梅々
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鵺
明日は昨日行ったアニメイトとは別のアニメイトへ行って参ります。
楽しみ~~。
だって明日行くほうが同人誌いっぱい売ってた気がするんだもの。
あ、眼鏡も持ってかなきゃ。最近眼鏡かけてないな、そういえば。
サンデクジュペリ?の星の王子様が読みたい。
というか、パロディ書きたいんです。突如、高校生・土方の前に現れた王子・沖田。・・・サディスティック星から、というのはナイですよ。それはそれでいいけれど。
それでは片想い~。そんで百人一首。
パソコン触りたい・・・。
楽しみ~~。
だって明日行くほうが同人誌いっぱい売ってた気がするんだもの。
あ、眼鏡も持ってかなきゃ。最近眼鏡かけてないな、そういえば。
サンデクジュペリ?の星の王子様が読みたい。
というか、パロディ書きたいんです。突如、高校生・土方の前に現れた王子・沖田。・・・サディスティック星から、というのはナイですよ。それはそれでいいけれど。
それでは片想い~。そんで百人一首。
パソコン触りたい・・・。
電話に出てくれりゃあ、それだけで満たされる。
たとえ電話に出てくれなくても、かけ直してくれたら幸せな気持になる。
まして、会えた時はそれだけで。
机上の空論
姉上を好きだった彼は、半年に一度俺に会いに来る。
毎月毎月律儀に生活費、学費を振り込みしてくるのは義務感からだろう。
好きな人の弟だから。
姉上が俺のこと頼むって言い残したから。
あんたにとって義務であろうと、俺はあんたに会えりゃそれでいい。
幼馴染みだった。
俺と姉上と土方さんと近藤さんは。俺だけが年下であとは皆同い年。
疎外感とか少しあった。けれど、楽しくもあった。
姉上がいて、毎日土方さんに会えて、近藤さんがお菓子とかくれて、遊んでくれて。
今は皆離れ離れ。
会いたくても会えない現実。
だからって別に、少女漫画の主人公みたいに夜眠れないだとか、寂しくて涙がでちゃうだとかはない。
両思いになりたいとも思わない。
姉上を好きな土方さんが好きなのだから。だから、いつまでも姉上を想っていてほしい。
俺に仕送している内は、土方さんは姉上を忘れない。
─────俺が、諦めない限りは。
俺が土方さんのこと諦めて、仕送なんかいらない。俺はもう自立する。といえば彼はもう自由の身だ。姉上のことは忘れず俺のことは忘れて、誰か俺の知らない人と結ばれるだろう。
それが、姉上の願いでもあるだろうから。
『幸せになってほしい。自分のこと忘れてしまってもいいから、最愛の人はどうか幸せに。』
理解はしてる。
でも、納得はしていない。
だからただ、自分勝手な我儘でこの手を離せずにいる。
諦めるべきなのに。
姉上もそれを望んだのに。
「総悟」
ずずず、とジュースをすする合間に聞こえた声に振り返る。海辺のカフェは晴れているだけあって、周りはカップルばっかりだ。
姉上と土方さんも、こんな風にデートしたのだろうか?
「おや土方さん。速ェおつきですねィ。そんなとこが女性にモテる秘訣なんで?」
「何言ってんだよ。馬鹿じゃねぇの?」
えぇ、馬鹿ですとも。
それはあんたなんかより自分が、一番分かってる。あんたなんか好きになって。実ることないと知っていながら。
普通に女の人と結婚して、普通に働いて。
普通に生きるべきなんだ。
だから、最後にしようと思う。
「今日は映画でも観っか? お前バイトばっかで遊びに行ってないんだろ?」
「・・・デートみたい。きしょいですぜ、土方さん」
「ひでぇ言いようだな、クソガキ」
立ち上がりレジへと向かう。その後を土方さんは続き、頼んでもないのに代金を払ってくれる。
無条件に優しいのは心を許している人にだけ。
無意識の優しさに後ろ髪引かれる。それでも、この想いに終止符をうちたいから。
土方さんの後につき店を出る。
いつもこの店で待ち合わせて、買い物だとか遊びに連れてってくれていた。それがデートみたいで少し、本当に少しだけ楽しかった。
歩みを止め、遠ざかる背に声をかける。
「土方さん」
「ん? なんだよ」
「もう、いいですぜ。俺の面倒なんざみないで。あんたは自由に生きりゃいいんでさ」
振り返るその表情は、予想していたのと少し違った。
予想通り驚愕はしていた。だけどそれだけじゃなくて悲哀が瞳の奥にあったように見えた。
「何言って・・・・・・」
「あんたなんかに面倒みられんのは矜持が許さねぇっつう意味でさァ。俺に金かけたって倍になって返ってきたりはしやせんよ? そんな無駄なこと、しない性格だろィ?」
グッ、と拳が握られ土方さんが怒っているのがわかる。
怒って、もういいとあんたが去ってくれれば俺は諦めがつく。・・・そりゃあ、すぐには忘れられないだろうけど。
コツコツ、と土方さんは近付いてくる。
殴られんのだろうか。
痛ぇのは嫌だ。でも、仕方がない。諦める為だ。土方さんに嫌われなくてはならないんだから、殴られようと思ってもいない突き放すような言葉を繰り返すだけだ。
「───本心か?」
「え・・・?」
手が上げられ殴られる、と身構えるが、その手は優しく俺の腕を掴んだ。そしてそのまま引き寄せられ、強く抱き締められる。
弟のように、大事にされても嬉しくない。
求めていた温もりとは、少し違う。
「利益とかそんなんどうでもいいんだよ。・・・俺は、役に立てりゃ」
姉上の役に立てなかった、と思っているからだろう、それは。
そんなことない。あんたは姉上に愛されてたんだから。
「・・・いつまでも養ってもらうわけにはいかねぇんです。俺だって男ですぜ? ・・・だから、サヨナラ」
腕を突っ張って、拘束から逃れる。
引っ越しの準備は済んでいる。部屋だって借りたし荷造りももう済んだ。
これで、もう会えない。
高校も卒業したし就職先も決まった。
忙しさで土方さんのことを忘れられるといいんだけど。
「さよならって・・・お前・・・」
「だから、もう好きなようにしなせぇって。・・・それじゃあ。もう二度と会わねぇでしょう」
くるり、と後ろを向いて、帰路につく。
もしかしたら偶然すれ違うこととかあるかもしれない。
その時にはこの馬鹿げた恋心も無くなってて、いつもみたいにからかえたらいい。
それまでは、会いたくない。
さようなら。
サヨナラ。
いつか、また。
#84
ながらへば またこのごろや しのばれむ
憂しと見し世ぞ 今は恋しき
たとえ電話に出てくれなくても、かけ直してくれたら幸せな気持になる。
まして、会えた時はそれだけで。
机上の空論
姉上を好きだった彼は、半年に一度俺に会いに来る。
毎月毎月律儀に生活費、学費を振り込みしてくるのは義務感からだろう。
好きな人の弟だから。
姉上が俺のこと頼むって言い残したから。
あんたにとって義務であろうと、俺はあんたに会えりゃそれでいい。
幼馴染みだった。
俺と姉上と土方さんと近藤さんは。俺だけが年下であとは皆同い年。
疎外感とか少しあった。けれど、楽しくもあった。
姉上がいて、毎日土方さんに会えて、近藤さんがお菓子とかくれて、遊んでくれて。
今は皆離れ離れ。
会いたくても会えない現実。
だからって別に、少女漫画の主人公みたいに夜眠れないだとか、寂しくて涙がでちゃうだとかはない。
両思いになりたいとも思わない。
姉上を好きな土方さんが好きなのだから。だから、いつまでも姉上を想っていてほしい。
俺に仕送している内は、土方さんは姉上を忘れない。
─────俺が、諦めない限りは。
俺が土方さんのこと諦めて、仕送なんかいらない。俺はもう自立する。といえば彼はもう自由の身だ。姉上のことは忘れず俺のことは忘れて、誰か俺の知らない人と結ばれるだろう。
それが、姉上の願いでもあるだろうから。
『幸せになってほしい。自分のこと忘れてしまってもいいから、最愛の人はどうか幸せに。』
理解はしてる。
でも、納得はしていない。
だからただ、自分勝手な我儘でこの手を離せずにいる。
諦めるべきなのに。
姉上もそれを望んだのに。
「総悟」
ずずず、とジュースをすする合間に聞こえた声に振り返る。海辺のカフェは晴れているだけあって、周りはカップルばっかりだ。
姉上と土方さんも、こんな風にデートしたのだろうか?
「おや土方さん。速ェおつきですねィ。そんなとこが女性にモテる秘訣なんで?」
「何言ってんだよ。馬鹿じゃねぇの?」
えぇ、馬鹿ですとも。
それはあんたなんかより自分が、一番分かってる。あんたなんか好きになって。実ることないと知っていながら。
普通に女の人と結婚して、普通に働いて。
普通に生きるべきなんだ。
だから、最後にしようと思う。
「今日は映画でも観っか? お前バイトばっかで遊びに行ってないんだろ?」
「・・・デートみたい。きしょいですぜ、土方さん」
「ひでぇ言いようだな、クソガキ」
立ち上がりレジへと向かう。その後を土方さんは続き、頼んでもないのに代金を払ってくれる。
無条件に優しいのは心を許している人にだけ。
無意識の優しさに後ろ髪引かれる。それでも、この想いに終止符をうちたいから。
土方さんの後につき店を出る。
いつもこの店で待ち合わせて、買い物だとか遊びに連れてってくれていた。それがデートみたいで少し、本当に少しだけ楽しかった。
歩みを止め、遠ざかる背に声をかける。
「土方さん」
「ん? なんだよ」
「もう、いいですぜ。俺の面倒なんざみないで。あんたは自由に生きりゃいいんでさ」
振り返るその表情は、予想していたのと少し違った。
予想通り驚愕はしていた。だけどそれだけじゃなくて悲哀が瞳の奥にあったように見えた。
「何言って・・・・・・」
「あんたなんかに面倒みられんのは矜持が許さねぇっつう意味でさァ。俺に金かけたって倍になって返ってきたりはしやせんよ? そんな無駄なこと、しない性格だろィ?」
グッ、と拳が握られ土方さんが怒っているのがわかる。
怒って、もういいとあんたが去ってくれれば俺は諦めがつく。・・・そりゃあ、すぐには忘れられないだろうけど。
コツコツ、と土方さんは近付いてくる。
殴られんのだろうか。
痛ぇのは嫌だ。でも、仕方がない。諦める為だ。土方さんに嫌われなくてはならないんだから、殴られようと思ってもいない突き放すような言葉を繰り返すだけだ。
「───本心か?」
「え・・・?」
手が上げられ殴られる、と身構えるが、その手は優しく俺の腕を掴んだ。そしてそのまま引き寄せられ、強く抱き締められる。
弟のように、大事にされても嬉しくない。
求めていた温もりとは、少し違う。
「利益とかそんなんどうでもいいんだよ。・・・俺は、役に立てりゃ」
姉上の役に立てなかった、と思っているからだろう、それは。
そんなことない。あんたは姉上に愛されてたんだから。
「・・・いつまでも養ってもらうわけにはいかねぇんです。俺だって男ですぜ? ・・・だから、サヨナラ」
腕を突っ張って、拘束から逃れる。
引っ越しの準備は済んでいる。部屋だって借りたし荷造りももう済んだ。
これで、もう会えない。
高校も卒業したし就職先も決まった。
忙しさで土方さんのことを忘れられるといいんだけど。
「さよならって・・・お前・・・」
「だから、もう好きなようにしなせぇって。・・・それじゃあ。もう二度と会わねぇでしょう」
くるり、と後ろを向いて、帰路につく。
もしかしたら偶然すれ違うこととかあるかもしれない。
その時にはこの馬鹿げた恋心も無くなってて、いつもみたいにからかえたらいい。
それまでは、会いたくない。
さようなら。
サヨナラ。
いつか、また。
#84
ながらへば またこのごろや しのばれむ
憂しと見し世ぞ 今は恋しき
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