護衛兵♪

今日漸く三國無双の護衛兵が四人になりました(;_;)
それまで二人だけだったので近藤さんと沖田だけだったのが土方と山崎も増えました。漸く夢の土方&沖田のツーショットが見れました。めっさ感動。貂蝉、かな？がキャラ的には好きなんですがしんきが無双強くてフリーモードじゃよく使います。1ステージで1791人ぶったぎったら護衛兵増えました。ありがとうしんき！





それでは夏の中編四話あたりですかね。土方が悶々としとります。

こんな俗っぽいのに

“鬼”だなんて笑えないな





かげろうゆらゆら夏のざわめき





副長、知ってますか？

そう山崎が言ったのは、いつも通り仕事の報告を済ませた後だった。書類を俺に渡して、攘夷浪士との癒着の疑いがあった商店が黒で、いつ取引するかだとか、その手の話を一頻り終わらせた、後。余りにものんびりした口調だから、忙しいから黙れと睨み付けたが構わず、山崎は口を開いた。

「沖田隊長、どうやら女の人と会ってるみたいなんですよね」

「―――」

火をつけようとした煙草がぽろり、口から落ちた。けれど背を向けているから山崎には俺が反応したことを悟られずに済んだらしい、とっておきの暇潰しを見つけたように続ける。
知りたいが、聞きたくないことを。

「こないだの簪の人らしいんですけどね、河原で二人でいるの見たって。かなりの美人さんらしいですよー」

「・・・そうか」

真選組内にまともに交際をしている人間は何人いるだろうか。十指で足りる程度だろう、把握していないのも含めて。花街行って女と逢うやつもいるが、それもただ馴染みだとかいうだけで、交際だとかではないとよく知っている。
総悟とは久しく傍にいるけれど、浮わついた噂なんか一切聞かなくて、その手には興味がないのだとそう思い込んでいた。それか、極度のシスコンか。

なのに。

沸々と制御できない感情が沸き上がって、吸ってもいない煙草をくしゃりと握り潰す。用事の済んだ山崎は喋るだけ喋って退室した、残ったのはひしゃげた煙草と、ひしゃげそうな感情。

「・・・なんだってんだ、いったい」

今更、と。そう思うのは誰に対してなのだろう。
不快感を現し始めた胃を押さえつつ、新しく煙草に火をつける。
こうなるであろうことは分かっていたし、その前にきっちりかたをつけるべきだったのだとも、分かっていた。なのに出来なかったのだ。
初恋はあいつの姉で、同じぐらいからその弟にも恋情を抱いているだなんて、言っても誰も信じてくれないだろう。それを、捨てきれずに未だに引き摺っていることも。溢れそうになった感情に何度道を踏み外しそうになったか。思い出しただけで胃の不快感が増し頭痛までもしてくる。
つい最近一度だけ見た、あの人をおちょくっているアイマスク無しの寝顔。木漏れ日を浴びた蜂蜜色の髪に長い睫毛、恭しさを感じるまでに清らかで、一瞬息を詰めた。気付けば覆い被さるように顔を近づけていてあと少しで、唇が触れそうだった。
あれはない、自分でも無意識のあの行為が信じられない。自己嫌悪の嵐だ本当に。

「土方さーん」

「んだよ」

「見なせぇ」

無遠慮に障子を開き、ズカズカ入室してきた総悟をちらり、と見遣る。手には昼間だというのに酒瓶を持っていて、はぁ、と溜め息が漏れる。
ひとが悩んでいるというのに昼間から職務怠慢を上司に見せつけるように酒瓶を抱えている部下を、どうして諦めきれないのだろうと心の底から思う。

「貰ったんでさ。一緒に今夜飲みやせんか？　肴はアンタ持ちで。あ、これに合うぐれェ高級なのにしてくだせェよ」

「・・・なんで未成年者に酒をやるかな・・・・・・」

相手は山崎の言っていたやつだろう、総悟が持っているのは高級料亭で出されるような銘柄のもの。
おごらされることに対してではない苛立ちがちりりと胃に痛みを与えた。