梅々
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人形姫
眠い。
最近何も特別なこととかなくてめちゃくちゃ平凡でつまらないけどやっぱ平凡が一番なんだよって思ったけどやっぱつまらないって試験二日前だつまらないとかそういう問題じゃないよコレ。
ってか句読点あまりにも無さすぎだよ上の文。
なんか18禁小説を書きたい。書けないから、書けるように。いや、書けてるのかな?基準がさっぱりなんだよね。
バイオハザード観たいな。
それではドロドロにする宣言した気がするけどドロドロじゃない沖土連載。
最近何も特別なこととかなくてめちゃくちゃ平凡でつまらないけどやっぱ平凡が一番なんだよって思ったけどやっぱつまらないって試験二日前だつまらないとかそういう問題じゃないよコレ。
ってか句読点あまりにも無さすぎだよ上の文。
なんか18禁小説を書きたい。書けないから、書けるように。いや、書けてるのかな?基準がさっぱりなんだよね。
バイオハザード観たいな。
それではドロドロにする宣言した気がするけどドロドロじゃない沖土連載。
言葉と態度、どちらに気持ちを表すかなんて人様々だが言葉で知りたいのが人間の性で。
聞き漏らさないよう、耳の側で囁いて欲しい、愛を。
Diletto 第十話
物音に目が覚めた。
薄暗い部屋の中、何処か―――――隣の部屋から小さく、テレビがついているのか複数の人の声がする。枕元の携帯を手に取り時間をみると日の出る気配もない真夜中。
泥棒、ではなさそうだ。泥棒ならテレビをつけたりしない。・・・幽霊かもしれない、と手を正面に伸ばしたら冷たいシーツが触れただけだった。寝る時、そこに総悟は居たのだが、今は居ない。
ならばテレビをつけてるのは総悟か、と眠い目を擦り起き上がった。夜更かしなんかあまりしない(総悟に襲われた時は別として)、真夜中に目覚めることもあまりないから頭が重く感じ体もふらつく。
青白い光が隙間から入る戸を開けると、真っ暗な部屋の中、テレビの明かりを頼りに何かを読んでいる総悟の姿があった。
「あっ、起きちまったんで?」
「・・・目ぇ悪くなんぞ」
手を伸ばすのも立っているのも億劫で、総悟が背を預けているソファにどすっと座った。
どうやら、台本を読んでいたらしい。近頃頓に読んでいたのは、この本なのだろう。
人形役だから覚えることは少ないはずなのに、何故こうも頻繁に呼んでいるのか、不思議に思い口に出してみた。
「・・・科白とか多いのか?」
「いえ。ただ、どのタイミングでどう動く、とか動作が面倒なんでさァ。・・・寝てて、いいですぜ?気になるんならテレビも消しやすし」
素直に気遣うような表情に内心驚く。S星の王子がこういうようなことを言うとは予想だにしなかった。遠回しに、とかそういうのなら過去にあったけれど。
・・・なんか満たされてる、そんな感じがする。
「いや、平気だ。・・・なんなら付き合うか?」
「いいでさァ。楽しみにしてて欲しいし。・・・来やすよね、当日」
「当たり前だろ」
総悟が演技する、というのに興味がある。それに―――――粋狂な青年の恋の結末もどうなるのか知りたい。
見込みの無い恋の果てには何があるのか。
「・・・そうだ、お前の恋人役決まったのかよ」
「ああ。決まりやしたぜ。確か・・・あんたも知ってる人でさァ。前に一度、俺の大学来た時あんたが託け頼んだ人」
託け・・・頼んだのは覚えているが、どんな奴だったか、と悩んでいると、あの時の情景が脳裏に蘇った。
『・・・ああ、総悟君?知ってるよ。呼んできてやろうか?』
意味ありげな微笑をした男の姿が浮かんでくる。特徴的な外見の奴でいやに親しげに総悟の名を呼んでいた。
「・・・銀髪で天然パーマの男か?」
「そうでさァ。死んだ魚の目の旦那。坂田・・・とかいう名前だったような」
ふと、胸を覆ったのは嫉妬か。
「総悟」
「へい・・・?」
振り返ったその口許に、唇を重ねた。
嫉妬、なんてする気はない。それでもしてしまうのは理性が利かない気持ちだから。ただ少し、友人の事を楽しげに話してただけなのに、俺の心はどのくらい狭いのだろう。独占欲が、どのくらいあるのだろう。
醜いものだ。
「んっ・・・」
甘い声を合図に唇を離すと欲を孕んだ瞳が俺を見返した。瞬巡するように目線を彷徨わせた後、寝やしょうか、と総悟は呟いた。
―――――抱かれてもいいかもしれない。
そう思った時に限って総悟は俺を抱かない。わざと煽ろうが何をしようがきっとそれは揺るがない。何故だ?俗に言う恋人同士は二人がしたいと思った時にヤるものだ。
それなのに、見えない線があるように。
「俺、土方さんのことが好きだ」
「・・・いきなり何だよ」
急な告白に戸惑う俺を、総悟は優しく抱き締めた。
らしくない。だけど何かがあった、とかそういう訳ではなさそうだ。
「・・・普通、あんたも言葉を返すべきでしょう」
「ハァ?・・・誰が言うか」
言えない、普通に。それをわかっていてわざと、試すように総悟は言う。
「・・・好き、好き、好き好き・・・。もう五回も言ったからあんたも五回言い返してくだせぇ」
「理不尽だろ。あからさまに。・・・言い過ぎたら価値が無くなるだろ」
「だってあんたに色っぽい声で言って欲しいんですもん」
ふてくされた素振りをしながら総悟は布団へと向かう。その後を、テレビを消してから追う。
「もんじゃねぇよ“もん”じゃ。それに色っぽいってなんだよ」
「俺から見た土方さんは色っぽいんでさァ。物凄く」
先に布団に入る姿を見下ろし佇んでいると早く、と急かされる。眠気も残ってないのに眠れるだろうかと軽く悩みながら隣に寝転ぶと、案の定ぎゅっと強く抱き締められた。どちらかというと俺が抱き締めたほうが身長的な問題ではいいのだが、総悟はそれをさせてくれない。
仕方なしに背に腕を回し、抱き締め返す。
「俺、あんたの匂い結構気に入ってんでさァ」
「はぁ?どんな匂いだ?」
自分の匂いは自分でわからないもんだな、とつくづく思う。常日頃、生活しててあまりよくわからなかった。
「・・・あんたらしい匂い」
わからねぇよ。
そう返すと眠そうな声が降ってきて、誉められているのだから無駄に食い下がらなくてもいいかと口を動かすのを止めた。
まもなく、眠気が襲ってき、瞼を閉じると頭上から微かな寝息が聞こえてきた。
聞き漏らさないよう、耳の側で囁いて欲しい、愛を。
Diletto 第十話
物音に目が覚めた。
薄暗い部屋の中、何処か―――――隣の部屋から小さく、テレビがついているのか複数の人の声がする。枕元の携帯を手に取り時間をみると日の出る気配もない真夜中。
泥棒、ではなさそうだ。泥棒ならテレビをつけたりしない。・・・幽霊かもしれない、と手を正面に伸ばしたら冷たいシーツが触れただけだった。寝る時、そこに総悟は居たのだが、今は居ない。
ならばテレビをつけてるのは総悟か、と眠い目を擦り起き上がった。夜更かしなんかあまりしない(総悟に襲われた時は別として)、真夜中に目覚めることもあまりないから頭が重く感じ体もふらつく。
青白い光が隙間から入る戸を開けると、真っ暗な部屋の中、テレビの明かりを頼りに何かを読んでいる総悟の姿があった。
「あっ、起きちまったんで?」
「・・・目ぇ悪くなんぞ」
手を伸ばすのも立っているのも億劫で、総悟が背を預けているソファにどすっと座った。
どうやら、台本を読んでいたらしい。近頃頓に読んでいたのは、この本なのだろう。
人形役だから覚えることは少ないはずなのに、何故こうも頻繁に呼んでいるのか、不思議に思い口に出してみた。
「・・・科白とか多いのか?」
「いえ。ただ、どのタイミングでどう動く、とか動作が面倒なんでさァ。・・・寝てて、いいですぜ?気になるんならテレビも消しやすし」
素直に気遣うような表情に内心驚く。S星の王子がこういうようなことを言うとは予想だにしなかった。遠回しに、とかそういうのなら過去にあったけれど。
・・・なんか満たされてる、そんな感じがする。
「いや、平気だ。・・・なんなら付き合うか?」
「いいでさァ。楽しみにしてて欲しいし。・・・来やすよね、当日」
「当たり前だろ」
総悟が演技する、というのに興味がある。それに―――――粋狂な青年の恋の結末もどうなるのか知りたい。
見込みの無い恋の果てには何があるのか。
「・・・そうだ、お前の恋人役決まったのかよ」
「ああ。決まりやしたぜ。確か・・・あんたも知ってる人でさァ。前に一度、俺の大学来た時あんたが託け頼んだ人」
託け・・・頼んだのは覚えているが、どんな奴だったか、と悩んでいると、あの時の情景が脳裏に蘇った。
『・・・ああ、総悟君?知ってるよ。呼んできてやろうか?』
意味ありげな微笑をした男の姿が浮かんでくる。特徴的な外見の奴でいやに親しげに総悟の名を呼んでいた。
「・・・銀髪で天然パーマの男か?」
「そうでさァ。死んだ魚の目の旦那。坂田・・・とかいう名前だったような」
ふと、胸を覆ったのは嫉妬か。
「総悟」
「へい・・・?」
振り返ったその口許に、唇を重ねた。
嫉妬、なんてする気はない。それでもしてしまうのは理性が利かない気持ちだから。ただ少し、友人の事を楽しげに話してただけなのに、俺の心はどのくらい狭いのだろう。独占欲が、どのくらいあるのだろう。
醜いものだ。
「んっ・・・」
甘い声を合図に唇を離すと欲を孕んだ瞳が俺を見返した。瞬巡するように目線を彷徨わせた後、寝やしょうか、と総悟は呟いた。
―――――抱かれてもいいかもしれない。
そう思った時に限って総悟は俺を抱かない。わざと煽ろうが何をしようがきっとそれは揺るがない。何故だ?俗に言う恋人同士は二人がしたいと思った時にヤるものだ。
それなのに、見えない線があるように。
「俺、土方さんのことが好きだ」
「・・・いきなり何だよ」
急な告白に戸惑う俺を、総悟は優しく抱き締めた。
らしくない。だけど何かがあった、とかそういう訳ではなさそうだ。
「・・・普通、あんたも言葉を返すべきでしょう」
「ハァ?・・・誰が言うか」
言えない、普通に。それをわかっていてわざと、試すように総悟は言う。
「・・・好き、好き、好き好き・・・。もう五回も言ったからあんたも五回言い返してくだせぇ」
「理不尽だろ。あからさまに。・・・言い過ぎたら価値が無くなるだろ」
「だってあんたに色っぽい声で言って欲しいんですもん」
ふてくされた素振りをしながら総悟は布団へと向かう。その後を、テレビを消してから追う。
「もんじゃねぇよ“もん”じゃ。それに色っぽいってなんだよ」
「俺から見た土方さんは色っぽいんでさァ。物凄く」
先に布団に入る姿を見下ろし佇んでいると早く、と急かされる。眠気も残ってないのに眠れるだろうかと軽く悩みながら隣に寝転ぶと、案の定ぎゅっと強く抱き締められた。どちらかというと俺が抱き締めたほうが身長的な問題ではいいのだが、総悟はそれをさせてくれない。
仕方なしに背に腕を回し、抱き締め返す。
「俺、あんたの匂い結構気に入ってんでさァ」
「はぁ?どんな匂いだ?」
自分の匂いは自分でわからないもんだな、とつくづく思う。常日頃、生活しててあまりよくわからなかった。
「・・・あんたらしい匂い」
わからねぇよ。
そう返すと眠そうな声が降ってきて、誉められているのだから無駄に食い下がらなくてもいいかと口を動かすのを止めた。
まもなく、眠気が襲ってき、瞼を閉じると頭上から微かな寝息が聞こえてきた。
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