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梅々

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遅すぎる・・・。

土方か沖田が音痴だったら萌えるなぁ、なんて考えた今日のMステ。山P可愛い!って母子ともに話てました。いいよね。美人だよね。

それでは久々UP。すんごく遅れてすみません!なホワイトデー。しかもつづく!










梅の花弁 ひらひら散りて


櫻は芳香りを発せし頃


君に永遠を誓いませう






櫻香抄






「トシ~」 

「あ?」 

クシャクシャと紙を丸め、屑籠に放り込む。 

「電話~」 

枠に当たり、直ぐ下に紙は落ちた。なんで、こう忙しいときに限って―――――。 

「・・・チッ。4番に回してくれ」 

ふと、頭に浮かんだのは総悟の顔だった。 


――――もしかしたら、総悟からかも・・・? 


書類にサインをしつつ、そんな淡い期待を胸に受話器を取った。 


「はい」 

「あ、もしもし?あたしィ~パー子ぉ~」 

全然、違った。少しも似てないし慰めにもなんねぇよ。軽くなったこの心をどうしてくれよう。 

しかも、お姉コトバのおカマだぜ?忙しい時になんでこうストレス堪るような話し方出来るかな?あ、関係ねぇのか。元からなのか。 

「いた電か?切るぞ」 

「もぉ~せっかちなんだから~と・う・し・ろ・う・ちゃん♪」 

背筋を悪寒が走った。思わず受話器を見つめる。 

何このカマ。俺の知り合いにカマは一人もいない。否、もしかしたらカマはいるかもしれないがここまで象徴的・・・オープンなのはいない。ハッ、と手が止まっていた事に気付き、慌ててまた書き出す。

「マジ切るぞ」 

「ったく短気なヤツだなァ。切るなよ」 

「・・・わかったよ。だからさっさと用件言え。ってか誰だてめぇ」 

不機嫌を現わにした声に、電話の相手は苦笑した。 

「ほんっと、対応が違うねぇ・・・。まぁいいや。俺は坂田銀時」 

「坂田・・・?」 

どこかで、聞いた事がある――――――そうだ、裏世界で名を馳せている・・・総悟の上司だ。 


なんで、そんなヤツが俺に・・・? 


「話したいんだけど。仕事抜きで・・・総悟君の事」 

「はっ・・・?」 

急な話に驚き、コトッと音をたてペンが落ちた。 


なんで、コイツが知って・・・?俺らの関係を誰も知らないはずなのに。アイツが―――総悟が言うはずはない。誰にも言うな、ってしつこく口止めしてきたぐらいだ。 


「で、どうする?」 

「・・・行くよ」 

「じゃ、駅前のファミレスで。10分ぐらいで行けるから。じゃっ」

「あっ・・・!オイ!」 

話し掛けたが、既に虚しく電話はきれていた。

ここから駅まで約10分。速く行かなければ。相手が誰だろうと、時間はきちっと守りたい。 





*** 





「お~い、こっち~」 

見ると、店内の奥の方、銀髪パーマで、黒のスーツにピンクのシャツを着た男がにこやかに手をふっていた。 


なんか、いけすかない。 


・・・総悟に近しい、というのもあるだろうし、それぬきでも馬があわなさそうだ。 


軽く会釈し、向かいの席に腰かけた。

「・・・どうも」 

「・・・流石総悟君の想い人だね。警察なんかよりコッチの仕事の方がむいてそー」 

誉められてるような気もするが、“総悟君”という馴々しい――――実際、家族代わりだと総悟から聞いていたから当り前っちゃあ当り前なんだけど――――呼び方に、気付けば、カップを持つ手に力が込められていた。 


―――――嫉妬、だろうか。これが。 


「お前も胡散臭さが滲み出てるよ」 

「アレ?それ誉めてる?」 

「で、何の用だよ」 

「あ、軽く無視?」 

かたん、とテーブルにカップを置き、煙草を取り出す。それを坂田はじーっと眺めていたが、パフェを吟味してからおもむろに口を開いた。 

「・・・お前ら付き合ってんの?」 

「知ってんじゃなかったのかよ?」 

「ラブホ行ってるのは知ってるけどよ、それだけの関係かどうかはさっぱりね」 

付き合って―――いるのだろうか?俺はアイツの事が好きで、アイツも俺の事を好きだと言っていたが。 

餓鬼じゃないんだから、告白しなきゃ付き合ってる事にはならない――――わけではないが、はっきり言ってどうなんだ?俺は付き合っている気でいるのだが。 

「一応な」 

「・・・愛してるわけ?」 

なんでこんなヤツにこんな事聞かれなければならないんだ?言ったって無意味だろうに。 


それなのに、なんで俺は言おうとしてるのか。 


多分、独占欲のあらわれだな。とられたくない、という。 


「ああ。愛してる。総悟を・・・」 


この世界中で、誰よりも。 


・・・流石にくさすぎると思い、口には出さなかったのだけど、坂田はわかったかのように意味ありげに笑った。

「・・・それが苦しめてるってのに?」 

「えっ?」 

苦しめてる?どこが?何が? 

・・・俺が?

「板挟みになってんじゃん。仕事とお前の間で」 

「それはお前の所為でもあるだろ」 

「まぁ、ね」 


でも、思いもしなかった。俺がアイツを苦しめてるなんて。アイツはいつも、笑ってるから。傍にいて、肌を合わせられるだけでいい、って。自分にはアンタがいるだけで幸せだと、そう、いつも言ってるから。

「・・・アイツが、もし誰か殺していたとしても、今のままでいられる?」 

「え・・・?」 


殺して・・・・・・? 


ありえない。と今まで頭の片隅に追いやっていたが、総悟はコイツのボディガードなんだ。・・・一人ぐらい、手にかけた事があるかもしれない。でも、アイツが? 


だが、それでも。 


「それでもかわらねぇよ。」 

「それでも一緒に逃げようなんて言えるか?」 

「言える」 

警察官としてはいけない事、だというのはわかってる。法を破っているのだ。赤の他人なら即刻逮捕しているだろう。けれど、総悟は――――。それ程好きで、大切で、傍にいたくて。

「・・・俺からささやかなプレゼント、やるよ」 

質問攻めはもう終わりらしく、帰り支度をしている。そんな坂田に、もらう義理はないと眉を寄せたら、坂田は立ち上がりにこりと笑ってみせた。 

「総悟君に義理チョコもらったから。明日は丸一日休みにしてやっから、デートでも行ってこいよ」 

「・・・ありがとな」 

「んじゃっ、三時に総悟君起こさなきゃいけないから。じゃーな」 

「あぁ・・・」

前に三食昼寝&おやつ付きで働いてるってきいた事があったけど、本当だったとは・・・。ボディガードの意味はあるのか? それ以前に昼寝はねぇだろ。でも、総悟だからな・・・。

――――それよりも、明日はホワイトデーだ。何を返せばいいのだろう。

苦しみ、ではなくて、いままで苦しんできたその100万倍の幸福を。







なんか文章力落ちた気がする。 

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