梅々
苑咲早良が運営する銀魂BL小説サイトです。 心意気は18禁。 著作権的な何かは放棄していません。マナーは守ってください。 メールフォームやコメント欄は下にありますので、何かございましたらお気軽にご使用ください。感想とか頂ければ舞い上がります! 不定期更新な別館を作成しました。ミツバさん愛してる! 気が向いたらお越しください→http://tokosienoai.dou-jin.com/
入稿戦略
入稿できました!!!よかった!インテほんでます!多分!
わーい!わーい!
2012年12月12日は私たちが生きてる間に3つ数字が揃う最後の日だそうで。
「土方さん」
「あぁ?」
今まで壁に背を預け携帯を弄っていた総悟が不意に声を発した。
しんと冷たく重い空気が震える。白い吐息を吐き出す口許は外灯の元誘うように赤い。鼻の先も、同じように赤いけれど。
総悟は携帯から目を離さない。
「今日は俺らの一生で最後に数字が3つ揃う日なんですって」
「あ?」
煙草の灰を落としつつ、何日だったかと携帯に目をやる。12月に入ってからは忘年会代わりのテロにその書類に警備にと、惰性で日々を過ごしていたから何日か分からない。12月12日か。2012年だから3つなのだと時間をかけて漸く理解する。暇だしと軽く返事したら会話が続いた。
「こんな素敵な日に俺と二人なんてざまぁみろ」
顔を上げ一瞬だけ俺を見た。楽しげな、猫のようなアーモンド型の瞳。
「それはおまえだろ」
「……まぁ」
案外、方向性は違うが総悟が意識していることに喜んでいる。自分でも驚くほどに。
どうでもいい女とただ欲を発散させてすごすより、総悟と仕事していたほうが。二人っきりなのだ。
「月が綺麗だな」
「欠けてやすが」
「それもオツだろ」
「まぁ、綺麗ですね」
ぱたん、と携帯を閉じた総悟が距離を詰めてくる。ちらり、尾行していた野郎が茶屋から出てこないのを確認してから抱き寄せる。
「寒い」
「じゃあ俺なんかに触んなきゃいいのに」
言って、冷たい指が頬を包んだ。びりびりと冷たさに肌が驚く。嫌がらせのつもりか。
もっと触れよ。
揶揄するように言えば鼻に噛みつかれた。
わーい!わーい!
2012年12月12日は私たちが生きてる間に3つ数字が揃う最後の日だそうで。
「土方さん」
「あぁ?」
今まで壁に背を預け携帯を弄っていた総悟が不意に声を発した。
しんと冷たく重い空気が震える。白い吐息を吐き出す口許は外灯の元誘うように赤い。鼻の先も、同じように赤いけれど。
総悟は携帯から目を離さない。
「今日は俺らの一生で最後に数字が3つ揃う日なんですって」
「あ?」
煙草の灰を落としつつ、何日だったかと携帯に目をやる。12月に入ってからは忘年会代わりのテロにその書類に警備にと、惰性で日々を過ごしていたから何日か分からない。12月12日か。2012年だから3つなのだと時間をかけて漸く理解する。暇だしと軽く返事したら会話が続いた。
「こんな素敵な日に俺と二人なんてざまぁみろ」
顔を上げ一瞬だけ俺を見た。楽しげな、猫のようなアーモンド型の瞳。
「それはおまえだろ」
「……まぁ」
案外、方向性は違うが総悟が意識していることに喜んでいる。自分でも驚くほどに。
どうでもいい女とただ欲を発散させてすごすより、総悟と仕事していたほうが。二人っきりなのだ。
「月が綺麗だな」
「欠けてやすが」
「それもオツだろ」
「まぁ、綺麗ですね」
ぱたん、と携帯を閉じた総悟が距離を詰めてくる。ちらり、尾行していた野郎が茶屋から出てこないのを確認してから抱き寄せる。
「寒い」
「じゃあ俺なんかに触んなきゃいいのに」
言って、冷たい指が頬を包んだ。びりびりと冷たさに肌が驚く。嫌がらせのつもりか。
もっと触れよ。
揶揄するように言えば鼻に噛みつかれた。
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