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梅々

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ジャンプデビュー。

ツイッター見ていたら買わざるを得なくなった。いや、欲望に負けた。

立ち読みで済まそうと思っていたのに銀魂一頁目を開いた途端、そうだ、レジ行こうなノリで今週のジャンプ買っていました。



だって沖田が・・・!

ネタバレは極力しないようにしたいので叫びます。

沖田ぁぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁああぁああ!

ああなるならまだくっついていない方がいい。18のときは。うん。

で、「結局欲しいものもどうでもいいものも手に入らないんだな」って沖田が思った辺りにくっつけばいい。

ミツバ編ですら立ち読みで済ましたのに・・・。来週も買うの?お金ないのに?











それではなんとか九月中に終わった血祭り一号。

初めての血祭りだから生温いです。

土方+沖田、かな。
































諸悪の根元は誰なんだろうか。



俺か、やっぱり。











殺意の理由











殊勝な心掛けだな、なんてふざけられる心の余裕があれば言えただろう。でもそんなもの微塵もなくて、大丈夫かと、問うので精一杯だった。

左腕を覆う真っ白な、包帯。それ以外はいつも通りなのに。

確認すると直ぐ様目を反らした、俺を総悟は笑う。



「罪悪感でも、あるんですかィ。ぼんくら副長」



「誰がぼんくらだ。別に庇わなくても平気だったっての」



「ふぅん?」



猫のような瞳が笑う。何もかもお見通しのようだが、それでも素直な心情を吐露するなんて無理な話だ。

総悟が俺を庇って負傷したのは昨日の夜だ。討ち入りの最中、煙に咳き込んだ一瞬。俺を突き飛ばして、総悟は左腕を犠牲にしながらも襲ってきた男を一太刀の元で殺めた。あれほどまでに美しい一閃を俺は見たことがない。

総悟の怪我はそこまで大したことはないという。だが斬られてはいるわけで、当分は安静にと医者に言われていた。

もしも、俺があのまま斬られていたなら。命がなかったのは確実だ。だから、一つの怪我で命を救われたのだから感謝すべきなのだ。

感謝を。



「まぁともかく、今日の討ち入りは俺がいねぇんですから。ぼやぼやして他の野郎に殺られたりしねぇでくだせぇよ」



「ったり前だろ」



「あんたを殺るのは俺なんですからねィ」



言っていることに反して眼差しが優しくて、穏やかで、これでも心配されているんだよなと考えさせられた。

―――――他の野郎に殺られないで。俺が殺すから。

何度も聞いているけれど、よくよく考えたら中々凄い告白なんじゃないだろうか。俺の最期を総悟が看取ってくれるというわけだ。そして、他ならぬ彼が、命を取ってくれるという。名も知らない俺個人より寧ろ真選組に憎しみを向けている人間に殺されるよりも。互いを知り尽くして、その上で憎んでくれている奴に殺された方が良い。腕の立つのなら、尚の事。

でも願いなんてそうそう叶わないものなのかもしれない。



「ックソ!」



がっと瓦礫を蹴ってみてもびくともしない。蹴った右足に痛みが走ったぐらいだった。

今日の占いは最低だったかもしれない。近藤さんが一位で喜ぶのを横目に見た程度でまともに見なかったのははたして、良いことだったのか。

仕掛けられた爆弾の餌食になったのは俺だけのようだ。後は、各々やるべきことをやっているはずだ。手が空いてからでいいから、どうか俺を助け出して欲しい。切に。

爆風に吹っ飛ばされて軽く頭と背を打ち、挙げ句の果て崩壊した瓦礫が足の上に落ちてきて身動きの取れない状況だ。左足の血が失せている感覚が妙にリアルで、頭からも血が流れているのか意識が軽く霞む。

もしこれで昨日のようなことがあったなら、今日は間違いなく死ぬ。四方八方に意識を向けようと動けなければ無意味だ。味方もいない。どうしてこうも集中力がないのか。

今日は理由があるけれど。もう、アイツの心配をする余裕はない。

バタバタと、足音が聞こえた。大分時間が経っているから仲間の可能性が高いが、絶対ではない。音のする方へ神経を尖らせつつ顔を向けた。下手したら最後の賭けだ。



「・・・・・・ついてねぇな」



一つ、緑色が見えた。それが仲間のはずがなくて、悪あがきに過ぎなかろうとも、と刀を握る手に力を込めた。一人ならば乗りきれる、かもしれない。片足ぐらいハンデだと思うことにして、此方に近づいてくる見たこともない面の男を視界の中心に置く。

彼方が振り被るのを待てばいい。急がば回れだ、なんてどうでもいいことばかりが思い浮かぶ。

相手も追い詰められていたのか鬼気迫る顔つきで口を真一文字に結んでいる。開き直りともいうが冷静な分、こういう輩は恐ろしい。捨て身で突っ込んでくるから。

男は俺の前で足を止めると、刀には触れずに懐から拳銃を取り出した。



「・・・まじかよ」



それはないだろう、苦笑を禁じ得ない。そんな飛び道具があるのなら近付いてきた意味はないだろとか思うところはたくさんあるがとりあえず、覚悟を決める以外ないのか。

こんな状況下だからこそ、あのクソガキの姿がちらつく。

と思ったら幻覚までも。



「ぅぐっ・・・」



呻き声が聞こえると共に液体が身体中に飛び散ってきて、目を閉じる。

ひどい血の臭いに、息がつまりかける。

どさ、とモノが崩れる音に瞼を開けると血塗れの自分の姿と、悪魔の姿。どこからどこまで幻覚なのか判断がつかない。



「だぁから言ったでしょ」



がつん、鞘で頭を強かに打たれてただでさえ機能しない脳が総悟並のレベルになりそうだ。

本物なのは分かったから、怪我人だと思って優しく接してほしい。

こんなにも酷い扱いを受けているのに何故か抱き締めたくてたまらない。愛しさを募らせるような言動をしておらず、寧ろ殺意を抱かせるような言動ばかりなのに。

左腕を包帯で吊るしたままの総悟は右手に刀を煌めかせながら、見下した目付きで俺を見る。白い単はそのまま寝ても大丈夫なほど、綺麗なままだ。



「俺がいなきゃ死んでやしたよ。余所事なんてアンタらしくない」



「・・・お前のこと考えてた」



せめて顔に飛び散った血だけでも拭おうとタイを取るも、それも血塗れでどうしようもない。

本音を言ったら呆れたように総悟は溜め息を吐いた。いつもと立場が逆だ。



「いますぐ殺してやりてェ」



「その前に瓦礫退かしてくれよ」



しゃがみこんだ総悟を掻き抱いて口付けて、他人の血で汚す。真っ白だった包帯も、顔も、俺と同じように赤く染まる。

この中には幾分か、俺の血液も含まれている、はず。どうせ血塗れにするのなら他人のより俺ので、と。

酔狂な考えを滑稽だと思うことなく真面目に、そうなればいいと思った。

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