男二人がくっついて座る、なんて。もしも他人が乗ってきて目にしたらたら青い顔して出ていくだろう。週末の疲れたリーマンはそれすらも分からないのか。
「来いって」
「冷静になってくだせぇ。押し倒しやすよ」
「おまえが冷静になれ」
やれやれ、といった体で、土方さんは立ち上がり、足の間に置いていた鞄を手に隣に座った。今日の土方さんはアグレッシブだ。思わず英語を使ってしまうぐらいに、予想外の行動。良識を忘れるぐらい疲れているのだろうか。
「俺ん家来いよ」
「いいんですかィ」
「その代わり、何でもいいから飯作ってくれ」
「じゃあ鬼嫁を」
「・・・梅酒ならある」
想像以上に疲れているようだ。土方さんらしくない。
でも。疲れているのは顔や声、所作から滲み出ているが、スーツだけはぴしっとしていて正直、キスしたい。ネクタイも釦もきちんと閉められていて。ストイックとはこういうのを指すのだろう。だから、こそ。
理性の象徴のような完璧なスーツを脱がして、乱したい。
そんな俺を、家に上げていいと思ってるのか、土方さん。
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