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梅々

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当て馬にはなりたくない。

今日は雨なのに洗濯しました。明日はポルノのライブ!

そして今日は山沖ネタと人魚ネタと双子ネタで盛り上がりました。




という山沖。


「なぁ、山崎。しねぇ?」
人の家へ押し掛けてきたと思えばそれかと、ため息を吐きたくなった。
俺の家の玄関を背に、大きめなパーカーを羽織った契約社員は、ことんと首を傾げた。
「……帰ってください。寝たいんです」
「なら一緒に寝やしょうよ」
なんでこんなの家に上げたんだろう。馬鹿だ。眠たさのあまり判断力が欠落しているんだ。
金曜の午後十一時。プチ残業してそそくさと家へ帰って飯食って風呂はいって。
さぁねるぞ! というタイミングでこれはやってきたのだった。
一回寝たぐらいで恋人気取りか。
つい口からでかかったけれど大いに語弊のある言葉をごくりと飲み込んで、代わりに大きな溜息をこぼす。
この契約社員は、俺の上司とつき合っていたはずなんだけど。知らない間に別れて、気づけばまとわりつかれていた。かなり迷惑だ。
でも寂しいのだろうとか、少し同情してしまったので、あまり邪険にできずにいたらこの間、そうだ先週の今日、酔った勢いで朝起きたら全裸で抱き合っていた。けれどそれきり、つきまとわれてるのは変わりないけど何もないから安心していたのに。
「ね、山崎」
年下のくせに呼び捨てにする。確かに専門的な仕事はこの契約社員のほうが遥かにできる。勤務態度などは最悪だけれど。
「帰ってください」
「やだ」
尻軽なんですね。
誰でもいいんでしょう。
追い返せる言葉はどれなのだろうか。
悩んでるうちにするすると腕が絡まって唇を奪われていた。
この辺の情事に持ち込む手際の良さは上司に教わったのだろうか。
『っは、もっと……ぉねが、っやまざき……』
くちゅ、と舌が絡まって、ぶわっと記憶が蘇る。
これはよくない、よくないぞ。
「俺、よくなかった?」
背伸びをして額と額、鼻と鼻をくっつけて、切なそうな顔をする。そのくせ指先は俺の耳裏をひっかいて、あちこちから罠にはめようとあざとさを隠しもしない。
この人は、きっとまだ上司が好きで。上司を忘れられなくて。たまたま関係に気づいてしまった俺を、寂しさを紛らわせる道具にしているだけで。
ぐらぐらする。
「どうしたら山崎が気持ちよくなるのか、教えてくだせぇ」
唇同士をくっつけて囁く。
よく躾られているなと感心すると同時に、人のことをいえない不埒な指が、契約社員のパーカーの下に潜り込んでいた。









土方とは別れてます。

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